僕たちが音声コミュニティをつくろうと決めた3つの理由
株式会社Peer Lodge代表のまささいとうです。いいねや視聴回数が見えない音声コミュニティ「Peer Radio(ピアラジオ)」をつくっています。
なぜピアラジオはテキストでも動画でもなく音声を用いるのか、について書いてみました。
音声はあたたかさが伝わりやすいのでは
実は元々は、テキストでお互いの本音を投稿し合える場所をつくろう、と考えていて、プロトタイプはテキストでつくっていました。
ただ、テキストで気持ちをシェアするよりも音声の方があたたかさが伝わるのではないか、という話がチーム内で出てきました。
Facebookのタイムラインに並んでいる「誕生日おめでとう!」などのコメントが、何だかとても機械的に思えてしまって。本当はもっと伝わる情報があるはずなのに。
テキストで表現することで削ぎ落とされてしまっているあたたかい気持ちがあるんだろうな、と思ったりしていました。
そこで、次のプロトタイプは音声でつくってみることにしました。
(エンジニアメンバーから送られてきたメモ)
当時は自分たちも半信半疑で、自分ですら声を残すだろうかと思っていましたが、いざテストをはじめると声を残すのも誰かの声を聴くのも心地よく、ユーザーも声を残すことにそこまで抵抗がないことがわかってきました。
音声について調べてみると、音声が心理状態を表したり、その人自身を知るきっかけとなるということもわかってきました。
そこで、僕たちは音声という手法を選ぶことを決めました。
音声は誹謗中傷されづらいのでは
音声は最後まで聴かないと全貌が把握できないため、基本的には自分に関心がある方が聴いてくれるもので、それ以外の方には聴かれづらいという性質があると考えています。
例えばテキストだと全貌がすぐに分かるため、自分に関心がない人の投稿にも触れやすかったりします。そのためシェアしやすく、シェアされた人もすぐに全貌が分かるため、またそれをシェアしていきます。
これはテキストの良い性質でもありますが、その拡散性から自分に関心がない方にも届きすぎてしまう、という側面もあります。それにより、何気なくした投稿が、誹謗中傷を受けてしまうケースなどもあります。
もちろん音声だから誹謗中傷がゼロになるというわけではないですが、投稿を最後まで聴くというハードルによって、一定の線引きがなされると考えています。
わざわざ最後まで聴いてまでその人を叩こうとするアンチの方はほぼいない、というイメージです。
ただこれはコミュニティの雰囲気や音声の長さにも影響すると考えていて、「ひとことで音声を気軽につぶやいてみよう!」みたいな感じの音声サービスだとあまり意味をなさないような気がします。
ピアラジオはこのあたりを踏まえて、今のところは長時間の投稿でも推奨するようにしていて、投稿時間に制限は設けていません。
音声は表情が見えなくて話しやすいのでは
ピアラジオは、発信が苦手な方でも自分を表現できるように、という想いで開発しています。
キラキラしたYouTuberのような発信だけが全てではないと考えていて、誰でも上手く話せなくても声を残せる場所でありたい、という想いがあります。
実際にサービスを使ってみてもらえると感じてもらえるかと思いますが、落ち着いて、自分のペースでお話しされておられる方がすごく多いです。声のトーンは高すぎず、話すスピードはゆっくり。
動画だと見られ方を気にして上手く話せない、ということもありますが、音声にすることでユーザーの方に少しでも話しやすい状態をつくりたいと考え、音声という手法を選びました。
暗闇だと話しやすくなるという研究もあるみたいですが、音声も顔が見えないことで同様の効果が得られるのではないか、と考えていたりします。
おわりに
音声はあくまで手段でしかなく、ユーザーの方が安心して自分の気持ちを残せる居場所である、ということが最も大切だと考えています。
音声を用いたコミュニティづくりについて、サービスを通じてこれからも探索していけたらと思います。
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いいね機能がなく、視聴回数が見えない音声コミュニティ「Peer Radio(ピアラジオ)」をつくっています。
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