フランスのようなイタリアなようなプールの日
4時50分に目を覚まし、コーヒーを入れてから眠気覚ましに、大切に読んでいるヘミングウェイの移動祝祭日をひらく、収録されていてる「空腹はよき修行」を読み返す。
ジャーナリストの仕事をやめて小説家として一人前になろうと短編を書いているヘミングウェイは、空腹に耐えるため、レストランや食べ物が目につく通りを避けて、オルセルヴァトワール広場からリュクサンブール公園を目指す。
極限まで空腹のままリュクサンブール美術館に入ると、どの絵もシャープに見えて、特にセザンヌの風景画を深く理解できたという。
今は、ルーブルにあるセザンヌの絵が1920年代のパリでは、リュクサンブール美術館あったんだなと感心する。
ヘミングウェイは、リュクサンブール公園を後に狭いフェルー通りを抜けてサン・シュルピス広場に入る。そこには、ライオンの像が設けられた噴水があって、セーヌのほうに進むとワインや果物を売るお店やパン屋、菓子屋などの前を通ることになるから、教会の前を右に曲がってシルヴィア・ビーチの書店に向かう。そこまでくれば空腹は抑えられていいる。
と書かれていた。
ヘミングウェイは、シルヴィア・ビーチが営むシェイクスピア書店に行くための空腹に耐えるためのコースをここでは詳しく書いてある。
このような情報は僕にとっては宝物になる。
僕は、パリに行ったらこのヘミングウェイの空腹耐え抜きコースを体験しようと考えている。
ウィーンに行ったときは、グスタフ・マーラーが、ウィーン国立歌劇場に毎日いくのに通っていた通り、「マーラー通り」を歩いたときとても感動した。なんの観光地でもない通りなんだけど、マーラーが大好きな僕にとってはたまらない経験になった。
本から得た知識をもとに旅をすると、とても豊かな経験になる。
そんなわけで、朝から頭の中が1920年代のパリになりながら、ご機嫌に朝の仕事をして、11時頃にジムにいってプールで泳いだ。水泳はそんなに得意じゃないけれど、水の中に入ってカラダ全身を動かすことは、とてもリフレッシュできる。
その後、お風呂に入って日光浴しながら、中公文庫のルネサンスの歴史(上)を読む。
こんどはすっかりイタリア気分。
そこから、札幌駅に出て、赤レンガ広場で心地の良い風を浴びながら明日の書くところの準備をしていると、急激な睡魔がやってきたので、しばしお昼寝。
赤れんがテラスに移動して、少し書いて、時間がまだあったので、この日記ふうを書いているのでした。
今日も創造的な仕事をさせていただけてありがたかったです。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?