化粧花(おしろいばな)種取り
秋の彼岸がすげて、少しづつ涼しく、ときには寒いと感じる時節である。
我が家の周囲には、化粧花(おしろいばな)を可能な限り植えてある。もちろん自宅の周囲、私の好き勝手に、キンモクセイやムクゲ、芙蓉そして今月、夾竹桃を植えている。それぞれに思いがある。そのほかにもいろいろな花々を植え、咲いているものもある。咲くことを大事に、つい名前を忘れてしまう。きれいであればいいじゃないか、では花がかわいそうなんだけど。
オシロイバナは、十年以上も前、明石に自宅を構えながら、JR西日本の新快速で16分の神戸の職員宿舎で単身赴任していた折、種を拾ったのがはじまり。どんどん増えた。毎年、この時期になると、種を拾って、植えた。一昨年、集めた種を数えたら、1500個、とても自宅の周囲に植えるほどの数ではない。さりとて他人様にあげるほどのものでもない。
そこらじゅうに撒き散らすと、どこからでも花がさくようになった。
今年の彼岸終了から、今日で578個集まった。
まだまだ黒い種が落ちている。
昔は、その名前から推測して、つぶして白粉(おしろい)をつくって、女性の化粧品にしたのだと思う。いまは、白粉をする人は、一部の特殊な人を除いて、あまり見かけない。私が、そういう環境にないからかもしれないけど。歌舞伎役者の白粉は、テレビでよくみかけるものの、テレビだけ、実際に見たことはない。
花は、秋に向かって、少しづつ枯れ始めて、弱っているけど、まだまだ元気。種が地上に、たくさん落ちている。時折、気の向いたときに、拾い集めて、このまま軽く1000個はすぐ越すだろう。
毎年毎年のこと、生命の営み。花も人も、いつかは消えていく、空に輝く太陽もいつか大きくなり、地球などの惑星を呑み込むらしい。その頃には、人間をはじめとする生命体は、生存は、当然、できない。
いま生きている時間を大切に生きたいものだ。
月が好きで、いろいろ本を読んでいると、思わぬことに気づく。月は、少しづつ地球から離れているそうだ。すこし哀しい。自分自身には、全然関係ない世界だが、夜空にさんざめく(この言葉大好き)月や星の有り様がものすごく切ない。
限りある人生、限りある星々、美しい。
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