小学生の時に使っていた思い出のクーピーでデッサンしてみると
クーピーとは
正式名称はクーピーペンシルといって、サクラクレパスから発売されている。クレヨンみたいな全部が芯になっている色鉛筆のような画材で子供でも扱いやすく、学用品指定になることも多いので使ったことがある人も多いのではないだろうか。
今回はそんなお馴染みのクーピーでデッサンしてみた話をつらつらと書く。
思い出の60色クーピー
60色セットのクーピーペンシル。
25年前の6歳の誕生日のときに親からプレゼントでもらったものだ。
もらった時に、小学校で使っている12色のものよりも格段に色の数が多くて、テンションが上がったことを思い出す。(なんといっても5倍の色数!)
この60色クーピーで小学生時代にいろんな絵を描いたり、塗り絵をしていたし、何本か折れたり短くなったりしても、大切にとっておいた思い出の品だ。
コンテパステルに続いてクーピーでも絵を描こう
デッサン教室に通い始めて2年ほどで、鉛筆デッサンだけでなくコンテパステルでのデッサンにもトライして、慣れてきたところだった。次のチャレンジとして、クーピーでのデッサンをしてみることにした!
(コンテパステルでのデッサンの話は↑の記事を参照)
(デッサン教室の話は↑の記事を参照)
デッサン教室の先生に「うちに眠っている60色クーピーがあるんですけど、それを使って絵を描いてみてもいいでしょうか?」と相談してみたところ
「色鉛筆画は教えたことがあるのですが、クーピーペンシルは初めてです。面白そうですね。ぜひやりましょう!」と快諾していただいた。
(コンテパステルに続き、懐が深い先生…!ありがたい…!)
ということで、クーピーで絵を描くことになった。
デッサンをクーピーで
デッサンモチーフ
デッサンモチーフは鉛筆デッサンと違ってカラフルなものが選定された。コンテパステルの時とは違って、クーピーは芯が細いので細かい柄のモチーフになった。描きごたえのあるモチーフに心が躍った!
下描き
最初に鉛筆でモチーフ全体のプロポーションを取る。
ここでモチーフの大体の陰影とモチーフが持つ模様の部分を鉛筆で薄めに描く。
鉛筆デッサンなら、鉛筆で質感の下地も描き込むところだが、あとでクーピーで塗って詳細を表現するので、鉛筆で書く部分はほどほどにしておく。
着色
クーピーで着色を始める。60色あるクーピーなので、モチーフが持つ色に近い色が選べて、モチーフの再現度が上がる。
まだ全体をさらっと塗っただけなのに、塗った部分が反射して色がビビッドに見える。これは、クーピーの原料の合成樹脂が、紙の表面の凸凹に入り込みにくくなっているからで色鉛筆や、コンテパステルとは違った風合いになっている。
クーピーで鉛筆の線の上を塗ると、鉛筆の線がクーピーの合成樹脂でコーティングされて目立ってしまうことに気づいたので、下描きの線を消しながら塗り進めないといけなかった。
またクーピーは鉛筆やコンテパステルのように塗り重ねた後に芯の粒子を擦ってぼかすなどができないので、塗る順番や塗る強さを考えて塗る必要がある。普段と違ってフィーリングでなく計算しながら塗るので、パズルゲームみたいで新鮮だった。
描き込み
クーピーの原料が紙に載りにくい仕様のため、クーピーを塗り重ねられる量が限られてしまう。そのため、なかなか陰影を描き足せずにいた。
そこでコンテパステルでのデッサンの時に、細かい部分の描き込みに水彩色鉛筆を使ったことを思い出して、試してみることにした。
布の皺の陰影を水彩色鉛筆で塗り重ねてみると、うまくいった!(理由はわからないがクーピーの上から水彩色鉛筆を塗ることで紙の凹凸に対するクーピーの原料の載り方が変わったからだと思っている…)コンテパステルでのデッサンでも助けられた水彩色鉛筆の万能さに感心した。
完成
6週間(約15時間)に渡って描き上げた絵!完成した達成感で心がホクホクした!
クーピーの発色の良さが生きて、絵の力強さも感じる…!
布の皺やサイコロの風合いを水彩色鉛筆との合わせ技で表現したり、瓶や電球はツルッとした表面を色の塗り重ね方で強調したり、うまくできたと思う(←手前味噌)
さいごに
画材が違うと同じ色でも見え方や感じ方が違うのも面白く、学びになった。
画材ごとの癖を乗り越えながら、どんどん使いこなす過程が、自分の中では刺激になった。また他の画材でも絵を描いていきたい。
芸術の秋に、ぜひ好きな画材で絵を描いてみてはいかがでしょうか。