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秋になったら、3つの“ゆ”。

秋を感じられるようになって、温かいものをより楽しめるようになった。

しばらくぶりに長袖の服を着て
温かいものに身も心も包まれ、ほっと一息ついた日。

改めて、自分が毎年楽しみにしていたものだと思い出した、最近の温かいものたちのこと。


「湯豆腐」


豆腐を少し小さめにカットし
お鍋に少し出汁を入れ、温めて食べる。

木綿豆腐も絹ごし豆腐も、どちらも好き。
青ねぎとポン酢をかけて食べることが一番多い。

鍋に火をかけ、「火」自体を見ていても落ち着くし
温まってくると「コトコト」と音を立て、豆腐が小さく踊っている様子を見ているだけでも落ち着く。

その後、お皿にとりわけ
熱々の豆腐からたちのぼる「湯気」を眺めた。
どこまで登っていくのだろう…と湯気を眺めていた時間。
こんなにゆっくり湯気を見たのは久しぶりだったかもしれない。
何だか妙に幻想的で、贅沢な時間に感じて、目が離せないでいた。

食べると
温かくて、柔らかくて、タンパク質も取れて
なんて体に優しい食べ物なのだろう、と思う。


食べる前から、食べた後まで、癒され続けている。


「湯船」


久しぶりに湯船に浸かった。

私は、指先などの末端が冷えやすい。
こんなにも全身くまなく優しく温めてくれる場所は、他にあるだろうか。と思う。

血行が良くなっていく感覚
全身がほぐれていく感覚
時間をかけて、自分を労っている感覚

1日に1回、心と体の全ての力を抜ける空間と時間があるというのは、幸せなことだ、とつくづく感じる。


そうだ、今はお風呂に窓があるから
露天風呂ごっこでもしようかな。

…と、全く同じことを、去年の自分も思っていたようだ。
何も変わっていないな。


「ゆず茶」


以前どこかの記事で書いたかもしれないけれど
数年前からお気に入りの「ゆずジャム」がある。

ジャムとして使っても美味しいし
ティースプーン2、3杯にお湯を入れれば「ホットゆず」
お湯の代わりにお水と氷を入れれば「アイスゆず」
お酒を入れれば「ゆずカクテル」

甘いジャムに、ゆずの皮が入ってほんの少しほろ苦く
その塩梅がちょうどよくて、とても美味しいのだ。


どこかのカフェでホットの「ゆず茶」を注文して虜になり
スーパーで偶然、大きな瓶に入った“ゆずジャム”を発見。
お湯を入れて飲んだら、そのカフェのゆず茶にそっくりな味で、感激した。

それ以来、毎年楽しみにしている。

夏はスッキリした飲み物をぐびぐびと飲むことが多く、「アイスゆず」はあまり飲まないため、毎年この季節になるまで忘れかけているけれど
毎年思い出す。
ああ、やっぱり、美味しい。

一つだけずっと気になっているのは
あのカフェで飲んだゆず茶は、果たして何の茶葉が入っていたのだろうか。ということ。


湯豆腐、湯船、ゆず茶。
毎年秋になったら思い出す大好きな温かいものたち。

文字として残してみたら、全てに「ゆ」がつくことがわかった。
…特に意味はないけれど、漢字にすると、この「湯」が頭に浮かぶからだろうか。なんだか妙に温まるな。と思った。

他にも探してみたら、「ゆ」のつく温かいものが見つかるのかもしれない。
そしてきっと、私はそれも好きなのだろう。



2024.10.11

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