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日の入り、夕焼け一日のお仕舞い

 幼い時、少年時代そして壮年期。私は、もう老年期。一日一日が大事な日々。その大事な一日が、終わる。「お仕舞」という言葉、昔から物事の終わり、「仕舞」と「仕舞い」は違うらしい。

 この年(69歳)になって、老いらくの恋というのか、すてきだなぁと思った女性、能楽をやっていて、そのひとつに「仕舞い」というのがある、それが趣味とのこと。能は、何度か観たが、よくわからない。世阿弥とか金春流とか聞くと、歴史好きで、それなりに喋るのだが、舞踊?としての能楽まして仕舞いとなると全然だめ。

 「仕舞」は終わること。そのものズバリ、終わり。

 日の入り、日没、夕焼けは、ある意味でホッとする。厳しくつらい一日が終わった安堵感を感じる。日の出が、さぁこれから今日もがんばるぞと言う出発の号令みたいなものではない。

 日々いろいろなことが起きる。昨日は、妻が足が痛いと言い出し、午前中、外科医に受診させた。軽い骨折、かかりつけの外科医、私は信頼している。繰り返しの通院は、滅多にない。レントゲンも最小限、薬は市販薬を推奨する、自分では出さない。夫婦でクリニック、奥様は小児科、こどもがたくさん診察待ちをしている。冬場で、診察待ちのこどもが長椅子で横になって、母親がついているのが散見される。頭にタオルで熱さましか。

 夫婦で稼ぐから、亭主は、3分間診療、それで十分。私も単身赴任終了で、外科的医療は、この先生にずっとかかっている。ほぼ1回で終了、ひどくて手に負えない場合は、大病院を紹介するという。それでいい。

 日の入りを見ながら、そんな一の終わりを考えた。

 私の人生、あと19年。ぼけないよう、癌や脳梗塞にならないよう、またほかの病気で動けない、苦しまないよう日々、注意するとともに、神や仏、自然現象に祈っている。いろいろなことを。

 現役時代、目先の事にかまけて、心の平安を失っていたことを後悔と反省し、残りの人生を愉しいものであるように。

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