悲しみを乗り越えるために
前回「お金」と「幸せ」について書いてみた。
私は仕事を通じて、いわゆる「富裕層」と呼ばれる世の憧れの対象となる人々と接してきた。
そんな時間の中で与えられる気づきは私の人生の羅針盤となる。
当たり前ではあるけれど、どんなに「お金」があっても大切な人を失う悲しみからは逃れられない。
私には、大切な人を亡くしたあとに続く人生は、自分が死ぬことよりも怖い。
どんな深い結びつきかあっても、別れはいつか訪れる。そんな当たり前のことは、富裕だからこそ、むしろ普段の煌びやかな生活の中に埋もれてしまうのかもしれない。
大切な人を失った喪失感は、お金があろうがなかろうが、関係ない。全ての人に人生の大きな試練としてのしかかる。
そんな時、自分がそれまでどう過ごしてきたか、どんな人生を送ってきたか。自己認識が喪失感を乗り越える大きな鍵となる。
慎ましく、信仰を深め、精神性を高めた人ほど、人生の試練から意味を見出し、前を向いて生きていく。
人生は長い。いい時もあれば、必ず苦難は訪れる。それゆえに、資産の多寡に関係なく、人は年齢とともに、精神性を高めていくことが大切だと思う。
今日を悔いなく、大切な人との時間を大切に過ごそうと思う。