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ミロ太郎ラーメン物語 第5話 ついに一部上場を達成する
この物語は、『Miro革命』の第5章にも掲載します。(完全に同じではありませんが、おおよそのストーリーは同じです。)
最初から読みたい方はこちらから
それでは、第5話スタートです。
ミロ太郎ラーメン物語 第5話 ついに一部上場を達成する
マーケティングコンサルタントの兼益満男は、三上に向かって熱弁した。
最初は乗り気でなかった三上だったが、満男の話を聞いているうちに、だんだんと気持ちがフランチャイズ化に傾いていった。満男は、フランチャイズ化のビジネスモデルについて説明し、三上は、それをMiroにまとめていった。
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満男は、「フランチャイズがうまくいくかどうかは、味の標準化にかかっているんです。」と熱っぽく語った。「ミロ太郎ラーメン」の看板がある店に行けば、どこでも同じ味を体験できるとなってはじめて、ブランドとしての価値が高まり、広告費も有効に使うことができるのだという。
三上は、満男のアドバイス通りに「ミロ太郎秘伝のレシピ」を開発し、3名の店長候補に作り方を伝授していった。3カ月間の研修期間を経て、3名の店長候補は、「ミロ太郎ラーメン」の作り方をマスターし、「ミロ太郎ラーメン」の2号店、3号店、4号店が、各地の商店街で一斉に開店した。3名の新店長は、商店街の個人商店を回り、「商店街の活性化のために頑張ります」と挨拶した。「ミロ太郎ラーメン」によって商店街が活性化した物語を知っている人たちも多く、新しい店も歓迎された。
3号店が出店した1年後には、10号店が出店した。三上が1号店の厨房に立つことはほとんどなくなり、六本木ヒルズの10Fに借りたオフィスで、三上と満男は、現在の課題について相談していた。満男は、ホワイトボードにグラフを描きながら、フランチャイズの店舗数が増えるほど標準化することが難しくなるのだと語った。売り上げは店舗数に比例して増えるので、標準化コストの増加をうまく抑えることができれば、利益が上がるのだというのが、満男の主張だった。
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三上は満男の意見を取り入れ、味の標準化を管理する「味見チェッカー」という役務を作ることにした。味見チェッカーによって指摘された店主にはペナルティを課すことにした。また、味見チェッカーの担当店舗を1カ月ごとに入れ替えることにし、交代直後に失格が出た場合は、前任の味見チェッカーにペナルティを課すことにした。
導入した制度によって味の標準化はうまくいった。しかし、組織内には、常に緊張感が漂うようになった。
標準化が維持される仕組みが整ったことで、フランチャイズの店舗数を一気に拡大することに決めた。資金調達のため一部上場をすることになった。三上は、株主総会で、「1年後に50店舗を目指します。」と宣言し、大きな拍手を浴びた。「ミロ太郎ラーメン」は、順調に店舗を拡大し、目標通り1年後に50店舗を達成した。「ミロ太郎ラーメン」の株価は上がり、翌年の株主総会は、達成感に溢れたものになった。
しかし、よかったのはここまでだった。
編集後記
いやー、どうなるんでしょうね。三上。心配です。
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