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Scrivenerでの縦書き

Scrivenerにおける縦書きについて情報をまとめておきます。

ある時期から、Scrivenerのバージョン3で、垂直レイアウトという機能が搭載された。これはエディタを縦書きにするモードで、歓迎の声が聞かれたが、活用しているという話はあまり見ない。機能が追加された当初、僕は歓喜して試してみたが、ちょっと奇妙な挙動をするので使わなくなった。

表示 > テキスト編集 > 垂直レイアウトを使用

このようにメニューの深いところにあるのだが、こうして垂直レイアウトにすると、エディタでも、フォーカス状態のいわゆる構成モードでも、全部が縦書きになる。画面分割して、片方だけを横書きにするといったことはできない。(リサーチのところだけを横書きできたらいいなと思うのだが、それもできない。)

Scrivenerでは、ドキュメントという単位をつないで大きな文章を構成していくのだが、ひとつのドキュメントAを選択し、縦書き表示して、その中で作業をして、別のドキュメントBをクリックしてそこに移り、そしてまたドキュメントAをクリックして戻るとする。そうすると、横書きのときならば、ドキュメントAにおいて最後に編集していた位置がセーブされていて、そこが表示されるのだが、なぜか垂直レイアウトだと、そのドキュメントの一番後ろ、最終行を含む画面へと強制的に飛ばされてしまう。これが問題で、これでは使えないと僕は判断したのだった。

この件について調べてみたが、情報は少ない。おそらくバグだと思われる。だいぶ前に開発元に(もちろん英語で)事情を説明したが、今に至るまで改善されていない。もし、この記事を読んで、同様の報告を上げようとされる方がいましたら、よろしくお願いします。

しかし、Scrivenerはやはり便利で、切り貼りしたり、メモを途中に挟んだりなど、構造を考えながら作業する環境として自由度が高いので、それが縦書きでできたらやはりいいなと思い、ちょっと自分の姿勢を変えてみることにした。

まず、ドキュメントを再選択したときに最終行に飛ばされてしまうのは、もうしょうがないとする。それで、当該ドキュメントに戻って作業するなら、「一回頭出しをすればいい」と、そのように受け容れる。意外なことに、これまで気づかなかったのだが、コマンド+右矢印で、先頭行まで飛ぶことがわかった。

また、編集していた箇所に戻りたいのなら、そのカーソル位置に「コメント」を挿入しておく。ただコメントを挿入し、何もテキストを書かないと、デフォルトでは日付と時間だけを見出しにして空のコメントが作成される。Scrivenerのコメント機能は便利で、右にインスペクタ画面を出すと、そこにコメントのリストを表示でき、コメントをクリックするとその場所に飛ぶ。なので、ブックマークのように使える。

デフォルトだと行間が詰まりすぎなので、好みがあると思うが、行間は2.0くらいに設定している。両端揃え。なお、僕はダークモードにしている。

横書きだと、エディタの横幅を固定幅にできるが、縦書きだとできない。ウインドウサイズに追従して1行の文字数が変化する。

僕の感覚では、ウィンドウいっぱいに文字があると窮屈な感じで書きにくい。設定>外見>主要エディタの、エディタマージンの「トップ/ボトム」で調整できる。

これも個人的好みだが、テキストの表示倍率は180から190%くらいにしている。なお、詳細は省略するが、構成モードでもマージン等を調整できる。不思議なことに、構成モードでは、最終行が頭出しされてしまう現象はどうも起きない。だが、通常の画面で、バインダーでドキュメント構造を見ながら作業するのがメインなので、その状態での縦書きの挙動がやはり問題になる。

以上、情報提供でした。

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