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現代の子たちが受験を乗り切るための新たな勉強戦略


嫌々やるという勉強のメンタリティーは、著しく勉強の効果を低下させる。
残念ながら脳の仕組みには誰も逆らえない。

いわゆる「受験勉強や学校の勉強をいやいややってきた経験だけを持つ人」にとって、このことを理解するのが難しいのだろうと思う。


もちろん受験勉強をいやいや乗り切った経験があっても、その後、大人になって学びを続けている人は別だ。
だから、大人になってからの勉強は特に大事であるともいえよう。


いやいややる勉学は、

・子どもたちのその場での理解力を低下させる
・その場の記憶(暗記)を低下させる
・目的意識を低下させる
・目標が持てなくなる
・勉強そのものが嫌になる


これに輪をかけて、
皆さんがご存知のとおり、
現代の子の(我々大人も含めた)暗記力の低下の問題がある。


「恐ろしく抜ける」は、この5−6年で特別に強まった傾向だ。



成績上位層も下位層も、残念ながらあまり関係がない。
全体として同じ傾向なのだ(これはこれで恐るべし)。

この現代の特性に立ち向かうためには、
繰り返し学び続けられる、継続力(ここでは特に目標に向かって
継続していける力)が必要になってくる。

これが受験でなければ、話は早い、苦手なゲームから降りれば良いだけなのだが、
ひとまず、ここでは、
受験という制度を利用することを前提にするとすれば、

「いかに、無駄なストレスを回避しつつ、目的意識を持って、
繰り返し勉強し続けられるか」が、
最も重要な「戦略」ということになるのだ。

これが今後の新たな特性を持つ世代の、新たな受験戦略になる。


(ただし、これに加えて「ただ点数のためだけに勉強しない」こともセットになる。これなしに完成しないのだが、ここでは話がややこしくなるので言及は避ける)


(個人的には、受験という制度が向かない子たちなので、もう少し制度側を変えていくべきだとは思っている)


一昔前とは明らかに違う、戦い方が必要だ。

そして、まあこうしたことはあまり考えられることないし、塾みたいなところは、そんなこと(子どもの特性とか教育とか)気にしないので、仕方ないとはいえ、相変わらずセンスがない。

鉢巻きをして、気合を入れまくっていた時代が懐かしく記憶の中を過ぎていく。
僕だって、そういう指導をしていた時期があるのだから。
その時は、それが当たり前だった、そして、今はそうじゃないということ。

時代に遅れたものは淘汰される、それだけ。


それはいいのだけれど、被害を受けるのは、未来を生きる子どもたちだ。


子どもたちは、自分たちの社会、価値観にあった生き方をするべきだ。

希望はある。

それは新たな特性の中にこそ見出せるもの。

現代の子どもたちは、自分が納得がいくものであれば、目の前のことに素直に取り組める。
それこそ繰り返し勉学することも、よりスムーズに行える。

これももう10年前の子たちとは、随分と違っている。
一昔前に戻ると、そもそも、目の前のことをやることに、どうあっても抵抗する子が多かったからだ。これはずいぶん違う。


価値観が異なる子どもたちは、得て増えても異なる。
こうした特性をしっかり見つめられてこそ、プロの先生であるはずだが、世にこの話がわかる先生がどれほどいるか。
それを問うておこう。


柔軟に、未来へ向かおう、まずは大人の側の理解が大切だ。

(おわり)








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本田篤嗣(Master Honda)
記事を気に入っていただけると幸いです。NPOまなびデザンラボの活動の支援に活用させていただきます。不登校および発達障害支援、学習支援など、教育を通じたまちづくりを行っています。