Story 2. WOOLTILEブランドの組み立て(流通とチームをづくり)
ブランドの建て付けのフェーズで、「ウールのDIYカーペット=タイルカーペットブランドをつくる」、売上目標5000万円、ということを決め、いよいよどうやってブランドをつくっていくかというフェーズになります。
新たな流通を考える!
一番最初に考えたことは、「DIYカーペット」をどう売るのか?ということです。安価なタイルカーペットはホームセンターなどで購入が可能です。その他の流通は、インテリアショップなどの小売店、もしくは内装工事屋さんからの販売が一般的です。
僕は、カーペットの全体の市場を伸ばしていくことも、会社のミッションなので、流通そのものをつくることも、堀田カーペットとしてチャレンジしていく必要があります。
堀田カーペットのブランド「woolflooring」は内装工事流通、「COURT」は小売店流通、で販売をしてきました。同じ流通で勝負をしても、経営的なリスク分散にもならないし、自社商品とのバッティングという問題も発生します。また、競合他社も同じ流通で販売しているので、市場の拡大には繋がりにくい。
また、「アキスタイル」というオリジナル機械での生産は、そもそもかなり原価が高くなること、一方で「DIY」というキーワードからは、ある程度価格も訴求していく必要があることから、「卸」を前提とする定価設定は難しい、という背景もありました。
そこで考えた流通が、「建材ルート」と「自社ECサイト」、この2つを主線とするブランドにするということです。
「建材ルート」とは、フローリング材やキッチン、大工さんが使うのこぎりやベニヤ板など、家をつくるときに必要で工務店さんや大工さんをターゲットにした流通経路です。はじめての販売ルートとなるので、商慣習(掛け率など)がわからないこともあるのですが、この分野には興味深い会社やブランドがいくつか出てきています。
もう一つが「自社ECサイト」の立ち上げです。堀田カーペットはこれまでBtoBビジネス以外はほぼやったことがない会社ですが、今回のDIYカーペットは、商品の特性や売り方から考えて、自社ECを立ち上げるには最適な商材になると考えていました。
この2つの主線で、5000万円をつくりあげる!そんなブランドをつくっていくと決めました。
スピード感を持って立ち上げる!
ブランドの建て付けのフェーズで、「オリンピック需要以降の売上の確保」、「和歌山工場の投資回収」という経営的な目標があることから、2019年にはブランドを発表したいと考えていました。開発期間を考えると、相当スピード感をもって進めていく必要があります。
・2019年の中頃までに立ち上げること
・売上目標は5000万円
・建材ルート、自社ECで販売する
・商材はウールのタイルカーペット(「アキスタイル」という織機を使うこと)
これがブランドをつくる骨子となりました。
チームをつくる!
このようなブランドをつくっていくために、はじめにやったことがチームづくりです。一番はアートディレクターを誰にするのか?ということです。
結論から言うと、今回はSUNAの長砂佐紀子さんにお願いすることにしました。長砂さんは、元中川政七商店のデザイナーで、その後メーカーの経営企画室でブランディングに携わり、2018年に独立しフリーランスとして活躍されているデザイナーです。なぜ長砂さんだったのか?
・短時間の立ち上げが必要なので、ある程度堀田カーペットのことを知っている人
・経営リテラシー、流通も理解しつつ、商品政策も一緒に考えられるデザイナー
・長砂さんにとって独立してはじめてのブランディング事案で、思い入れのあるブランドに位置づけてもらえそうなこと
一方で、WOOLTILEの主な流通に「自社EC」を置く場合、ウェブコミュニケーションに精通した人も必ず必要だと思っていました。
そこで、ウェブディレクターとしてヴィークルの吉さん、これまでもカーペットの写真をお願いしているカメラマンの小野慶輔さんにも、プロジェクトの始めから参画してもらうことにしました。
自社ECに来てもらうための仕掛け、コミュニケーションが必要であるので、本来であればはじめからPR担当していただける方にも参画してもらうべきでしたが、このタイミングでは、誰と何をするかを決めきれず、出発することになりました。
「誰とやるのか?」はブランドの立ち上げにおいて、とても大切な要素で、1番の仕事といっても過言ではないと思います。
WOOLTILEが、ここまで順調に、そしていける!と思えているのは、このチームのメンバーのおかげです。
WOOLTILEのチーム
アートディレクター SUNA 長砂 佐紀子
ウェブディレクター VEHCLE 吉 大毅
プロジェクトマネジメント VEHCLE 後藤 工
PMアシスタント 須川 千恵子
カメラマン 小野 慶輔
アシスタント 松浦 桃子
クリエイティブディレクター 堀田 将矢
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