普通って

２年前の今頃
娘の小学入学準備を楽しんでいました

娘は３年前から失語症という精神的な病で
言葉を声に出すことが出来ない
もちろんこれには深い理由がある
彼女の心の傷が癒えてまた声を取り戻せることを願いながら
手話教室に私も通う
園での友人たち　周りの環境にも恵まれていて
笑顔と絶やすことのない娘

声をなくしてからも　娘はたまに寝言を言う
本当は話せるんだろうな　でも話したくないんだろうな

２年前の今頃　入学先の小学校からの連絡が入ったのを今でも覚えている

内容は
『特別支援学級での入学となります』

もちろん覚悟はしていたけれども　特別支援学級が悪いわけでもないけれど
同じクラスがいいねと友達同士で楽しそうに話していた娘のことを考えると悲しくなる
言葉を話せないことは皆の学習の妨げになるんだろうか
理由が聞きたかった
『話せないからでしょうか』　　このときのへんじが今でも頭から離れない

『お宅の娘さんは　　普通ではないので』

普通って何ですか　私の中ではいまだに答えが出ない問題
話せて　歩けて　走れて　手のかからない子が普通だと言われたこの日
手のかからない子供っているんだろうか　

普通の基準って人それぞれ　教師の考える普通に娘は値しなかった

私の考える普通は　しっかりと今を生きている人
どんな境遇にいても　どんな障害を持っていても　しっかりと生きている人
生きることを頑張っている人

でもこれは人生においての基準なんだろう　学業においての基準ではないのかもと自分に言い聞かせてきたこの２年間

娘の希望で現在少し距離のある小学校で普通学級で楽しく勉強をしている
担任も友達もみな　簡単な手話を娘と習ってくれている

２年前　『普通のお子さんではない』といったその教師に怒りは感じないけれど心の乏しい教師だなと

皆さんの想う普通とは何ですか
私はいまだにはっきりとした答えにたどり着いていない