【詩】湿気ったダンヒル
湿気ったダンヒルを口にすると
君がぼくの手から火を奪う。
そして指でワッカを作っては
ふうと彼方へ吹きつける。
だけど一度だけでは消えなくて
二度三度と続けるうちに
君のかわいい指がアチッと言って
思わずぼくの耳たぶをつかむ。
とがめようのない君の行為が
いつのまにかの暮らしになって
ぼくと君の愛を彩る。
ぼくはダンヒルをくわえたまま
ほんのひとときの糧を味わっては
ふたつめの火を点けようとする。
だけど君はもう知らん顔で・・・・
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