忘れられない“初マラソン”になりそうだ
1月19日、水曜日。仕事を一旦切り上げ、友人と夜ご飯を食べに行く途中にその情報は目に入ってきた。
『湘南国際マラソン中止』
「3時間切り」を狙えるかもしれないと期待を抱き、この4ヶ月ターゲットにしてきたレース。開催されること自体が不確実な時勢。現実のものになると肩を落としたが、後悔はしていなかった。(約19,000円の大部分が吸い込まれたことへの恨めしさはあるが笑)
大森さんのサブ3チャレンジと同時に初マラソン、サブ3を狙うことになり、実力とモチベーションを高める原動力になったことは紛れもない事実。その間5000m16分台を出し、30km走を完遂。1km4分ペースで難なく20km以上走れるレベルに達した。19,000円をベットしてでも、やろうと決意したからできたことだ。
しかし。サブ3はおろか2時間55分切りも現実のものとして捉え始めた最中で大会中止。この数ヶ月の成果を発揮する場所が急に宙へ浮いてしまい、どうしたものかと困った。
大森さんに「大会が中止になったら駒沢公園でひとりフルマラソンやったら」と言われ「いやいや(笑)」と冗談半分に聞いていたが、今や選択肢はそれしかない。
秋の大会へターゲットレースを移して練習を続ける方法もある。だが、目の前まで迫っていた「初マラソン」。この機会を逃すわけにはいかない。
昨年末のレースで周りの人々がサブ3を達成。それまで一緒に積み上げてきたトレーニング内容、タイムから今の自分が同程度の走りができることは推測できた。しかし、それは推測の域から出ず毎度「たぶんサブ3できます」「今サブ3を目指してます」と説明するしかない。
この不確実な時勢のなか“その時”がやってくることを待っていたら、それこそこのコンディションを逃してしまうかもしれない。再びランニングを始めて4年半、こんなにもマラソンへ照準を絞って向き合った期間はなかった。
いま42.2km走る自分の実力を確かめたい。
2月上旬に駒沢公園でフルマラソンチャレンジを敢行することにした。
大森さんが1km4分で30km走を行うので30kmまで一緒に走り、そのまま残り12.2kmを走る。同じペースで走ることができれば、2時間50分を切る。
不安も恐怖も心の中に浮かび上がってくる。30km以降そのペースはもつのか。エネルギー切れを起こすのでは。足が攣ったらどうする。考えたらキリがない。
ただし、希望もある。11月に行った30km走は激坂最速王決定戦(27kmの坂道)の翌日満身創痍の状態で走った。もう一つ、1月に入って1km4分ペースで走った20km走が2回とも楽にできた。
最後の最後は挑戦してみなければ分からない。
初めてのマラソンが大会ではなく勝手にチャレンジするなんて思ってもみなかったけど、きっと忘れられない初マラソンになると思う。