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『優莉結衣 高校事変 劃篇』
”バイオレンス×アオハル”という最高のマッドサイエンス。
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『優莉結衣 高校事変 劃篇』松岡圭祐
「高校事変」、最後のピース。
史上最強の女子高生、優莉結衣。ホンジュラスでメキシコの過激派組織ゼッディウムと死闘を繰り広げた後、日本への帰国の道筋が不明だった結衣は、北朝鮮にいた。父・匡太の後継者、長男・架祷斗との最終決戦を前に、そこでいったい何があったのか――。空白を埋める衝撃の新事実が明らかに! 謎に包まれたかの国での壮絶バトル。点と点が線になり、過酷な宿命を背負ったJKの生き様が浮かび上がる、苛烈なスピンオフ!(Amazonより)
大好きなシリーズの番外編。
もう展開もわかってるし、結末も予想つくのになんでこんなに面白いんだろう。
日常生活から吹っ飛ばしてくれるアクションならではの純粋な爽快感と、現実世界とリンクしていて全部がフィクションとは言いきれなさそうな真実っぽく疑ってしまう部分とが、すごく良いバランスで押し寄せてきて、全く飽きさせず捲る手を早める。
そして何よりも巻末の「高校事変13」の告知。蛇足でもなんと言われても良いから今はまたこの物語が読める嬉しさと期待しかない。
シリーズ愛読者はこのやりとりにグッときたはず。
「だけど…。結衣。戦闘経験者じゃないんでしょ?」
思わず鼻から息が漏れる。結衣は平然とつぶやいた。
「まあね。戦争と呼べるほどじゃなかった。せいぜい事変ってレベル」