58日目 てばなしあるき

朝ごはん、洗顔、歯磨き。久しぶりに朝ドラをみたら、行方不明の主人公の父ちゃんが見つかったけど記憶をなくしてしまっていて、大変なことになっていた。あらー!

今日から両足全荷重とのことで、今後の歩きの様子をみて退院に向けて検討をはじめるとのこと。とのこと。とのこと。(とのことというワードが面白くなってきた変な朝)

作業療法リハビリのため、リハビリテーションルームに移動する。こないだまで車椅子だったのが、今ではすっかり松葉杖一本。(なんなら今日の理学療法リハビリの時間からはてばなし歩行ができるかもしれない。)OTさんの痛気持ちいい手首マッサージとおしゃべりを楽しむ。動かない左手首は、長期戦だと思って焦らず地道に頑張ることにする。怠けると怠けただけ、かたくなっていく手首。毎日コツコツの重要性を体感する。

理学療法リハビリではPTさんと足の筋力テストをする。片足30秒立ち。足を縦に並べてバランスとって立つ。かかとあげ30回。立ったり座ったり(スクワット)。骨盤の左側が縦にスパンと割れていたが、創外固定をとれるくらい骨がくっついている今。左のお尻が少し痛い。痛いのはだいたい筋肉のことが多いとPTさんは言う。骨はくっついているはずだけど、強い衝撃には弱いから気を付けてとアドバイスをもらう。

シャワーは看護師さんが時々声をかけてくれたが、一人で、介助なしに入ることができた。傷の処置は看護師さんにお任せしている。ぴんの跡からは滲出液がみられる。保護材や「カテリー」を貼ってもらった。

レントゲン後、一人で歩いて帰る途中、お世話になっている救急の女医さんに会って立ち話。のどの穴を留めていたテープは、はがれるまで放置していていい。ガーゼはもう貼らなくて大丈夫。

「もう帰れるね」「整形の先生に話してみるね」

夜、担当の整形の先生が、私が見せてほしいとお願いしたレントゲン写真を見せにきてくれた。さらに画像を見ながら経過を説明してくれる。

退院日の希望をきかれたので、3日後か5日後を候補にしてもらった。ここは回転のはやい救急病院。次の患者さんにベッドをあけたい。私も外の世界に戻りたい。住めば都の入院生活とも、そろそろ別れの覚悟をする。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?