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採用広報・参考noteまとめ

最近ずいぶんと注目を浴びている「採用広報」。僕自身もとても興味をもっていろんな記事を読んでいるんですが、7月末〜8月前半にTwitterのタイムラインで、立て続けに気になるnoteを見かけました。

バタバタしていて読めていなかったものもあるので、今更感もあるのですが、今回ここに備忘録としてまとめておこうと思います。

採用広報の戦略・企画について

・カトウキョウスケさん(メドレー)のnote

採用広報の、盛り上がりと同時に懸念される “手段の目的化”。これを防ぐために、「ゴールイメージの定義」(=一連の活動を通じて、「どんな人に、どう思われたいのか?」を突き詰めること)という、当たり前ながらとても重要な指摘をされています。また採用広報の運用だけでなく会社自体の改善を平行しておこない、イメージと実態のズレをなくしていくことも大切だと書かれています。
会社も変化していく以上、常にこれをまわし続けることが必要になりますが、一過性で終わっている例はまだまだ多いのかもしれません。

・ごきたりえさん(ナイル)のnote

オウンドメディア「ナイルのかだん」を運営されているごきたさんが、提案されている企画の立て方。ステップは、以下の5つ。

1. 自社の何を知ってもらいたいか
2. 誰に届いたら嬉しいか
3. その人が興味を持ちそうなことは何か
4. どんな読後感になってもらいたいか
5. 構成に落とし込む

事例が非常にわかりやすいです。
1つの記事で、ターゲットを複数想定できる場合、それぞれにこの5つを明確化することがポイントかなと思います。

こちらが続編。記事づくりはもちろん、リサーチや運用も含めたごきたさん自身の思考がまとまっていておもしろい。ポイントは以下の4つ。

1. 人とか取組みを、ただ出せばいいってものじゃない
2. 社外からのイメージと社内のズレをなくしたい
3. ネタ探しは愛を持って
4. 載りたい、書きたいと思ってもらえるメディアに

4で触れられてる「自分自身が誰よりも楽しむ」は、実はすごく大事だなぁと思います。
それはつまり、社内で採用広報を誰にアサインするかもすごく重要ということで、担当者の熱量がそのまま滲み出てるということを覚えておく必要があります。

・西村創一朗さん(HARES)のnote

採用広報(Outer Communication)に加えてもう1つ、社内広報(Inner Communication)の重要性と、その2つの循環についてわかりやすく解説があります。
皆がスマホを持つようになって、外部向け/内部向けの情報が垣根をこえて共有される中で、これら2つの相互作用を意識した施策は今後どんどん注目されていくだろうと思います。

また最後の “「採用広報のプロ」をハーフタイム採用しませんか?” は、プロジェクトベースで個人が働いていく時代の一つの理想型かと。僕が関心をもつ保育・福祉の領域は規模の小さい事業者が基本なので、こうした人材活用をしてくれるところが出てくるのを非常に期待&狙っています。


採用を担う人事のあり方について

特に「採用広報の担当」というくくりではないのですが、こちらも人事関係者を中心に盛り上がっていたのでメモ。

・綱嶋航平さん(サイボウズ)のnote

信用がますます重視される今の時代にあって、“実名顔出し” でSNSをやることは僕もメリットが大きいと感じているんですが、その要点がきれいにまとまっているnoteでした。

5つのメリット
 ① 社内の空気感がリアルに伝わる
 ② 企業⇔候補者間の情報格差がフラットに
 ③ 公式アカウントでは得られないつながり
 ④ 興味を抱いた人からのエントリーが増える
 ⑤ 実名顔出しTwitterのほうが、逆に安心
3つの注意点
 ① 素の自分も偽らずにさらけ出していこう
 ②「上から目線」のアドバイスを送らない
 ③ コンプラ意識は忘れずに!

一方で「意見への回答」でも書かれているように、会社の事業内容や担当者の役割などによって、実名か匿名かは手段として分かれるということも、改めて認識できました。
綱嶋さん宛の意見も、実名/匿名かどうかというより、実はどちらも含めた「採用担当者としてのあり方」を問うものであったように思います。

・川口ゆりさんのnote

求職者とフラットな関係であるために、実名顔出しで人事・採用広報の仕事をされている川口さん。「自分にしかできないこと」を考えられた上で今のかたちを選ばれていて、それを率直に書かれている内容にとても共感できました。
上の綱嶋さんのnoteにも「どちらが優劣とかではなく、ただ単に役割が違うだけだと思う」と触れられており、まさに「どんな人に、どう思われたいのか?」を自分できちんと定義する大切さを、改めて考えさせられます。

・Kohei Mutoさんのnote

人事・採用担当に携わる人間が陥りがちなリスクが鋭く指摘されている記事。特に「驕らない」ための対策として、『「人事採用担当」として候補者と対峙する時間と同じだけ、あるいはそれ以上に「HRビジネスパートナー」として事業責任者と対峙する時間を取ること』という意見には、Twitter上などでも賛同意見をよく見かけました。
採用広報の施策や担当者の個人ブランディングについても、その労力を他に割いた方がいい場合もあると述べられていて、どちらも目的を明確にした上での手段の一つであるということを、僕自身も常に頭の片隅に置いておきたいと思います。


自分のことを少し

僕は滋賀というローカルで『しがと、しごと。』というプロジェクトに携わっているのですが、地方ではこれらの話はまだ本当にこれからです。遅れているとも言えるし、可能性が圧倒的に残されているとも言えます。

プロジェクトは求人メディアの運営が中心ですが、これだけで求職側と採用側の幸せなマッチングが完結できるわけではなく、広報の支援やオフラインでの接触点づくりなど、連動した取り組みも必要です。
採用広報にかかわる議論が、地方でも盛り上がっていく仕掛けもできたらと思っています。

また今後活動の中心にしていきたい保育や福祉といった分野においても、「情報を発信する」という点については、取り組めてないところがあまりに多くあります。(もちろん、手が回らない事情も多々あるのですが…)
しかし情報の非対称性から多くのミスマッチが生まれている状況は看過できないので、上のプロジェクトとも絡めながら施策を立案していけたらなあと考えてます。


備忘録がずいぶん長くなりましたが、今回はこのへんで。
もし「こんな記事もあるよー」と教えてくれたら嬉しいです!



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