【ネタバレあり ライブ感想文】a flood of circle「"CANDLE SONGS -日比谷野外大音楽堂への道-"」@cube garden 2024.4.14(日)
こんばんは。シリアスファイターです。
今回はa flood of circle(以下、フラッド)のライブツアー、札幌公演のライブ感想文です。
こちらのツアー、まだまだ始まったばかりですが、以下の文章では演奏曲、演出、MCに至るまで、私の印象に残ったことには一通り言及していますので、今後ツアーに参加予定の方については閲覧要注意でお願いいたします。
それでは。
2024年に入ってから数日は、様々なニュースに気が気じゃない状態。
私は私にできる範囲のことだけやって、好きな音楽を聞いたりしつつ、努めて日常を過ごすよう心がけていたものの、どこかモヤッとした思いを片隅に抱えていた中、フラッドから届けられたニュースには、流石に興奮を隠しきれませんでした。
昨年のストレイテナー、ホリエさんに続き、今度は私の元祖ロックヒーロー、アジカンの後藤さんがプロデュースした新曲がリリースされ、8月の日比谷野音公演までツアーを駆け抜けるとのこと…!
私が初めてフラッドのライブを見たのは2015年に豊洲PITで開かれた「NO NUKES」というイベントで、そこにトリで出ていたのはアジカン。
イベントのラインナップが決まるまで、フラッドの存在は全く知らなかったため、それから聞いた曲と、初めて見たライブの爆音とロックンロールに一目惚れ…。
そして現在に繋がるのですが、まさか今になって、始まりの点が今日に至るまでの線で固く結ばれる日が来るとは・…!
そうして放たれた新曲「キャンドルソング」を含むEPは素晴らしく、8月の野音はライジングサン直前期に東京へ参上するのが中々難しいことから、4月にしっかり体感せねばなるまいとなれば、もちろん行きますcube garden。
…と言いつつも、何と野音公演直後に、そのライジングサンに出演が決まったフラッド!
ひゃっほいひゃっほい!🙌
ひゃっほーーーーーい!!!
ひとまず今回はツアーのワンマン。
最近はペニーレーンでの公演が続いていた中、今回は私が初めてフラッドのワンマンに行っcube garden。
年度初めでバタバタする中、ロックンロールの準備を整えいざ…!
過去に参加したフラッドのライブで過去一番に整理番号が良かった本日の視界は、ベースのHISAYOさん側の最前列…!
スピーカーの目の前という、轟音上等のフラッドのライブであれば耳が確実にやられるポジションでも、耳栓を装備した私に怖いものなどありません。
バッチリ耳ガード&クリア視界の最強コンボで開演の時を待ちます。
場内のBGMが大きくなるとともに、ほぼ定刻通りに場内暗転。
いつものMCとともにハンドクラップが響き渡る場内に、高々とスティックを掲げて登場する渡邊さんを筆頭に、まっすぐ背筋を伸ばしてスラリとした佇まいのHISAYOさん、淡々と自分のポジションにつきセッティングを整えるテツさんに続き、本日は白革ジャン+お茶割缶の佐々木さん、それぞれが拍手と歓声を持って迎えられます。
準備を整えると、ジャーン!と目の醒めるような轟音一閃…!
佐々木さん
「おはようございます、a flood of circleです…!
yeah....!Are you ready?」
バシッと一音、後、一瞬の静寂を切り裂いたのは佐々木さんの渋いギターストロークとタイトルフレーズ…いきなり好きすぎる「Blood & Bones」…!
演奏してる4人は、終始淡々としているように見えますが、その音は血湧き肉躍るフラッドのロックンロールそのもの。
サビに入る頃には、夜空に響け!燃え上がれ!と、あまりの潔さと音のかっこよさに何度も空を仰いでしまいます…!
赤と白の照明が明滅する中、私の血と骨が騒ぎ出して、心が狂気乱舞するロックンロールの幕が、この日も確かに開いた決定的4分間。
そんな私の肉体に、次から次へと大好きなロックンロールを更新しながら注入してくれるのは「Happy Yappy Blood Hunt」。
ほぼHISAYOさんの目の前にいた私は、何だか恥ずかしすぎて逆に佐々木さんやテツさんの方ばかりに視線を移していましたが、イントロからラストまでその華麗な手捌きから繰り出される泥臭くて渋すぎるベースフレーズの応酬は、心からガン見せずにはいられませんでした…!
真っ赤なロックンロールが身体中を駆け巡って、メンバーもお客さんも身振り手振りが激しさを増す中、イントロから自然と満場のハンドクラップが起こる「Dancing Zombiez」とくれば、もう心躍らずにはいられません!!
今を生きる私の血は、死んでも死に切れないし腐らないのは、本日も絶好調なグルーヴで、最高のロックンロールを携えていることを目の前のフラッドが証明し続けているからです
…!
そんなロックンロールをまだまだ浴びたくて、真っ赤な血を宿して心を燃やします🔥
最後のサビに入る前、HISAYOさんによる華麗なハンドクラップ煽りが入る頃には、イントロの時よりもグッと音量が増したように聞こえた客席からのハンドクラップ。
最後には、客席からの歓声を絞り出すように、ステージ前方に出てきた佐々木さんによる超高速カッティングのギターソロ…!
今日もすっかり、フラッドのロックンロールくれくれゾンビに成り下がったところで、お茶割り缶を一口グイッと煽った佐々木さんは、そのままその缶をギターのピック代わりにして演奏を始めます。
何とも可愛らしく反響する、文字通り酔っ払ったような音色のギター😇
そうして歌い出した時は、恥ずかしながら何の曲か分からなかった私ですが、サビに入った途端聞き覚えのあるフレーズに、お客さんが細かい手振りで応戦している様でピンときた「賭け(Bet! Bet! Bet!)」、おぉ…これは中々のレア曲では…!
愉快なグルーヴとサビのコーラスに合わせて、たくさんの手が上がるご機嫌な賭博場…なんて不謹慎すぎるワードが、このライブハウスでは完全に肯定されてしまいます。
先ほどと比較してハッピー極まりないパーティ会場の様相を呈したcube gardenに、更なる狂乱のパーティをご提供するのは「Party Monster Bop」。
演奏面でもカオスが極まる2番のBメロ部分で、ただでさえ言葉数が多い歌詞を、原曲以上の速度で!早口で!捲し立てる佐々木さんの歌唱は、勢い余って最後は全く聞き取れないはちゃめちゃ言語と化しますが、それは今日の演奏に支障を与えるものではありません。
むしろ、「ここはロックンロールのパーティなんだから、なんだっていいだろ!!」というヤケクソ感と骨太なグルーヴに絶大な説得力を焚べてくれます…とにかく楽しくて仕方ないという印象…!!
佐々木さんのタイトルコールから更なるギャンブルとパーティチャンスとしか思えなかった「ゴールド・ディガーズ」は、私は初めてライブで聞けました。
イントロから、「もっと聞かせてくれ…!」とばかりの手振りを見せる佐々木さんに乗せられるように、みるみる大きくなる歓声。
さ観客もフラッドも、この賭けに勝って大爆笑するための大決起集会の様相で、2年後の武道館でドーン!と鳴らされ、声が轟く様をより具体的にイメージすることができました…!
曲が終わるとそのまま、渡辺さんによる、身体中に響くバスドラのリズムと力強いタム捌きにまだまだ続く中盤戦への勢いが高まる中、片手にお茶割り缶、片手にタンバリンを構える佐々木さん。
持っていたお茶割り缶に当たって凹むほど、キレッキレのタンバリン捌きからスタンドマイクで堂々と歌い出すのは「Sweet Home Battle Field」。
1番のサビでの最後のフレーズ、先ほどよりも更にヒートアップする佐々木さんの「もっとこい!」と言わんばかりの手振りに、ここまでで1番のコーラスで応える観客…!
そのまま1番終わりに、スティックを天高く突き上げた渡邊さんが観客の手拍子を煽る仕草もより力強く、攻撃的な雰囲気をたたえています…!!
2番が終わるとおもむろに、スタンドマイクを端に避け、歌いながら客席前方の柵に両足をかけて堂々たる立ち姿で歌う佐々木さんと、中央に押し寄せる観客!!
鋭い眼光で歌い、言い放つ佐々木さん…!
佐々木さんとコーラスするメンバーとともに挙がる拳も上がる声も、これがライブハウスの熱狂…私にとっての生きる証を刻む光景です…!
佐々木さん
「ただいま札幌!
ただいまって言っても余所者なんですけど笑、cube gardenでは言ってもいいよね?
Zepp Sappopoだったら嘘になるけど笑
昨日歌う用事があって、飛行機乗って仙台から札幌来て。
すすきのとか、よく分からない言語が飛び交ってるんですよ。
パッと見どこから来たとか分からなくて、それがよくて。
みんなモンゴル辺りから来てるから、モンゴル人とかかな?笑
それか、猿じゃないですか?笑
みんな猿だってことが分かるようなスイッチがあったら一回押してほしいなとか思うんですけど、そんな猿みたいな時に書いた歌です。
…なんか今は(自分が)人間みたいなこと言っちゃった笑
15年かけて少しずつ人間ぽくなってるって感じです笑」
久しぶりのcube gardenでのライブをすっかり楽しんでいる様子の佐々木さん。
フロアにもすっかりリラックスした空気が流れる中、ここにいるのは同じロックンロールが大好きな生き物しかいないことをふと自覚して、更に肩の荷が軽くなったところに、佐々木さんが持ち替えたアコギの音色が更に心を軽くする「コインランドリー・ブルース」。
水色の照明の中で響くバンドサウンドは、透き通る水のような純粋な響きですが、相反するように洗い流せない想いも泥臭く染み込むような音像です。
そうやって音に没頭していたせいで、「ベイビーそれじゃまた」の唐突すぎる無邪気なグルーヴに正直乗り遅れてしまいました…不覚…(不覚?)
それでも音に乗るうちに、自然と無邪気な力強さな力強さに手を振ってしまっていました👋
このライブは3月に出たEPのツアーでもあることを思い出させてくれたのは「冬の終わり、マウンテンデュー、一瞬について」ですが、原曲で聞いていた印象とガラリと変わっていたのは、間違いなく渡邊さんのドラムのせい…!
ミドルテンポな楽曲に載せて叩かれる一打一打は、確実に私の心へクリーンヒットを仕掛ける骨太さ…!
すっかり春の陽気を感じられるこの日の札幌に雄大なグルーヴが響き渡り、しっかり呆気に取られてしまいました…!
佐々木さん
「ここ(から)は休憩時間だから笑
昨日、一緒にいた友だちの(ビレッジマンズストアの)水野くんに、「MC上手いよね。」って言われて傷ついて笑。
俺、MCと歌とギターは上手くなりすぎないようにしてるんですよ、上手すぎると冷めるから笑
3人はめっちゃ上手いですけど。」
「ツアータイトルに「日比谷野音への道」ってあって、真面目な人は、「じゃあここは途中なのか?」って気づくと思うんですけど笑、正直言うとそうで笑。
でもそれはこのツアーに限らず、ずっとそうで、いつも俺らは途中で。
だからこのライブに手を抜くこともないし、今日は野音とは違うライブだから。
だから(ここに来てる人には)野音にも来てほしい!
でも北海道来る度に、ライジング出たいみたいなこと言ってたら、ライジング決まっちゃって!笑(フロアから歓声と大拍手!!)
なんか(WESSの)フラッド担当の人が昇進したらしくて笑、実力じゃなくてコネで掴み取った(出演)みたいな?
全然笑い事じゃないんだけど、なんだろうが出る以上は、見る人全員ぶっ飛ばしてやろうと思いますんで、よろしくどうぞお願いします。」
何だか笑ってしまういつものキュートな佐々木さんの一面も垣間見えた休憩MCから、野音だけでなくライジングまで触れてくれたとあれば、おめでとうと感謝の拍手と声を上げずにはいられません…!
そんなライジングも、野音も、まだまだ続くバンドの旅路の途中であることを思うと、続く「ギター(羽あり)」のサビで、「なんかまだいけそう!」と佐々木さんが叫ぶ度に、バンドの未来が野音へ、ライジングへ、さらにその先へ届いて、繋がるような予感がみるみる高まるような気がして…!!
佐々木さん
「ギター!…アオキテツ!!」
そんな予感を遙か上空に羽ばたかせるのは、佐々木さんが呼び込む少し前にマイクスタンドを横によけ、前に出てギターを弾く気満々だったテツさんのソロ!!
力強く駆け上がるようなギターフレーズのイメージは、まるで鷹のような勇ましさ🦅…!
間違いなくこのライブのハイライトの一つになった開放感に満ちたアウトロを駆け抜けると、渡邊さんはそのまま勢いよくドラムロール!
そこにHISAYOさんのベース→ギターと勢いよく重なり合った先に始まったこの曲。
実を言うとこのライブの中で唯一、最後まで何の曲か分からず、とにかく転がり続けるロックンロールを浴びるのみでしたが、終演後に方々から飛び交っていた嬉々としたリアクションから察するに、「僕を問う」だったのだと思います…!
ほとんど聞いたことがなかった初期のレア曲…15周年イヤーの今年、ライブで聞ける可能性のある曲のバリエーションはまだまだありそうです…!!
次の曲も引き続き口火を切るのは渡邊さんのドラムですが、今度はライドシンバルを軸にゆったりとしたリズム、ステージには春色のピンクの照明。
昨年同時期のワンマンと同様、cube gardenにもロックンロールの花吹雪を巻き起こしてくれた「花降る空に不滅の歌を」。
最後のサビ前、佐々木さんはタイトルフレーズの歌唱を観客に投げると、大きな歌声で応え観客に満面の笑み…!
私の視界側にいて、ライブ中は終始クールだったHISAYOさんも、踊り舞うようなベースラインを紡ぎながら、この曲では何度も表情が綻び、ステップを踏む瞬間が…!
これから先の野音で、ライジングサンの朝焼けの中で、妙に不敵に笑いながらフラッドが演奏している様を妄想し続ける自分ですが、それが現実に変わる確かな途上を目撃している今、胸の高鳴りは抑え切れません…!!
ドキドキし続けたまま、渋いギターストロークとともに汗を滲ませる佐々木さんを、上手側から照らし出すスポットライト。
そのままドキドキとワクワクを加速させるギターイントロは「北極星のメロディー」。
ライブで聞くのは久しぶりでしたが、この瑞々しいメロディと泥臭いロックンロールの融合は至高…!
何度も心が浮遊するような高揚感で胸がいっぱいになっているのも束の間、スパッと曲が終わるとそのまま佐々木さんが奏で始めた次なる曲のイントロに歓声が上がり、すぐさまイントロの咆哮が会場中から聞こえ始めたのは「花」…!
私にとってはフラッドとの出会いの曲で、15周年をお祝いしたいこのタイミングで聞けたこと…あまりにも嬉しすぎました…!
そう…!
死ななかったから楽しい今日があって、佐々木さんが言っていたように、まだまだ続きがある。
果てなんてどこにもないことは絶望でもあるけど希望でもあって、大好きなロックンロールを頼りに今日もここまで辿り着けました…!
ラスサビ前の最後のフレーズ、振り絞るように叫び上げる佐々木さんに、握る拳も滲む汗も溢れる涙も何一つ止めさせないまま、最後のサビはつい、思いっ切り歌ってしまいました…!
と言っても泣きすぎて、ほとんど声になってなかったかもしれません。
振り絞り、泥まみれでも狂い咲いて転がり続けろ私!
うねり続けろロックンロール!!
届け!届け!と、私も目の前のロックンロールに手を伸ばし続ける度に、生きるための実感に手が届きそうで、それこそが自分の中の生きる力だと実感できる瞬間。
佐々木さん
「(ここはまだ)途中だ!!
もう終わったと思ってるやつ!!
ここが終わりじゃねえぞ!!!
いけいけいけいけえええええ!!!
俺たちとあんたたちの明日に捧げます!!
「シーガル」!!!」
あまりの勢いに声がひっくり返りながら、あまりに唐突すぎた叫びの応酬に、生きたくてたまらない命の鼓動はもう止められず、イントロから前方3人の楽器隊が前に出て堂々たる演奏を披露するとともに、私自身も、明日へと自分を繋ぐ希望のロックンロールに身を投じます…!
2番のサビで佐々木さんがくるりとマイクスタンドを客席に向けると、明日を迎え撃つ満場の歌声で応えるフロア…!!
先ほどに続き、再び私の中に咲いた花は、その鋭い棘を隠すこともなく、目の前のロックンロールと生きていきたい真っ赤なばら。
いばらの道でも、ひたむきに突き進むしかない攻めの「シーガル」を経て鳴らされるのが「月夜の道を俺が行く」であれば、後戻りは完全に不要になりました。
2番のAメロで頭上から照射されるスポットライトは佐々木さんだけを照らし出していましたが、歌唱フレーズに合わせて真っ直ぐ中指を立てるテツさんの姿を、私の視界と心は、その意志も含めてハッキリと捉えていました。
最後のサビ前には、スタンドごと前に出た佐々木さん渾身の「死んでたまるか」…!!!
佐々木さんだけでなく、メンバーそれぞれがフラッドを真っ当しようとする意志と意地がぶつかり合うような3分間、月夜の道をあっという間に駆け抜けると、頭上にはオレンジ色に光る照明。
「忘れてない…KEEP ON ROCK'N' ROLL…KEEP ON ROCK'N' ROLL!!…KEEP ON ROCK'N' ROLL!!!」
そんなようなことをギターを弾きながら即興で歌い、叫ぶ佐々木さんの姿から、次の曲が「キャンドルソング」であることは自ずと分かってしまいました。
先ほどまで、感情も身体活動も忙しなかったライブで、この曲を聞けることをとっても楽しみにしていた自分でしたが、この演奏中はピタッと動けなくなってしまいました。
それは、しっかり地面に足を付けて、今日フラッドにもらった命の灯火を何としても守りたいという想いに駆られるほど、誠実で切実な演奏だったから。
そんな想いは、最後のゆらゆらと歌うコーラスでぶつけさせていただきました。
何があってもこの魂はまだ、揺れる。
燃やし尽くしても消えない命の灯火を、必死に守って突き進む大団円でも最高かもしれませんが、そのまま佐々木さんがおもむろに弾き始めたコードで察してしまった最後の曲は、そんな灯火を守ろうと必死になっても、どうにもならない日々と想いがあることを歌った「白状」でした。
1番は裏声混じりで今にも疲れて倒れてしまいそうな曲も、2番に入ると3人の演奏が背中を押してくれるように息を吹き返します。
今日のフラッドのライブでこれでもかと思い知ったのは、どんなに疲れ果ててしまっても、それが途上であることに変わりはないということ。
何一つ諦めていない佐々木さんが、一言一句に魂込めて言葉を投げかけてくるたびに、結局私も何も諦めることができないのは、それだけフラッドの音楽が大好きで仕方ないからでした。
そんな確信と余韻とともに、ステージを後にするメンバー。
…でも!…もう少し!!
と思いながら手を叩いていると、ものの数分で再び登場…!
佐々木さん
「あの…今、曲作ってるんですけど、俺cube gardenの音、好きかも…!なんかできそう!!
(たくさんの名前を挙げながら)今日は友達がたくさん札幌に来て(ライブをして)いて…嫌な日です、とても。
みんな来てくれてありがとう!
しつこいけど、毎回ツアーの度に札幌来てるから、8月くらいこっち(野音)に来てください!」
いつか聞けるかもしれない新曲で、今日の話が聞けたら最高だなと思いつつも、そういえばこの日はフラッドの交流の深いバンドが、複数箇所でライブを行っていた札幌。
断腸の想いでこの場所を選んだ人も少なくなかっただろうこの会場で、それでもこの場に来てくれたことへの感謝を伝えてくれた佐々木さんに、フラッドに、とびっきりの拍手と歓声で応えます…!
少し寂しそうにも見えた佐々木さんですが、新しいEPから、この日唯一演奏されていなかった「おやすみシュガー」が始まると、イントロからにやにやととても楽しそう…!
明るい曲調ながら、寂しくて切ない想いが溢れる曲ですが、イントロから終始、目を合わせずとも、軽快でグルーヴィなギターのアルペジオを寸分の狂いなくユニゾンする佐々木さんとテツさんの姿を見ていたら、そりゃ私も楽しくなってしまいます…!
少しセンチメンタルな気分にもなっていた終盤でしたが、この流れで渡邊さんのあのドラムのリズムが聞こえてきたら、最後の最後は、フラッドの旅路と、自分の人生に最大限のエールを送るために精一杯手を叩いてロックンロールを楽しむ「ベストライド」!!
2番のAメロではテツさんと渡邊さんが向かい合って楽しそうにギターを掻きむしり、ドラムを叩いていますが…あれ?…あの終始クールな表情のテツさんもちょっと笑ってませんでした…!?
たとえ気のせいだとしても!
そうときたら!
とにかく今この瞬間、精一杯叫んで、腕を上げて、人生で今が1番楽しいと思えるように悔いなく目の前のライブを楽しみ切って、明日に繋げるのみでした…!!
佐々木さん
「野音来てね!後、ライジングで!」
終わった後しばらく、ダブルアンコールを求める拍手が鳴り止むことはありませんでした(自分も加担していました)が、今日はここまで。
佐々木さんが叫ぶたびに、演奏がバチっとハマるたびに、何度も沸点を更新して転がり続けるロックンロールに、汗も涙も突き上げる拳も歌声も止まりませんでした…!
今日の続きとして、野音も、ライジングも、もちろんさらにその先も、このままぶっ飛ばしてください!!
今回は以上です。
最後まで読んでいただいたそこのあなた、本当にありがとうございました。