【ライブ感想文(前編)】UNISON SQUARE GARDEN×the pillows「UNISON SQUARE GARDEN 20th anniversary SPECIAL LIVE powered by WESS「札幌が極まる」day1」@札幌ペニーレーン24 2024.7.1(月)
こんばんは。シリアスファイターです。
今回はUNISON SQUARE GARDEN(以下、ユニゾン)、デビュー20周年を記念した企画の1つである対バンライブ、札幌公演1日目のライブ感想文、前編(前置き+the pillows(以下、ピロウズ)のライブ)です。
20周年イヤーを爆走中のユニゾン。
先日のリバイバルツアーこそ、近場で行けるところはなかったので参加できなかったものの、ひとまず春先のFCツアーでお祝いできた(というかほぼいつも通り派手にロックバンドを楽しませていただいた)ので、ひとまず最低限の個人的目標はクリア。
武道館にも行けないので、次にライブに行くのは9月かしら?なんて思っていた矢先、あまりにも唐突すぎる対バン企画が発表。
どうやら普段ライブツアーでお世話になっているイベンターさんとタッグを組んだ世にも珍しい対バンライブが全国各地で催されるとのことで、札幌はなんと2days。
しかも会場はペニーレーン…あの私(どの私?)が大好きなペニーレーン!?
そして肝心の対バンは、北海道にルーツがあるthe pillowsとズーカラデルとくれば、いよいよ行きたい理由しか見当たらないこの企画。
とはいえ2日とも平日(しかも週初めの月・火)のため、一般的な社会人である私にとって2days参加は現実的に難しい…いや、どちらかだとしても確実に行ける保証はない…というかキャパ500のペニーレーン…いくらFC会員とはいえ、そもそもチケット当たるのか…。
脳裏によぎる現実とは裏腹に、スマホを操る指先は素直で、先行予約完了までまっしぐら。
そして見事当選したのは…1日目!!
初めてライブを見てから半年経ったピロウズ。
私の大好きすぎるバンドとの対バンという最高の状況で再会するべく、時間休をもぎとって職場を何とか飛び出し、いざペニーレーンへ。
この日は入場の整理番号が真ん中より後ろだったこともあり、会場に入るとフロアはもう半分以上埋まっていました。
潔く最後方で見ようと咄嗟に判断し陣取りますが、その位置でも演者の顔がはっきり見えるのが、ペニーレーンのいいところ。
ここまでパンパンに埋まったペニーレーンを見るのも久しぶりすぎる!
期待でパンパンの心持ちで開演の時を待ちます。
ほぼ定刻通りに場内が暗転すると、たまらず沸き起こる歓声と拍手…!
既にパンパンに見えたフロア前方にお客さんがギューっと押し寄せる中、SEとして流れ始めたのは、5年前に発表されたユニゾンのトリビュートアルバムでピロウズがカバーした「シューゲイザースピーカー」…!
早くも特別すぎる幕開けに、曲のテンポに見合わない高速の手拍子が巻き起こる場内!
ますます期待は高まる一方…!
曲がサビに突入すると、満を辞してメンバーが登場。
さわおさんは「調子はどうだ?」と言わんばかりに客席を堂々とじっくり見渡し、更なる興奮を煽ります…!
さわおさん
「HEY!!」
一曲目の始まりを告げるのは、真鍋さんのざらついた爽やかさがあるギターストロークからいきなりの「LITTLE BUSTERS」!!
ユニゾンが主催側のライブとは思えないほどの合唱と拳の量で、ウェルカム感に満ち溢れる会場にじっくりと広がるアンサンブル。
最後にはお立ち台に立ったさわおさんが、銃を構えるような仕草でギターを構え、フロアに向かってその音で一発ドカンとお見舞い!!
私の心をしっかりと撃ち抜いてくれたロックンロールは、その推進力のまま転がり続ける「About A Rock'n'Roll Band」へ継承されます…!
肘を軸にして腕をぐるぐるとブン回しながらギターを奏でるさわおさん…好きすぎる!!
演奏や佇まいはどっしりとしているのに、身体中に響く音はあまりにも瑞々しい…!
そのゴツゴツした音楽の引力は万能すぎて、この日も果てのないロックンロールの旅路へ連れ出してくれることを確信。
さわおさん
「俺たちを知ってるか…!?
長きに渡り、田淵の愛を注がれ続けている笑…俺たちがthe pillowsだ…!笑
よろしく!
あいつら(ユニゾン)飽きないよね!俺たちのこと!笑
ユニゾンは…20周年…だっけ?
…若造が笑
俺たちは35周年だよ!!」
どう見ても、ピロウズとの対バンが見たくて集まっている人がほとんどであることが最初の2曲で証明されてしまったフロアから、たくさんの拍手と歓声が送られます…!
さわおさん
「最後まで仲良くしてね笑」
可愛らしくおどけるさわおさんを他所に笑、佐藤さんの鋭くも軽快なドラムのビートが刻み始めるのは「MY FOOT」。
サビに入る頃には、少しばかりの清涼感を感じさせつつ、一音一音を確かな足取りで歩んでいく姿は、35年間の貫禄の歩みを感じさせます。
先ほどのおどける姿が一瞬でフラッシュバックするのは、昨年12月のワンマンでも聞いた「Ladybird girl」の、少しお茶目だけどとびっきりのロックンロール!
この年(年齢)になってもこの曲を歌うのが恥ずかしかったけど、佐野元春さんのライブを見てまた歌おうと思ったと、その時のライブでさわおさんが話していましたが、まるで定番曲かのような佇まいで、恥ずかしさ皆無の堂々たる歌を聞かせてくれるさわおさんの頼もしさ…この上なし!
そのお茶目っぷりや、曲が持つ恥ずかしくて愛らしい部分が剥き出しの状態で鳴らされる「Primer Beat」で更にヒートアップ!!
佐藤さんの力強いドラミングが決まるたびに勢いを増す歓声。
そのフロアの雰囲気も含めてたまりません…!
さわおさん
「I LOVE YOU…!
「Funny Bunny」!!
baby...?」
1番のサビに突入するとともに、お立ち台に駆け上がるさわおさんと、それに合わせて何を言うまでもなくフロア中の合唱に繋がる流れは、ピロウズのワンマンと寸分違わず、ロックンロールアンセムがもたらす美しい景色です…!
原曲では「キミ」、今日のライブでは「ぼく」。
35周年のロックバンドが、今日も好きな場所で好きなロックンロールを鳴らす光景…最高じゃないですか…?
と言いつつ、さわおさん自身はサビでの挙動に思うところがあったらしく、この後すぐのMCにて、
さわおさん
「「Funny Bunny」を歌う前にちょっと思って…「君たちはこの曲を知ってるのか?」と…笑
サビであの流れになるのは、俺たちのライブではいつものことだから、いざサビに入って駆け出した時に、「あれ!?」って思ったんだけど笑…できたね!!
流石、田淵の教育の賜物だ笑」
ここでもしっかり愛を持っていじられる田淵さん笑。
さわおさん
「ちなみに俺たちは35年って言ったけど、「おじさん」じゃない!
…「おじいさん」だ!笑
なんなら「おばあさん」みたいな人もいる!笑(ドラムの佐藤さんを見ながら)
おじいさんになっても、こんなに楽しくバンドしてるってことは、ユニゾンも後10年15年はそうやってバンドを見せてくれるってことだと思う!」
先輩としてこれ以上ない説得力を感じさせる言葉から、さわおさんがハンドマイクに切り替え「パーフェクト•アイディア」へ。
ブルブルと振動するような宮川さんによる微細なベース音が気持ちいい…!
さわおさんもハンドマイクであっちへこっちへ歩き回りながら、とても楽しそうに歌声を響かせてくれます。
この日ばかりは、ステージを縦横無尽に動き回る…そう…ユニゾンの田淵さんを連想せずにはいられません。
さわおさんが曲終わり、間髪入れずに素早くギターを構えると、勇ましいタイトルコールから「Blues Drive Monster」!!
青の照明が映えるステージに、私がイメージする青の音像!!
全ての鬱憤や退屈の曇りを晴らしにかかるイントロで、何度もぶつかり合うバンドサウンド…!
何度も風を切るように、ギターを振り下ろしながら弾き倒すさわおさんは、あまりの勢いに曲の2番手前のところで、自身のマイクスタンドに当たってマイクが外れてしまうというハプニングも。
流石に笑ってしまっていたさわおさんですが、ロックンロールの突風は最後まで勢いを緩めることはありませんでした…!
さわおさん
「(マイクが外れた件について)
恥ずかしかった…しなくていいことするから…笑
でも、「しなくていいことをする」のがロックンロールバンドだ…!」
自身の行いから、フロアにいるロックバンド好きな物好きを全肯定してしまう名MCへ繋げてみせます…!
ここでメンバー紹介と、各メンバーから一言ずつMC。
本日のサポートベース宮川さんは、札幌に前日入りした夜、夜中にさわおさんとお寿司を食べに行った後、すすきので道に迷いつつ、最後には道端にいたバニーガールに道を聞き、何とかお店に辿り着いて1人でスープカレーを食べに行ったとのこと笑。
さわおさん
「(札幌)満喫しすぎじゃない!?
よく、バニーさんについていかなかったね?笑」
宮川さん
「バニーよりも、スープカレーの方が魅力的だったので笑」
さわおさん
「成長したね笑」
続いては、
佐藤さん
「(ガラガラ声で)ユニゾンスクエアガーデン、20周年おめでとうございます!」
さわおさん
「ちょっと待って!声ガサガサじゃない!?笑」
佐藤さん
「おじいさんだから笑
札幌呼んでくれてありがとう!」
まさかの「おじいさん」ネタを回収(?)しながら、ほっこりと安心する口調の佐藤さん笑
真鍋さん
「みんなありがとう!!
ユニゾン20周年おめでとう!
今日のライブをやるのも!…見るのも!…とても楽しみにしてたので、最後まで見る側としても聞く側としても楽しみたいですetc...」
いつもながら快活な口調の真鍋さんですが、所々のテンポが気になるさわおさんには、「今日調子悪いね!?笑」と突っ込まれてしまいます笑
真鍋さん
「なんか今日、俺らは「おじいさん」らしいけど、ユニゾンがこれからもロックシーンを引っ張ってくれるのを楽しみにしてます!」
先ほどの緩くてほっこりするMCから一転、佐藤さんの鋭いスネアの連打から、シリアスな「この世の果てまで」へ。
切実すぎるけど重すぎないアンサンブルを、心臓の辺りでギュッと捕まえて離したくない時間。
真鍋さんの縦横無尽に暴れ回る、怒りに満ちたような間奏のギターソロに少しずつ心を掻き回されます…!
ほとんどさわおさんのみを照らし出すステージライト。
そのギターストロークとコードで、全てを察した私。
さわおさん
「Can you feel?……Can you feel!!??」
さわおさんの問いかけに、歓声と、拳と、気持ちで応えるフロア。
いつもよりテンポが早く、切迫感が募る印象が増した(気がしていた)「ハイブリッド レインボウ」。
サビの轟音アンサンブルが弾けると同時に、客席側からは眩しすぎるほどの黄色い光で包まれるライブハウス。
曲が進むに連れて、たくさんの感情と生きることを諦めない意志が溢れ出す曲ですが、そのはっきりと例え難い気持ちを表しているように、間奏で虹色に揺らめく照明に見惚れ、昨年末のライブの時よりも数段調子が良過ぎたさわおさんのシャウトに身震いしたこの時間。
ロックンロールの切実な頼もしさに、何色も混ざり合った私の中の火が灯りました。
さわおさん
「1234!!!5678!!!!」
泣いてる暇も、投げ出してる暇も、諦めてる暇もないぞ!と言わんばかりに、間髪入れないさわおさんのカウントにフロアが追随するのは「No Surrender」!!
ここが限界じゃないと思うなら、たとえ根拠がなくても突き進むのみ!!
真っ直ぐを貫くロックンロールの楽しさを再確認させられます…!
最初には一発だったさわおさんのギターマシンガンも、この曲の終わりにはフロア全方位に向けて丁寧に乱射…!
最後まで撃ち抜かれっぱなしのライブはこれで…ん?…終わらない…!?
何やらさわおさんは静かにギターを下ろし、ハンドマイクに持ち替えている…はて…何の曲だろう?
準備を整え、何も言わずにせーのでジャーン!と鳴らし始めた瞬間、フロア中から悲鳴のような歓声と、私中からビックリするほどの興奮が溢れ出したのは、まさかまさかのユニゾン、「Cheap Cheap Endroll」のカバー!!
ナンテコッタ!!ソンナノキイテナイヨ!!!
斎藤さんが早口で捲し立てる歌詞を、何度か諦めて歌うのを放棄しながら笑、それでも食らいつき続けて、客席に突入する勢いでフロア左右の前方にある柵に足をかけて歌いまくるさわおさん!
見事にうねり!ドライブするモンスター級のギターソロを見せる真鍋さんには特に歓喜!!!
この時ばかりは、これはピロウズの新曲かと錯覚しました笑
挙がる拳!
ユニゾンのライブではあまりやらないけど、この時ばかりはついつい一緒になって歌ってしまった歌!!
これ以上ない最高のお祝いムードに包まれたライブハウスに流れるエンドロールは、光速のロックンロールでした!!!
さわおさん
「俺たちも35周年でたくさんライブやるから、会いに来てね!!」
最後の最後、あまりに狡すぎたサプライズを投下して素早く去って行った4人。
やっぱりユニゾン同様、10年先でも変わらず活動していてほしいし、ライブを見たいと思わせてくれる頼もしいロックバンド…!
ピロウズに祝ってもらえるユニゾン…素敵すぎる!!
今回は以上です。
後編(ユニゾンのライブ)は、今週中には書き上げられるよう頑張ります💪
最後まで読んでいただいたそこのあなた、本当にありがとうございました。