【気】と言葉
古舘伊知郎さんのYou Tubeでの金田一秀穂先生ゲスト回が興味深かった。
言葉のプロと言葉のプロの対談。あまりに素晴らしかった。
https://youtu.be/IoybL69RK-g?si=9DiGimwfG0VM-zwv
自分は映像(画)のプロだからこそ、言葉の怖さ、魔力、魅力を知っている。言葉にはそう簡単に勝てないことも。
たった一言、良い俳優さんが台詞で言ってしまえば、大金かけて1CUTを撮影するよりもコスパは良く、効果的な事も知っているつもり。
ただ、何行もかけた会話よりも、一瞬の画の力強さも知っている。
最近、漫画を手掛けることが増えて、さらに言葉(文字)の威力も知れた気がしています。ドラマだと何行もかけて会話で表現するシーンが、漫画だと絵とコマ、文字の威力で数コマで表現できたりします。
漫画は非常に効率の良いメディアです。
一方で、動画の中で金田一先生がおっしゃっている「ZOOMやSNSには気配がない」が、印象的だった。言葉や文字はメディア(電波、紙、スマホ)に乗っかって遠くに行ける。
しかし、気配までは届けることは出来ない。
人間は、言葉で交流しているようで、実は気配や「気」を受け取っている。
やや、オカルトチックだけど、最近「気」のようなものに興味が湧いてきています。
「気」は、あらゆる言葉に使われている概念です。
「元気」「気力」「気持ち」「気分」「気合」
「雰囲気」「空気(その場の)」……。
動画でも触れられてい通り、「気配」「気配り」も、そう。
そういえば、この「気」にまつわるものは、映画や漫画においては「演出」と言い換えられるのかも知れません。