シェア
マソマ
2024年4月30日 21:36
太宰治の小説が好きだ。特に人間失格や黄金風景、正義と微笑のような太宰本人の口調で書いたであろうものが好きだ。津島修治の書くものが好きなのかもしれない。ほぼ本人の不平不満で構成された作品もあるが、そこに特有の嫌味な感じがない。これは本当に不思議だった。嫌味な文章を書いているというのにそこに胃もたれするような泥臭さを全く感じない。そういった文体の津島修治が好きなのである。秋はずるい季節だと
2024年4月26日 11:26
「ここら辺一帯はもう全部かわっちゃったのねえ」「あーはいはい、まさしく」「もうあそこも取り壊しちゃって、ねえ、変わっちゃうのねえ」「そうですねー、あはあは」休職期間になってからというもの運動不足が続き体重が10キロは増えた。急激な体重増加のせいか、それとも元からだっただろうか、太もものあたりには石のような脂肪の塊がついており、これを少しでも落としたいと天気の良い日はジョギングす
2024年4月25日 18:16
深夜、雨が降りしきる中、助手席に友人を乗せてある喫茶店に来た。傘も持たず車から出入り口まで一直線に走る。営業終了1時間前に来たにも関わらず、意外にも客が入っている。職場の同僚に似た人影が見えてとっさに肘で顔を隠した。雨雲に月が覆われたせいでより暗さを感じる外の景色とは対照的に、店内は橙色の照明にあたたかく照らされている。いつも選ぶ席とは違う場所を今日は選んだ。テーブルにはぽつりぽつりと木材