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『国道食堂 1st season』

やっぱこの人の作品はかけがえのない読書体験。

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『国道食堂 1st season』小路幸也

お店の中にプロレスのリング?ちょっと田舎にあるけれど何を食べても美味しい食堂“ルート517”。そんな、ちょっと変わった店に通う人々の様々なドラマ。(Amazonより)


田舎の食堂を舞台にした沢山の人の今までのドラマと交差することによって生まれる新たな物語。

この人の作品を読むといつも思うけど、登場人物は優しい人しかいない。それも単純に優しさを表現してるだけではなく、その人物の今までの人生とか背景や苦難を含んだ上で、でもその苦しみを全面には押し出さず、そこを介して生まれた他者への優しさに溢れている。

都合良すぎるって思うかも知れないけど、次々に繋がっていく展開も純粋に読んでいてワクワクするし楽しい。

伏線とか意外性とか衝撃とか感動とかドンデン返しとか、もちろんそれらが大事な要素であることは分かっているけど、そういうものとは関係ない部分での空気感だったりあたたかみだったり、説明のつかない面白さってのが小説にはあると思うし、それの最たる例の一つが小路幸也作品。

シーズン2も早く読もう。あと東京バンドワゴン新作楽しみ。


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