第17回 学習指導案の作り方Ⅰ

建前

指導のねらい

生徒一人一人を生かす授業を展開するための学習指導案の作成について理解を深める。

指導内容

・各教科の目標、内容、内容の取り扱い等
・単元目標の明確化
・年間指導計画・単元指導計画と学習活動
・単位時間の指導計画と学習活動

本音

Goくん

 学習指導案の作成では、単元目標・授業のねらいが大きな軸となる。そこに生徒の実態や指導上の工夫などが加わる。どのような力を身に付けさせたいか、何を考えてもらいたいのか、何度も考え、少しずつ明確になってきた。指導の中で、同一教科では専門的な助言をいただき、他教科からはより生徒に近い視点で考えてもらった。数回確認してもらい自分自身の中で繋がりが見えてきた。
 また、教員として当然のことではあるが、指導案作成の場合だけでなく、普段の授業をどれほど考えているかが重要である。研究授業だからということではなく、常に授業と向き合うことでアイディアが生まれ、自分の形になっていくと感じた。

Sinちゃん

 学習指導案は、単元のねらいや学習内容を1単位時間ごとにまとめ、生徒をどのように学習させ、結果としてどのような効果を期待するかを具体的に記すものである。また、適切な評価規準、評価基準を設定することで、生徒の習熟度を向上させることができ、指導者の資質向上にもつながる。
 指導案作成にあたっては、ねらいを明確にすること、簡潔な記述を心がけること等に注意し、生徒の実態に合わせたものを作成できるようにしたい。指導案作成は教材を見つめ直す機会であるから、多角的な視点をもつことを心がけ、真摯な気持ちで取り組みたい。

私から

 高校現場においては、学習指導案を作成する機会、特に細案の作成は、初任研や5年研、10年研等の法定研修にほぼ限定されます。となると、時間をかけて体裁さえ整えてしまえば、各所のチェックを乗り越えられ、ひとまずクリアできてしまうでしょう。

 重要なのは、これにどのような意識で取り組むかなのだと思います。与えられた課題をクリアするためと考えるのか、何かを得るための機会と考えるのか。
 君たちはどう捉えますか、捉えたいですか。

 例えば細案を作成することで、本時を貫く軸、貫く問いの明確化を意識できるようになりたい。当然、その軸や問いはその本時が属する単元を貫いていなければならない。そしてそれは、その教科・科目で彼らに伝えたいこと、その本質に直接的または間接的に結びつけられるものにしたい。
 学習指導案の作成はそれを考えるための訓練の場であり、その訓練に特定の意識を持って意識的に取り組むことで、日常の教材研究の質の向上、意図ある授業づくりに繋がるのではないでしょうか。

 ただ公所に提出するための学習指導案作りにならぬよう願っています。

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