#24 私が北欧に移住したいけど、難しいだろうなと思った理由②
前回:#23 私が北欧に移住したいけど、難しいだろうなと思った理由①
物価の高さよりも「住宅問題」が気になる北欧移住。
今回は物理的な面ではなく、精神的な面から北欧移住が難しいだろうなと感じた点を書いていきます。
世界で一番快適な北欧の夏
数ヶ月を北欧で暮らすことで、なぜここまで北欧生活が憧れられているのかわかりました。
とくに私が滞在した夏の時期の北欧は最高です。
ヘルシンキもストックホルムも海辺に面していて、ほどよく温かな天気と爽やかな風がすごく気持ちいい。
6月になるとベリーの季節が始まり、市場にはたくさんの実りが並びます。
夜はとても短く、夏至祭の頃にはサマーコテージやサウナで自然と一体になって過ごします。
厳しい冬を越えて『束の間の夏を謳歌しよう』と街中が活気に溢れているのを感じました。
そう、忘れてはいけません。北欧の冬は長くて暗くて厳しいんです。
長くて寒い冬の北欧
北欧の夏は6月から8月半ばくらいのたった2ヶ月半で、世界で最も快適な夏と言っても過言ではありません。
しかしその反面、残りの10ヶ月弱は暗く、長く、寒い季節が続きます。
日本と違って8月半ばを過ぎれば長袖、コートの出番。雨が降れば寒く、日差しもどんどん少なくなっていきます。
まだ真冬の北欧を経験したことがないのでここからは想像になりますが、北欧の人たちは寒いからこそ『温かな家族のつながり』を求める傾向があるのかなと思っています。
北欧で感じた家族・友人至上主義
フィンランドやスウェーデンに滞在しているとき、こちらの人は身内との繋がりを大事にするちょっと田舎的な雰囲気があるなと感じました。
家族のために仕事を休んだり、家族と一緒にでかけたりはもちろんですが、夏至祭の集まりにはじまり、ザリガニパーティーやヒュッゲの時間もそうです。
そもそもヒュッゲ自体が誰かとのコミュニケーションの時間で、同僚や友人と交わることが前提。
普段、芝生に寝転がっている時はひとりで過ごす人も多いですが、フィンランドで何人かお会いしただけでも、家族や友人との時間をとても大切にしているなと感じました。
このように仕事と生活のバランスがとても上手な北欧の人たちですが、根底には「家族」「友人」との時間が基盤としてあります。
この身内感に入るには、やはりフィンランド人やスウェーデン人のパートナーや友人がいないと無理だなと感じました。
最近の日本の傾向をみれば「ひとりでも幸せに生きる」「自分らしく人生を謳歌する」そんなエッセイやコミックが大きく伸びてきていると感じます。(需要があるから供給が増えている側面もある…)
けれど実際の北欧生活は真逆なんですよね。
家族や大切な人々がいて、その上で”自分たち”らしい豊かな生活を送る。
むしろ昭和の日本の家族至上主義を、穏やかに発展させたような雰囲気だなと思いました。
日本もそのうち家族回帰していくのかな。
私は家族という繋がりをあまり求めていなくて…家族だから絶対に愛さなきゃいけないとも思わないというか。
けれど「家族だから」ではなく「好きだから」という理由で人と一緒にいたいとは思っています。
もし私が北欧に移住するとしたら、たまたまそう思える人が北欧に住んでいた場合。
北欧に移住することが先にあるのではなくて、「一緒にいたい」相手が先にいて、その先に移住という選択肢がでてくるのかなという気がしています。
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数ヶ月ずつ滞在して「どの国に住みたいか」を考える自由研究をしているフリーランスの考察・感想です。このnoteは移住計画の頭の中を綴っています。よろしくお願いします。