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【詩】ローカルルール

広場の隅からその家までは
公式では本塁から三塁位の
距離しかなかっただだろう。
だけどぼくたちのボールは
なかなかその家に届かない。
だから学校から帰ると毎日
右利きのヤツは力まかせに
左利きのヤツは窮屈そうに
重たいバットを振りまわし
左方向のその家に放り込む
努力をしていたものだった。
なぜならそこがぼくたちの
ホームランだったからです。

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