見出し画像

ランゲージエクスチェンジで学ぶのは外国語だけじゃなかった

なんやかんやとTwitterで多言語について話すことが多くなった。わたしは自覚的には「言語を学ぶのが好き」なのだけど、改めてそれってどういうことなんだろうと深掘りしてみる機会があった。

わたしは今、英語とフランス語を学んでいる。フランス語は2017年くらいから始めて、やっとほんの少し作文して口に出せるようになったくらい。発音は超絶間違える。英語は日本語を全く話せない人ともまあまあやりとりできるようになった。進捗を知るために調べたCEFRはB1。(他にもオランダ語とかスペイン語とか気まぐれにアプリで遊んだり)

毎日一口サイズの練習(Duolingoとか)+ときどき学びたい時はがっつり学ぶ、という感じでやっているけれど、わたしにとって一番大きかったのは間違いなくランゲージエクスチェンジだ。自分にとっての「言語学習」をすごく広くしてくれた。

ランゲージエクスチェンジとは

外国語学習者どうしで、母語を教え合う方法のこと。色々なサービスがある。わたしは継続的にレッスンを受けるのがあまり楽しめず、ランゲージエクスチェンジは学習方法を探しているときに見つけた。

基本的に金銭的なやりとりがないのでその面ではとてもお得(でかい。)でもほとんどの場合、相手も言語を教えることに関しては素人だし、連絡を取り続ける義務もないので、一度話してそれっきり、みたいなこともたくさんある。

人間関係って国とか言語とかじゃないんだなぁ

画像1

ランゲージエクスチェンジを使っている人たちの言語を学ぶ目的も人それぞれ。日本に住んだけど日本語が難しくてつらい、とか、日本のアニメなど文化が好きで学びたい、とか、本当に色々。

その中でたくさんの人と話したり、直接会うこともあって、ふと振り返ってみるとしみじみする。

「国や言語が色々違っても(同じでも)人間関係は人間関係でしかない」みたいな。

(話しながら相手のセンシティブな部分に触れすぎないように気をつけてはいるけれど、「もし気に障ったら教えて」と伝えたりしている)

すごく気が合う人と出会えて話していて同じような考え方を共有できたり、面白いものを教え合えることもある。でもお互い距離のとりかたが上手くできずにギクシャクすることもある。連絡して返ってこないこともあるし、ある日突然ずっと前に話した人から連絡が来たりもする。

やりとりには確かにそれぞれの「母語」「使える言語」「学んでいる言語」が絡んでいる。だけどその中で大きいのはすごくシンプルに「この人の話をもっと聞きたい」「もっとこういうことを伝えたいな」という気持ちかもしれないとも思う。

失敗もお互いたくさんして、難しいよ〜と笑い合ったりもする。知らないが故の失敗をすることもあるのだけど、それもまた「その表現は私には使っていいけど、初対面の人には気をつけてね〜」と優しく教えてくれる人たちばかり。別々の人生を歩んでいてターニングポイントのようなもので距離感が変わることもある。つらいときもあるけれど、それもまた人間関係なのだなあと思う。

自分の母語を学んでくれる人たちに感動

画像2

わたしは外国語の語順やら音の多さやらマナーやらわけがわからないほど違うものに興味を惹かれるまま学んでいる。それだけでも楽しいのだけれど、ランゲージエクスチェンジを通して「自分の母語を学んでいる人と接するのって、こんなに嬉しいものなんだ」と思うようになった。

日本語はひらがなもカタカナも漢字もあるし、外来語も色々あるし、主語がなくても成立するから文脈を読まないといけないし、日本語ネイティブであっても日本語は難しいとは思っていた。(前にアメリカに住む男の子から、なんで日本語ではenergyをエネルギーとかエナジーとかあれこれ言い回すんだと半分怒られたことがあった笑)

それでも、日本語を一生懸命わたしに話してくれたり、勉強している本を見せてくれたり、日本の好きなアニメや映画などの話をしてくれる外国の人たちを見ているとなんともいえず嬉しくてじんとする。多言語を話せる人もいて、困んないでしょ?と聞いてみても、日本が好きだから話せるようになりたい!という熱い思いを伝えてもらえるとぐっときてしまう。

わたしが「こんな感じにするともっといいかも〜」みたいに言うとすっごく喜んでくれる。逆にわたしも教わる時そんなリアクションをしてるのだろうなと思うと面白い。

今では遠く離れた国にいる何人かの友達と、気まぐれに連絡をとりあい、時には2時間くらい語り合ったりする。

ゆるゆる

画像3

そんなわけで、日々のんびり自分の好きなペースで言語で遊びつつ、フランス語は時々レッスンをお願いしつつ楽しんでいる日々。なぜか時々ブワッと連絡がきてずっと英語を使ってるときもあるし、全然連絡がとれないからのんびり1人で過ごしているときもある。

人間関係も仕事などのイベントも、どうやら流れというものがあるようで。

未だに母国語として接しているからこそ日本語の難しさはずっと感じている。外国語を使う機会が増やせるようになってから、より自分の国の文化や歴史、色んなことを知らない自分に気づく。

「もっと知らないとな」とは思っていたものの、今は少しモチベーションが変わってきている。日本語を学んでいる人たちとやりとりするときに、少しでも自分の国の素敵なところを知ってもらいたい。難しいところも知りたいようだったら話したい。日本語の意味を聞かれて、自分なりに英語で説明してみるときに「こんなに簡単にしか言えないのはせつないな」と思うことも増えた。今自分がいる場所に足をつけて歩き回り掘り下げながら、脳の中は色々な国に飛ぶ。

とりあえず、あまりにもわたし自身が日本の有名なコンテンツに疎すぎるので、昨日やっとNARUTOを読み始めました…次にNARUTOの話になったら、少しでも話ができるといいな。そんなワクワクをくれたのも、ランゲージエクスチェンジという名前の、わたしにとって素敵な旅の扉だった。

画像4

(旅の扉…?)

この記事が参加している募集

心のどこかに引っ掛かったら、ぜひ100円のサポートからお願いします🙌