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股関節198 人工股関節のゆるみ

おはようございます。
爪は週に1回切ることにしている塗山正宏です。


今回のテーマは

人工股関節のゆるみについてです。


人工股関節全置換術後になにかしらのトラブルがあり、再手術が必要になる場合があります。

では、どういった原因で再手術になるのでしょうか?

日本人工関節学会の登録データを紹介しましょう。

原因の多い順番に並べると、

1位、臼蓋インプラントのゆるみ
2位、大腿骨インプラントのゆるみ
3位、感染
4位、脱臼
5位、臼蓋の骨溶解

となっています。

1位、2位の原因のインプラントのゆるみというのは、術後にインプラントの初期固定が確実に得られないとインプラントのゆるみが発生します。

そのため、人工股関節全置換術を行う際に、インプラントを確実に骨に初期固定することが重要になります。

初期固定をいかに確実にしっかりと行うかが大事なのです。


例えば、

・インプラントが骨に対して適切な位置に設置されてない

・骨に対して適切なサイズのインプラントが選択されてない

・術後にインプラント周辺で骨折が起きてしまう

などなど・・・。

こういったことが起きると、インプラントは骨の中でゆるんでしまうのです。

また、それ以外のゆるみの原因として、術後感染症が発症することによりインプラント周囲で骨溶解が発生し、人工股関節が緩んでしまう場合があります。

人工股関節が固定されている周囲の骨が破壊されてしまうために、人工股関節が緩んでしまうわけです。

人工股関節がゆるんでしまうと、股関節周囲の痛みが出てきます。

股関節周囲の痛みが出ている場合には、人工股関節のインプラントがかなり緩んでしまっている可能性が高いです。

ちょっとしたゆるみであれば、痛みはあまり出ません。

早期にゆるみを発見するには、定期的な検診が必要になります。

骨破壊が進みすぎると、手術における侵襲が大きくなりますので、早期発見と早期対処が重要になります。

一度ゆるんでしまったインプラントは、再手術をしない限りはゆるみは治りません。

そのため再手術が必要になります。

だから、術後は定期的に検診を行うようにしましょう!



本日のまとめ

人工股関節に異常が起きていないか、定期的に検診を行うようにしましょう!

「最後はメンチカツ~♪(KAN)」

カツを食べて勝つ!という縁起担ぎはしたことがない気がする整形外科医の塗山正宏でした。

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