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[ライブレポ]2022年24本目 a flood of circle “Tour FUCK FOREVER & I’M FREE”@札幌ペニーレーン24 2022.9.22(木)


 こんばんは。シリアスファイターです。


 今回はa flood of circle、2枚のアルバムの再現ライブツアーのファイナル、札幌公演のライブレポです。


 早速行ってみましょう。


 今回のライブに参加するに当たっては、とにかく「感謝」しかありませんでした。


・個人的に今年初のフラッドワンマン
・全5公演と限られた本数にも関わらず、
 東名阪+札幌!!という開催箇所
・リアルタイムでは聞けていないものの、何かと思い入れの強い曲も多いアルバムの再現という間違いなくこれっきりの機会
・3連休の前の日の夜開催のため、このライブが終わってしまっても3連休でどっぷり余韻に浸れる最高の日程


 …などなど、今年は行けないかも?とも思ってたフラッドのワンマンをこんな貴重な形で見ることができる…!
 と思った私の目には未来しか映ってなかったし、君からしたらこんなのってばかみたいかい?って思いましたが、僕は僕になりたいだけだったので、今日が最後かもしれないとの覚悟の下、もう今年何度目だよ、のペニーレーンへ。


 いよいよ来月に開催される、東京での大規模なフリーライブを控える中、そっちは行けない私は、いつも今がベストのフラッドを今日、自らの眼に焼き付けるのみです。


 ペニーレーンでのライブは、オールスタンディングで開催される頻度も増えてきて、キャパシティも少しずつ増えてきている中、
 フラッドのペニーレーン単独公演としてはおそらく初(?)のオールスタンディングでの開催となったこの日。


 開演時刻を数分廻ったところで、いつものSEに乗って4人が姿を現します。


 今日はいつもの革ジャンを首元までしっかりチャックを止めてスタイリッシュな印象の佐々木さん。(ライブ後半でいつの間にか空いてましたが)

 「おはようございます。
  a flood of circleです。」

 そんなスタイリッシュさとは裏腹の「Summertime Blues II」の泥臭いバンドグルーヴからライブの幕開けです。


 今回は10年近く前に出たアルバムの再現ツアーということで、ここ数日はそのアルバムをよく聞いていたのですが、間違いなく当時より骨太さを増したグルーヴ、
 そして当時はいなかったギター、アオキさんがクールな佇まいをしながら奏でる熱いギターフレーズは、原曲の芯を大切にしながら、今のフラッドの最強サウンドを作り上げた立役者であることが、否が応でも伝わってくるプレイ。


 今日の感謝ポイントに「アオキテツ」の5文字が追加されるのは、時間の問題でした


 そんな感謝の気持ちは続く「Dancing Zombiez」で更に高まり、アオキさんも交えた4人で、私自身も散々ライブで聞いてきた曲にも関わらず、いつも以上にありがたみを増して聞こえます。


 曲終わりに前に出た佐々木さんが、いつにも増して長くギターを掻きむしる様は、ご機嫌もグルーヴも最高潮、今日もベストなバンドの状態を何よりも表していたように感じていました。


 この後、「Diver's High (VAVAVAVAVAVAVA)」→「All The Young Rock'N'Rollers」→「KINZOKU Bat」と、普段のライブで聞ける頻度が低い楽曲を立て続けに連打し、その轟音とともに脳内に特大ホームランを量産し続けるフラッド。


 「ギター、アオキテツ!」


 が、ガッツリ佐々木さんにフィーチャーされ、スウィングしまくった「God Speed You Baby」の間奏部。


 アオキさんのギターソロはもちろん最高にキレッキレかつグルーヴィで、佐々木さんも思わず笑顔を見せた瞬間を私は見逃しませんでした…!


 ここでハンドマイクに持ち替える佐々木さん。


「札幌〜♪
 “Tour FUCK FOREVER & I’M FREE”〜♪
 好きにやってくれ〜♪」


 文字にしたら大分緩く見えますが、イントロのセッションのリズムに乗りながら、今日も自由なライブハウスで好き勝手遊ぶ準備を整えて発射された「Blues Never Die (ブルースは二度死ぬ)」


 原曲ではハイハット中心でタイトに響いていた渡邉さんのドラムが、ライドシンバルも使った開放的なアレンジに変わっていて、観客も自由に身体を動かしながらグルーヴに身を委ねます…!


 一生聞いていたいと思うグルーヴに身を任せつつ、佐々木さんはステージを軽快に飛び跳ねながら、でもその歌声は決してブレることはないという、かっこよさとかわいさのハイブリッドで私を魅了してきました…笑


「今日は飛行機に乗ってきて、
 中で雲を数えてたんだよね、尋常じゃない 
数なんだけど笑
 たまに雲の形が羊とか猫とかに見えるんだよね、そういうことってあるよね。
 まあ、食べられるか食べられないかの違いなんだけど笑
 食べられない方のやつを笑」


 というかわいさとグロテスクさのハイブリッドのようなMCから、食べられないことでお馴染みの猫の歌、「The Cat I is Hard-Boiled」へ。

 私も、佐々木さんが見たであろう雲の形を想像しながらじっくりと耳を傾けます。


 おそらく私が見た中で過去一番、フラッドのライブで暖かくて優しい時間が流れていました。

 そんな暖かさに切なさを混ぜた「月面のプール」の佐々木さんの力強い歌声が響き渡ったところで、この日唯一?のMCタイム。


「札幌で(ライブツアーの)ファイナルって 
初じゃない?
 俺たちが札幌特別だと思ってるのバレちゃう笑」


 と、札幌でライブできることを改めて嬉しそうに語る佐々木さん。


「「I'M FREE」ってアルバムから10年経ったと思ってツアー組んだんだけど、9年前(のアルバム)だった笑
 まあ、ツアーやりたかっただけだから、理由は何でも良かったんだけど笑」


「この10年で、2011年は公園でしてた曲作りが、2012年、10年前はカラオケでできるようになったよね。
 今ではスタジオで曲作りしてる!笑

 カラオケ行きたいなあ…。
 ちょっと札幌舐めた発言しますけど、すげえでかいパーティルームとかありそう笑」


 とこの10年での変化を話す佐々木さんはとても和やかな雰囲気で、会場からも笑いが。


「次の曲は札幌によく似合ってると思う。」


 との一言からの「オーロラソング」は、まさしくこれからの北海道の季節にぴったりで、色とりどりのまさしくオーロラを彷彿とさせる照明の中で、「予報じゃ札幌に雪が降るらしい」との替え歌も交えつつ、雪降るこれからの季節に想いを馳せます…。

 そんな雪降る未来に想いを馳せたんですから、続く佐々木さんの軽快なギターリフから始まる「The Future Is Mine」は、
 そんな未来が一段と明るく見えるような、少なくとも自分が大丈夫なら大丈夫かな?と思えるくらいのロックンロールが鳴っていました


「見るまえに跳べ」では、文字通りイントロから佐々木さんの大開脚ジャンプも飛び出し、今日1番解放感に溢れた会場に、ロックンロールを加速させます…!


 「Time To Rock'n Roll」のコールアンドレスポンスはまだできませんが、会場中から無数に上がる手が、このロックンロールを信じてついてきてよかったと何よりも雄弁に語っているようでした。てか私はそう思いながら拳を振り上げていました。


 曲終わりに佐々木さん、再び大開脚ジャンプ!


 そんな解放感から一転、ステージ後方の赤い照明のみが怪しく光る中、不穏なギターノイズとともに、アルバムのリード曲「I'M FREE」へ。


 語りのようなAメロから、Bメロ、サビへと次第に熱を帯びるグルーヴと、当時の心境を綴った歌詞は、探し続けて、壊し続けて、始まり続けた、そして今も続いているフラッドの歴史そのものだと思います。

2022年 ここはいかれてる

 原曲では発売当時の2013年だった歌詞を2022年として歌われたこの日。


 社会情勢が変わろうが、どれだけ時が経とうが、自分たちのやりたい道を貫いていくのみだという改めての宣誓のようにも聞こえました。


 ラスサビの「I'M FREE!!!!!」の佐々木さんの絶叫、痺れました…!

 そうして始まった後半戦は、その姿勢そのままに転がり続ける「FUCK FOREVER」
→「Diamond Rocks」
と続きます。


 前者で曲中何度も真っ直ぐに中指を立てたアオキさんが特に印象的でした。


 意味ははっきりと分からなくても、フラッドとして、このロックンロールで、よく分からない何かと向き合って戦ってきたその想いが、その中指から伝わってきました。


 「行こうぜ!ロックンロールバンド!」


 佐々木さんの掛け声から、いよいよこの日最大のピークだった「ロックンロールバンド」は、そんな流れで聞くといつも以上に歌詞が頭に、心の奥に入ってきます。

 歌ってくれロックンロールバンド
 今日が最後かも知れない
 聴かせてくれロックンロールバンド
 だから今日を生きていく
ロックンロールバンド


 改めて、この貴重なライブ…というか毎回毎回のライブが貴重であり、最後なんだから、後悔したくないと身体が自然と反応して、拳を上げ続けました…!


 ここまで怒涛の終盤戦を駆け抜け、佐々木さんが物販の缶クーラーに入った飲み物(おそらくビール)を、自分のマイクの前で空けます。


 「…プシュウ…。」


 マイクにはまさかのエコーがかけられており笑、会場中に缶を開ける音が気持ちよく響き渡りました笑


 音響さんのナイス仕事に佐々木さんも思わず笑顔に笑


 …と、全く同じくだりをHisayoさんも続けて行い、2人が乾杯するという最高にハッピーな瞬間に拍手が起こります笑


 「バイバーイ」


 サラッとした挨拶から、いよいよラスト「理由なき反抗 (The Rebel Age)」へ。


 多幸感が溢れつつも、現実がそんなに甘くないことも分かっているので、やっぱり何度聞いても笑いながら涙が溢れます…この曲…!


 それでも改めて戦い続ける4人の姿を見て、またロックンロールが大好きな自分を取り戻しました…!


 最後はダメ押しの乾杯ソング「Beer! Beer! Beer!」でフィニッシュ…とは当然ならず、もちろんアンコールがもう一杯欲しいということで、恒例の赤くなるまで手を叩き続ける時間へ。


 ほどなくして、佐々木さんが1人で登場。


 アコースティックギターを構え、マイクを通さずに、この10年間の想いを弾き語るように言葉を紡ぎます。

「10年前と何が変わった?
 今日の服も10年前から着てるけど笑
 メンバーが変わった!
 今が最強!
 これから先何があるか分からないけど、まだまだ最強があるかもしれない。」

「未だに愛の意味とかロックがどうとかよく分かってない。
 10年前から変わってないから、今も探し続けてる、戦争あってもコロナあってもやめない!」

 そんな想いとともに、今日の再現ライブで唯一演奏されずに残っていた「BLUES MAN」を丁寧に、時に現在の心境に沿った形で歌詞を変えながら歌い紡いでいく姿は、ただただ今を生きるロックンローラー、佐々木亮介さんでした。


 最後は再びメンバー全員が登場。


「最後に心を込めて…グッズの宣伝をします笑
缶クーラー残ってるっぽいです笑
 今日でツアー最後なのでよろしくどうぞお願いします。」


 と物販の宣伝をしつつ、来月に控えた代々木公園でのフリーライブも、チケット代はタダだから是非!、と宣伝をバッチリ決めた上で、


「俺ら札幌大好きだってこと、忘れないで!
 また帰ってきます!」


 との嬉しい一言から、エンディングは現時点でのフラッドの最新曲「花火を見に行こう」


 力強くも、美しい余韻を残して去っていった4人。


 終演を告げるアナウンスが鳴るまで、ダブルアンコールを求める拍手が鳴り止まなかったのは、とても感動的でした…! 


 行ける人は…続きは代々木公園で…ってことでいかがでしょうか…!!??

今回の物販戦利品です。


 今回は以上です。


 最後まで読んでいただいたそこのあなた、本当にありがとうございました。

セットリスト
1.Summertime Blues II
2.Dancing Zombiez
3.Diver's High (VAVAVAVAVAVAVA)
4.All The Young Rock'N'Rollers
5.KINZOKU Bat
6.God Speed You Baby
7.Blues Never Die (ブルースは二度死ぬ)
8.The Cat I is Hard-Boiled
9.月面のプール
10.オーロラソング
11.The Future Is Mine
12.見るまえに跳べ
13.I'M FREE
14.FUCK FOREVER
15.Diamond Rocks
16.ロックンロールバンド
17.理由なき反抗 (The Rebel Age)
18.Beer! Beer! Beer!

アンコール
19.BLUES MAN
20.花火を見に行こう

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