時間があるって素晴らしい
ここ1年世界の状況が色々変わったということで、外務省や大使館から海外在住者向けのお知らせメールが良く届く。
しばらく前に受け取ったメールは、日本に帰国の際は、感染症の陰性証明が必要、とか、帰国後14日間は自宅待機(外出禁止)、というような、入国にあたってのルールが変わったという内容だった。
14日間の自宅待機期間にはビデオ通話でちゃんと家にいるか確認されるということだが、一体誰からビデオ通話がかかって来るんだろう?家にいる証拠に家の中の映像を見せてください、とか言われたりするのだろうか?見ず知らずの人に?帰国/入国者全員にそれをすると大変な労力がかかるのではなかろうか、と色んな考えが廻った。
幸い急に帰国する用時もないので、ビデオ通話も陰性証明も関係のない話なのだが。
と、前置きはここまで。そんな中で日本の友達とやり取りしていて、「最近食べていない物(日本的な物)は何か」という話題になった。
無くても生活上困らないけど、そう言えば長いこと食べてないな、というもの。こんなものが思いついた。
・練り物系(ちくわ、かまぼこ)
・こんにゃく(糸こんにゃくは手に入る。四角い灰色のは随分長いこと食べてない)
・ごぼう
・れんこん(昔近所のアジア食材店で真空パックに入ったのを扱っていたが、やたら色が白いので買うのをやめた)
我ながら地味な食材ばかりだ。
一方、手に入らない、あるいは高すぎて買う気がしないような物の中でも、自分で作ることができることが分かって、随分いろいろなものにチャレンジしてきた。たとえば
・納豆(買うと高い。納豆菌を頂いたので食べたくなったら自分で作る。作った納豆の菌で次の納豆もできるし、納豆菌は冷凍しても生きているので助かる。)
・あんこ(これも高いので小豆で作る。意外と簡単で、和菓子が恋しい時にはこれだけで満足。)
・わらびもち(片栗粉で「なんちゃって」を作る)
などなど。
また、カレーをルーを使わずに作ったり、シュークリームやショートケーキのような少々手の込んだものも買わずに手作りすることを覚えた。豆乳やおからを作ったり、ヨーグルトを増やしてみたり、酵母を作ってみたりもした。理科の実験のノリである。
日本ではスーパーで何でも買ってしまっていたけれど、こうやって手作りするのも良いもんだな、と思う。
食べ物だけでなく、編み物をしたり(帽子、マフラー、手袋などが山ほどできた)、ズボンを縫ったり、果ては作務衣上下を作ってみたり。すべてインターネットで「簡単」とか「手抜き」を検索ワードに加えて探してきたものばかりだけど、自分で言うのも何だが、仕上がりは悪くない。家には手作り品がかなりある。ヘアカットまで自分でするようになった。と言っても髪が長いので、毛先を何センチか切ったり、梳いたするのには大したテクニックはいらないのだけれど。
でもこういうことができるのは時間に余裕があるからこそ。
日本にいた時に比べて随分とのんびりした生活になった、ここ1年は特に。
時間があるって素晴らしいなと思う。
でもだからこそ意義のあることに使わないとな、とも思う今日この頃である。
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