30日目 イロー グッバイ

昨日の日曜日とうって変わって、月曜日の病院は賑やかだ。私の予定も盛りだくさんで、シャワー、レントゲン、リハビリ3種類が待っている。トイレに行くために車椅子に乗る。最近はスライディングボードをベッドと車いすに橋渡しをし、お尻を滑らせて一人で車椅子に乗り込むことができるようになった。便座への移動は二人に抱えてもらう。トイレ帰りにシャワーへ行き、前回と同じように頭から足まできれいさっぱり洗ってもらった。食事ができるようになって使わなくなった胃瘻の管は透明なシール、オプサイトで固定されている。穴のまわりをガーゼできれいに拭って清潔にしておく。胃に直接つながった管が目の前にあるのは、不思議な感覚だ。

言語聴覚療法士(ST)さんが来てくれて、記憶力テストをした。視覚的な記憶力をはかるもので、はじめに提示された図形を模写する。そのあと、見ないで図形を再現するものだ。なかなか難しいけど、面白い。

昼ごはんは親子煮。私は鶏肉が好きだ。喜んでいただいた。バナナは皮むきだちょっと大変だった。右手だけでむかないといけない。そして、口がまだ大きく開かないので、パクッとできないのだ。目標、バナナをパクッと食べられるようになること。メモメモ。

作業療法士(OT)さんが迎えに来てくれて、リハビリテーションルームん移動する。左手の固定を外して、直角に固まった肘の曲げ伸ばしと、各部のサイズをはかる。肘の伸び無さといったら。カチカチに固まって、柔軟性がない。でも曲げ伸ばしを繰り返すうちに、動く範囲が増えてきて安心した。肘は動く可能性を感じる程度だったが、手首は・・・。どこまで曲がるようになるのか、検討つかない。やってみないと、わからない。まがれ!

レントゲンをはさんで、3つめのリハビリ。いつもの美人理学療法士(PT)さんではなくお兄さんが来てくれた。足の運動を丁寧にみてくれる。3秒10回2セット、とか、きっちりとやる。途中で担当医師の先生が来て、胃瘻を近日中に抜くと宣言。そろそろ抜けるのかぁ、いよいよですねとお兄さんとリハビリ再開しながら話していたら、数分後にまた先生がやってきて、「今、抜こう」と。と、と、突然や。

ヌルっと抜いてガーゼで蓋をする。

以上!

穴は一日でふさがるという。抜いたのは17時くらい。普通、夕食は18時の予定だけど、念のため19時に食べることになった。胃に穴あいてるのに、2時間でもの食べてもいいものなのか?「もしガーゼがしみてきたらナースコールしてください」って看護師さんが言う。食べたものが、お腹の穴からしみてきたらと思うと・・・怖い。お腹の穴に塞がれと念じる。

夕食後、とりあえず大丈夫そうなガーゼをみて、ほっとする。


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