どぅなんちまぬはなし(与那国島の話)
23年10月14日、15日に与那国町立久部良小学校にて行われた「危機的な状況にある言語・方言サミット」に参加してきました。これは文科省主催の催しでして、毎年行われているものです。が、いろいろな運の巡り合わせで私は今回が初参加でした。
ちなみに参加登録不要、参加費なしの催しなのですが、つまり今回は与那国島に渡航して宿を確保するというのが一番大きな障壁となるわけですね。
与那国島、一度行ってみたかったのですね。ちょうどいい口実ができました。
さて、私が最後に沖縄県に足を踏み入れたのは2020年3月、ちょうどコロナが拡大し始めたころで、修学旅行が続々とキャンセルになっていたときでした。国際通りのお店で「今年は生徒たちの人通りが少なくて寂しい」と耳にしましたね。
3年半ぶりの那覇空港に降り立つと、もう修学旅行生たちがいるわいるわで、「よかったねぇ」という気持ちです。
プロペラ機に乗り換えて与那国島に飛びます。
つきました。
(↑これ、ひと昔前のバラエティ番組ならジャンプした瞬間に切り替わる演出っぽいですよね)
出鼻から脱線しますが、与那国島に上陸してから翌日サミットに参加するまでの間約1日、もうすごく楽しかったですね。
同宿のみなさんと共用スペースでお酒飲みながら話したこと、ヘブライ語を話せるお客さんがいてなぜか与那国島でヘブライ語を口にしたこと、同宿のご夫婦のご好意で海外のお客さんを連れて島内を一周したこと、バスの時間を勘違いしていてサミットに遅刻しそうだと慌てていたら車に同乗させてもらったこと、などなど。いま思い出してもニコニコしてしまいます。
危機的な状況にある言語・方言サミット 与那国島大会
さて、サミットのプログラムは公開されておりますので繰り返すことはいたしませんが、x上で知っていた先生方や学生さんにも会え、ほんとうに楽しい滞在でした。お世話になった方ともコロナを挟んで久しぶりに会えたし。
踊りあり、お芝居あり、中学生による与那国語のスピーチあり、アイヌ語や津軽弁etc.の聞き比べあり、そして展示スペースには、各地での危機言語継承の取り組みの紹介がありました。
懇親会の席では、最後に全員で「ふるさと」の与那国語訳を歌いました。最後の「忘れ難きふるさと」、この部分「ばちらぬんどなん(忘れない与那国)」ですが、涙が声が震えそうになりました。
懇親会の会場から、みんなでわいわいとバスに乗って帰ってきたのも、また思い出です。
公開時、タイトルが「どぅなんちまのはなす」と間違っていたので「ーはなし」と訂正。中途半端に宮古語に影響されたっぽい