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地球温暖化への温度差→バイアスこそ、ニュース

「地球温暖化で沿岸部の都市は水没する」という記事はBusiness Insider(US版)によく登場します。南極やグリーンランドの氷床が溶けている、氷河が溶けている、などなど。

4月には、

という記事を掲載しましたし、2018年11月には

という記事も掲載しました。夏にはカリフォルニアで大規模な山火事も発生しました。

USの読者にとって「地球温暖化」は大きなテーマなのだと感じます。日本でももちろん取り上げられていますが、「東京や大阪は水没する」というニュースはさほど多くないように感じます。

ですが、その一方でトランプ大統領は

と発言しています。

トランプ大統領は「ラストベルト(Rust Belt)」から大きな支持を集めました。「さびついた工業地帯」と呼ばれるアメリカ中西部と北東部にまたがる地域。

このあたりは内陸で、海面上昇の影響はほとんど受けないエリアと言えます。

アメリカからのニュースはどうしても東海岸、そしてシリコンバレーを中心とした西海岸に偏ります。日本の全国ニュースが東京発に偏るのと同じ。

地球温暖化への懸念も地域や、他の要因によって大きく異なるのでしょうね。

US編集部には「東海岸、西海岸ではない、アメリカのリアルな姿」「トランプ大統領の支持者の姿」など、どちらかと言えば、Business Insiderの読者層とは異なる人たちのニュースも欲しいとリクエストしています。

ニュースは人と発し、伝え、読むものですから、必ず“バイアス”が生まれます。ニュースやメディアには「公正・中立」が求められる、などと言われますが、“バイアス”を含めてのニュースだと思います。

そもそも“独自の切り口”ってバイアスですからね。

6月11日の担当記事

■朝

国勢調査のデータを使った記事もよく登場します。非常に細かいことですが、太字にした箇所、データの出どころ(固有名詞)をどう訳せばよいかは定訳が存在する場合は簡単なのですが、なかなか悩ましいです。

Using individual-level Census data from the Minnesota Population Center's 2017 American Community Survey Integrated Public Use Microdata Series, we estimated the share of millennials — adults age 21 to 36 in 2017, following the Pew Research Center's cutoffs for different generations— among the total population of employed adults working in each of the 266 industry groups included in the data.

そのまま英文にしておくという手もありますが、それだと読者に不親切な場合もあります。ここでは、一文にすることをやめ、以下のようにしました。

IPUMS USAが収集したアメリカ国勢調査局「2017年アメリカのコミュニティー調査」の個人レベルのデータを使って、我々は266の職業について、労働人口に占めるミレニアル世代の割合を算出した。ピューリサーチセンターの分類に従い、2017年時点で21〜36歳をミレニアル世代とした。

※IPUMS:International Integrated Public Use Microdata Seriesは、ミネソタ人口センターと世界各国の統計局の共同プロジェクト。

IPUMS USAのサイトや、日本の大学の研究論文などを参考にしました。

■午前

「言いたくても言えないこと」は人気コンテンツです。シリーズ化できそうですw

■夕方

学生ローンも大きな関心事です。

今日は朝の執筆、概ね30分。時間はいい感じですが、どうしてもライトな感じになりますね。

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