IT/イット “それ”が見えたら、終わり。

やや遅れてですが、『IT/イット “それ”が見えたら、終わり。』観てきました。こちらは、去年僕がアメリカの某スタジオで働いていたときから(映画のオープニングにもでかでかと出ているので、伏せる意味はないんですが…)話題に出ていた作品で、日本での公開を心待ちにしていました。スティーブン・キングの小説を基に、1990年に2話のミニシリーズとして作られたもののリメークなんですね。

ざっくりとした内容は、アメリカの田舎町デリーを舞台に、子供達の中にある恐怖心を餌とする殺人ピエロと、それに立ち向かう子供達のグループの話です。ホラーとして考えると、心臓に悪い衝撃的な描写は少ない方だと思いますが、ティーンに入りかけの子供の青春物語として、すごく面白かったです。

殺人ピエロのペニーワイズが、それぞれがもっている恐怖の対象によって姿を変えるところが非常に面白くて、そういう意味では各キャラクターは、自分の恐怖心と闘い、克服しなくてはいけず、そこに仲間の絆とか、ちょっとした恋とか、あるいはアメリカの田舎町を舞台にした映画によくある年上の悪ガキからのイジメとかが関わってくるわけです。なので、殺人ピエロの部分がなくても、少年達の青春ものとして成り立つ気もしますが、そこに敢えてそれを入れこんでくることで、ストーリーにぐっと締まりが出たのではないかと。

ちなみに僕の好きな映画の一つに、同じくスティーブン・キングによる小説を基にした映画『スタンド・バイ・ミー』というのがあるのですが、この『It』の主人公ビルは、『スタンド・バイ・ミー』の主人公、ゴーディを思い起こさせずにはいられませんでした。若くして兄弟を失ったことからくる憂い、仲間のために立ち上がる勇敢さ、透き通った瞳、すごく共通したところがあるんですが、それは撮影や企画開発の段階で話に出てたりするのか、興味があるところですが、残念ながらそこまでの話は僕のところまで届いていません。一応以下に比較の写真を。似ていないとは言わせません。

というわけで、大満足でした。ちなみに、本作は約3500万ドルの製作予算に対し、全世界で約6億8800万ドルをたたき出しているようです。すごい。そして、続編は、今のところ2019年9月6日に全米公開が予定されているようです。ということは、日本は2019年の秋から2020年の初めくらいですかね。

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