不測の事態への対応力を上げるトレーニング β版
最近、「大きな災害」が発生していますよね。それを少しでも軽減出来ないかと思い、避難のシミュレーション分析や危機管理の仕事をしていた経験から、その対処能力を上げるための基礎的なトレーニング方法を書いてみました。
注:災害でトラウマがある人は使わないほうがいいかもしれません。
このトレーニングは、災害だけでなく、仕事でも、プライベートでも適用きるものなので、是非試していただけると嬉しいです。
考えてほしコトを”要約”すると下図の3つ。
頭文字をとって”BNA思考”と名付けました。
もっとふさわしい英語があればこっそりおしえてください(笑
では、詳細にはいりますね。
「どうしたら、災害発生時に助かる確率が上がるのか?」
「どうしたら、犯罪遭遇率が下がるのか?」
「どうしたら、仕事の炎上リスクが下がるのか?」
おそらく日常では、優先度が下がり、ほとんど意識をしていないかと思います。
そのいずれの不測の事態も遭遇率をゼロにすることはできないですが、リスクを下げることは可能。
それはどうすればいいのか?
Webで検索したり書店に行けば、リスクを下げる方法は数限りなく見つける事ができます。世の中には様々な”対処手段=How to"が出回っています。
だけど、"How to"の前の根本的な解決したい目的を忘れてしまうと、恐ろしく応用力が下がってしまうと思うんです。
もちろん、根本的な目的を考えてなくても、対応はできると思います。でも、そうすると膨大な”How to"を覚えることに陥ります。
犯罪をテーマとして、簡単な例を上げてみます。
防犯対策として唐辛子成分などが含まれている”防犯対策スプレー”を所持しているとします。
犯罪に遭遇した時に、防犯対策スプレーを使えばいいとだけ考えていた場合そのスプレーが使えなかった場合どうなるだろうか?
おそらく、慌ててしまう。
でも、防犯対策スプレーは、何のために道具なのか?を問い、
逃げるための時間を稼ぐ道具だと抽象化すれば、
代替案として制汗スプレーが変わりになるかもしれないし、
地面の砂が使えるかもしれない。
リスクを下げるポイントは、不測の事態に遭遇したとき、
複数の案を浮かべる事が出来るかどうかだと思うんです。
ただ、想定外の事象が発生したときに、そんな案がその場ですぐに浮かぶかと言ったら、事前に考えていないと難しいですよね。
なので、次の3つの視点で、事前に考えて置くことが、応用力を上げるポイントになると思っています。
その3つとは、「 Before(事前)」「Noe(事中)」「After(事後)」の視点で”不測”の事態をどう対処するかを考えること。
不測について辞書で調べると、デジタル大辞泉(小学館)には
予測できないこと。思いがけないこと。
こう定義されているので、事前に考えておくと不測の事態という定義にはならないかもですが笑
話はもどって、実際下記の3つのことをどう考えればいいのか?
不測の事態をゼロから考えることは意外と難しい。
では、手軽にやるにはどうすればいいのか考えてみました。
その方法は簡単で「TVやSNSで流れてくるニュースや、家族や仕事仲間から入る情報」を使うこと。
例えば、TVで台風が発生して家が浸水しているニュースを見たとします。
それをありえないとか他人ゴト化せずに、自分ゴト化して自分の家の1Fが浸水したらどうすればいいのか?を想像してみましょう。
まずは、Now(事中)。
1Fが浸水している状況であれば2Fに行く、またはすぐ近くに高い建物があればそこに行く選択肢があるんじゃないか?
その後に家族が仕事や学校に行っていたら、安全がどうかを確認したくなるのではないか?
などなど。
そして、Before(事前)。
浸水に遭わないためには、浸水遭遇する確率が低いところで暮らすことを考えたり、それが難しければ、水が入ってこないような一時的な措置ができる道具を揃えておくことも、対策として考えられるかもしれないな。とか
家族間で安全を確認するシチュエーションが想定されれば、
どういう連絡手段を使うのかを考えて置く必要性がでてきたり、
水に浸ってほしくない重要なものは、すぐに持ち出せるよう準備しておくひ必要があるな~。
などなど。
”How to”を覚える!よりも、
想定しておいたほうが、いざという時に体が動くと思うんです。
書籍、「生き残る判断生き残れない行動」内には、下記一文が書かれています。
脅威に反応する時間が長くなればなるほど、脳のより精巧な能力を開拓することができる。状況のなかで脅威をとらえ、選択肢について考え、理知的に行動することができる。
出典:生き残る判断 生き残れない行動
実際の脅威に遭うことは難しい。でも、色んなシチュエーションを考えて選択肢をもっておくと、実際の窮地では理性的に行動できる可能性が上がるんじゃないかと思うんです。
さいごに、After(事後)。
不測の事態にあった後は経験をしていると思う。その経験を使い情報共有するなどして家族や他の人のリスクを下げることができるのではないか?
など
こんな風に、ニュースや情報をただ、読んだり見たりするだけではなくて、
たまに、3つの視点で自分ゴト化してみると、不測の事態への対処できる幅が広がっていくのではないでしょうか?
もちろん、自分で想像できる限界はあるので、一通り考えた上で”How to"が載っている書籍やメディアを使い、知識を深めるための次のステップに進むのもいいかと思います。
こういった形で、情報をただ受け取るだけではなくて、
BNAの視点で「自分ゴト化」すると、
毎日成長できる機会を創出できるのではないでしょうか。
是非、情報をケーススタディにして、様々な不測の事態への対処の幅が向上したら幸いです。
いただいたサポートは本の購入費用に充て、みなさんの新しい知識・視点の発見に少しでも寄与できればと思っています!