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マスターホンダの【この音、聴くべし!】vol.8 サム・スミス I’m not the only one
【この音、聴くべし!】vol.8
音にこだわった、制作サイド目線による音楽紹介。
今回の『この音、聴くべし!』は、サム・スミス。
サム・スミス「I’m not the only one」(2014)
歌声は繊細で美しく、多くの人の心に届くでしょう。生まれ持った才。憧れますね。
さて、肝心の音作りですが、
収録アルバム「in the lonely hour」全体を通して、必ずしも多いとは言えない楽器群、そこに息づく空間づくりは見事です。
そこにあるかのような音、LRという2chという限られた中にも感じられる空間。
前後左右のスキマに耳を澄まして聴いてみてください。
はっきりとわかるキック。しかし主張し過ぎない。わずかに感じられる歪み。心地よいですね。
冒頭から入るピアノも奥まっていて、かつ、うまくこもっていて、こちらも良いバランス。
右手・左手パート、わりとLRに広がりがあります。
クラップは重ねられていて、少し厚みがあります。このあたりは、コーラスかディレイか、もしくは複数に重ねた音、になって、こちらも距離は近いですがLRに広がっています。スネアとかぶるパート、重なり合って心地よい響きを奏でます。
ストリングスも入ってくると、静かな曲調であるにもかかわらず、どこか華やかさも演出されています。
ここに、美しい声が乗ってきて、心を揺さぶられる楽曲が完成しています。声の繊細さを壊さない絶妙なミックスと言えるでしょう。しかもちゃんと歪み感がある。
見事なバランス。なにより、キックとベースの土台はしっかりと聞き応えがありますね。
ということで、空間とバランス、歪感と低音の土台に、ぜひ耳を澄ませてみてください。
サム・スミス「I’m not the only one」
https://youtu.be/nCkpzqqog4k
Apple Music
https://music.apple.com/jp/album/in-the-lonely-hour-drowning-shadows-edition/1440837455
(おわり)
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