六花(むつのはな)
あなたへの想いが 淡いピンクの花になり(桜の春)
あなたへの燃える愛がオレンジの花となる(向日葵の夏)
あなたに届かぬ心が枯葉となり(紅葉の秋)
あなたへの想いを叶える結晶となる(六花の冬)
※六花…むつのはな 雪の結晶のこと
暖かく穏やかな季節 爽やかな風に乗って君の声が耳元をすりぬける
まるで歌っているかのような穏やかで心地よいリズム
夜空に解けてしまった僕の(私の)心がざわめき出す
「ほしい……」
そんな心とはうらはらに それ ははらはらとてのすきまを すり抜けた (桜)
ざわめく心は ふくらみ そだつ
穏やかなリズムをつかむため 空を見上げた僕の(私の)
心は
つかめぬ それ を想うばかりに うなだれる (向日葵)
孤独な心が 虫たちの 陽気な歌声にも涙する
赤く色づいた心に 悲しみの雨が降りそそぎ
色を失い舞い落ちる (紅葉)
ただもう一度 出会いたいと願う
ただもう一度 溶けた心を取り戻したい
ただもう一度 空を見上げたい
ただもう一度 そのリズムで眠りたい
ただもう一度 幸せな色に包まれたい
そう
僕は(私は) それ をしっかりとこの手でつかみ取りたかった
この6つの願いが 六花となり 結晶となる
今年もまたこの季節に
溶けた私の心は 再び 願いの元で
六花となり咲き乱れ 叶わぬユメに思いをはせる