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仏教に学ぶ生き方、考え方「孤食?黙食?」
「孤食?黙食?」
外食するとき、皆さんは一人でお店に入れますか?行ってみたいお店があっても、一人だとちょっと、、、。という人も多いのではないでしょうか?ちょっと前まで、ご飯は家族や親しい人と食べるのが当たり前でした。みんなが揃うまで待って、みんなで「いただきます!」と大きな声で言ってから、大皿に盛られた唐揚げやハンバーグを小皿に取り分けて食べる、こんな光景が、昭和の時代の家庭ではどこでも見られました。
でも平成、令和になり食事も個人で済ませることが多くなり、家に一緒にいる家族がバラバラに食べることも珍しくなくなりました。また一人暮らしの人や部屋からなかなか出ない「ひきこもり」の人が、一人でご飯を食べることが「孤食」といって問題になったりしました。
でも世の中がコロナ禍になると、世常識がガラリと変化し、一人で黙って食べる、家族と外食に行ってもアクリル板越しに取り分けられた自分のお皿を黙々と食べる「黙食」が新しい常識になりつつあります。
このように時代や環境によって大きく食べる様式も変わっていますが、もともと仏教の修行僧は黙食が当たり前だったのです。というのも、食べ物に対してしっかりと向き合う姿勢が求められるので、話すことをせずにしっかりと噛んだり味わったりすることを重んじていたんですね。そしていただきます、ごちそうさまと「食べ物になっていただいた命」と「それを届けていただいた人々」に感謝をするひとときなのです。
ちょっと前まで、給食も机を合わせて顔を向かい合わせて話しながら食べる時間でした。そこではコミュニケーションしたり友達の反応を見て、楽しく味わう事が大切でしたが、それができなくなって辛い時間になりつつあります。
でも、あえて前向きに捉えると、自分の食欲という欲と向き合い、味覚、嗅覚などの感覚を精一杯使って食べ物を感じ取る時間、またそれが体に入ってまた新たなエネルギーが湧いてくる感覚を感じられる時間として捉えると、黙って食べることも、一人で食べることもなかなかいいものです。
世間一般で言われているイメージとは別の大切さを教えてくれる、それも仏教のいいところだと思っています。
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