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nightflyer
ほとけさまのおしえ「落ち葉の布団」
いよいよ凍てつくような寒い朝がやってきました。
今朝は手足が悴み、吐く息も白くなります。
でもまだ「秋の名残り」も残っております。
それは銀杏の落ち葉がまだ落ちきらずに溜まっていることです。
夏の終わりに、まず「桜の葉」が色づき落ちてゆきます。
その後、「カエデ」や「ケヤキ」、「ムクノキ」が次々と葉っぱを落とします。
そして最後まで残るのが「イチョウ」ということになります。
そのイチョウの葉が、今朝は一面に黄色く敷き詰めたように落ちておりました。
さっそく掃除に取りかかりますが、イチョウの葉は思ったより重くまた平べったいので、地面に張り付いてなかなか取ることができません。
特に朝露が残る朝には、露の雫も付いて、かき集めるとかなりの「重さ」になります。
木の根っこの葉を取り除こうとして、ふとそこに「セミの抜け殻」を見つけました。
ちょうどセミの抜け殻にイチョウの葉が「布団を被る」ように重なっていたのです。
そしてそれを見た瞬間に「諸行無常」という事を鮮烈に感じたのです。
すべてのものはとどまることなく移ろい続けている。
諸行無常の風の中で、私の命も変化し、やがてはその風に飲まれてゆくでしょう。
朝の掃除で悴んだ手を動かしながら、そんな発見をさせていただけるのもありがたいなと感じておりました。
☆今日の一句☆
蝉の殻
銀杏の葉っぱ
包みゆく