夢見モグラは空を待ち侘びて 56日目
モグラはふと自分の胸に手を当てた。
走り終えた後なのでトクントクンと、
勢いよく高鳴り、
まるで自分は生きている!と、
心臓が叫んでいるようだった。
するとそれにつられて、
手も足も、
肺も胃も腸も、
頭の天辺から爪先まで、
それぞれ皆一様に自分たちも、
確かに生きているんだ、とこぞって主張し始めた。
ひとつひとつは単なる音でしかないのだけれど、
それらが合わさり、重なり合うと、
とても綺麗なハーモニーになって、
モグラはそれを聞いていると、
自分が確かに今生きているということを実感することができた。
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来週のあのアレの話。
近々にZEPPツアーを控えているので、
ワンマンでのライブのお誘いを頂いた時に、
それと違ったものを用意できないと引き受けられないな、という前提がありました。
いくつかの企画、アイデアを思案していく中で、
これならば!というものが見つかって実現に至ります。
当たり前ですけれど毎度自分たちでセットリスト(曲目)を決めるのですが、
ファンの方々に決めてもらうというのも以前やりました。
なので今度は、
これまで僕らの活動に大きく影響を与えたアーティストの方々に、
演奏する楽曲を決めていただく、ナタリーさんの力を借りながら、そんな企画をしてみました(別名スーパー他力本願ライブ)。
心から尊敬するアーティスト(ひとりジャーナリストもいるけど)の皆さんが、
当日テキストや音声で参加してくださっています。
僕らも当日まで内容は知りません。
皆さんと同じタイミングでそれを聴くことになります。
何を言われてるかもわかりませんし、葬られることもあるのかもしれません(ガクブル)。
それでもひたすらに感謝の気持ちと、嬉しい以上の気持ちしかありません。
ライブ会場で、または配信の画面の前でも、お待ちしておりますので皆様ぜひ。
ここから先は少し言い訳というか、反省。
インタビュー後半の段で、
自分の言い回しの中で、コロナ禍でのメンバー脱退で、
自分のバンドが大変だったけど、世の中全体も大変だったので、
その困難が紛れてラッキーみたいなこと言うてますけど、
それって、
不幸中の幸いだったこと、というか、唯一幸運だったこと、
という前置き、文脈で語ったことだとしても、
そもそも他人の不幸や、困難な状況をラッキーとか表現することが良くないし、
本当に困っている方や、自分たち以上にもっと悔しい思いをした人の気持ちを想像すると、
なんでそういう言い方しちゃったかな、
言葉足らずでもあるし、それ以前の心構えとしてどうなの、
口から出てくる言葉の監督不行き届きを、反省をしているところ。
それではまた明日。
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本日はsunset.moon22さんの写真を使用させていただいております。