【ライブ感想文】DOPING PANDA「mugendai THE CARNIVAL 2023 Sapporo de one man show」@cube garden 2023.6.11(日)
こんばんは。シリアスファイターです。
今回はDOPING PANDAのライブツアー、札幌公演のライブ感想文です。
現在も継続中のツアーですが、ワンマン公演はこの札幌がラストでした。
以下の文章はいつもの例によって、演奏曲に触れていますが、これからツアーに参戦される方で、少しでも曲に触れられることが気になる方は、閲覧注意でお願いします。
それでは。
遡ること2023年2月中旬、私はスマホの画面を見ながら、喜びに打ち震えていたのであります。
昨年再結成した3人組ロックバンド「DOPING PANDA」の新たなライブツアーが発表され、開催地が「東京・大阪・名古屋・福岡・札幌」だったからです。
・・・・・・札幌ぉぉぉぉぉぉ!!!!????
出会いは2005年に見た北海道の音楽番組。
インタビュー映像のバックで流れていた音楽は電子音まじりのロック。
当時の私には新しくて眩しくてキラキラしていたことから一発で好きになり、その後2006年に家族に連れて行ってもらったRISING SUN、EARTH TENTの大トリで大いに踊らされ(もちろん良い意味で。)、その後もそのロックサウンドにトキメキ続けていたわけですが、気付けば2012年に解散。
それでもたまに聞きたくなって聞いていた中毒性の高いダンスロックバンドは昨年、突然の再結成を果たすというMIRACLEを起こし、直後に発表された新曲が素晴らしく、その後に出たアルバムも3人での演奏をバキバキに楽しみながら踊らせてくれるという、紛れもないDOPING PANDAがそこにはいました。
時を現在に戻して、そんなDOPING PANDAのワンマンライブを生で見れる機会がやってきたのですから、そりゃ心も躍ります。それはそれは陽気。
しかもcube gardenでいいんですか!?キャパ400人くらいですよ!?勘弁してくださいよぉ~!(何を?)
無論ワンマンを見るのは人生初、前述のRISING SUN以来およそ17年振りに見る3人組はどうだったのかという記録です。
開場前、飲み物か何かを買いに行っていたのか、ドラムのHayatoさんが入口付近に現れ、「こんにちは〜」なんて、ファンの方と緩い挨拶を繰り広げている様が既に愛おしかった会場周辺。
sold outとまではいかずも、開場最後方まで埋まっ札幌のドーパメイニアの方々は、大袈裟でも何でもなくドーパンとの再会を待ちに待っていたと言わんばかりに、期待に満ちたキラキラした眼差しの方がとても多い印象で、私もなんだかワクワクしてしまいます…!
定刻から少し立ち、場内が暗転すると同時に、フロアからは大歓声とSEに合わせた満場のクラップ!
すごい音量!とてつもない熱量の高さ!!
早々にステージ中央のお立ち台に上がり、バンドロゴが入ったタオルを掲げるHayatoさんを筆頭にメンバー3人が登場すると、歓声と拍手は一段と大きさを増します。
声出し等の制限が解禁されてから私が行ったライブでは文句なしで今年NO.1のお客さんの盛り上がりを更に加速させんと、フルカワさんの煌めくギターイントロがついに…!
リズムに合わせてどこからともなく凄まじい音量のハンドクラップが場内に響き渡ると、フルカワさんも流石に嬉しかったのか笑みを隠しきれません…!
この替え歌を生で聞ける瞬間は、待っても訪れないかもと思っていましたが、MIRACLEは本当にあったんだと目の前の3人が証明してくれました…!
原曲よりも高いキー設定、ご機嫌でキラキラワクワクしちゃうグルーヴだけど、どことなく切なさもあるメロディ…、私の大好きなダンスロックバンドの原点がたくさん詰まった曲を演奏する3人からは、とびきりの笑顔が溢れていて、そんな私から溢れるのも嬉しくて仕方ない笑顔だけでした…!!!
そのまま私とドーパンの出会いの曲、「Mr. Superman」、曲終わり、Hayatoさんが大きく口を開けてスティックで指し示した先にいるタロティさんの渋いベースラインから疾走する「Lost & Found」と、極上のダンスナンバーが立て続けに演奏され、天井知らずにフロア中のダンス指数を上昇させていくドーパン御一行。
「Blind Falcon」で、時計の針は一瞬、2006年のライジングサンに戻ります。
石狩の朝、心地良い風に吹かれながら聞いた最高に気持ちよくて美しいバンドアンサンブル。
それとは比べられないけど、今日この瞬間、風を切るように軽やかに飛び交う3人の演奏を体感できたことが、こんなにもかけがえないものかと…!
本当に、心がどっかに飛んでいってしまいそうでした。
「札幌にDOPING PANDAが帰ってきまし た!
踊れよ!?歌えよ!?騒げよ!?
最後までよろしく!」
ロックスター、フルカワさんの早くも手応えしか感じていないであろう不適な笑みを浮かべながらのMCから、原曲よりタイトなリズムと、真剣な表情のタロティさんによるスラップベースが渋すぎる「We won’t stop」で、じっくりと太いグルーヴを聞かせてくれます。
無論この日のライブは懐メロ大会に終わらず、新作EPから「Know more」 →復活後に出たフルアルバムから「Kiss my surrender」と、新しい曲も演奏されましたが、特に後者の歌詞が刺さる刺さる。
余計なことを考える前に、自然と胸が熱くなるからこそ踊れるビートとメロディこそ、私にとってのドーパンのロックだったと改めて気付かされつつ、本当にそのドーパンが帰ってきたんだと再度実感します。
そんなドーパンの軸は初期から1ミリもブレていないことを、イントロから歓声が上がった、「The way to you」で証明してみせます。
サビのメロディアスな音像が、ライブハウスいっぱいに広がる様はたまりません…!
この日は会場に到着するなり、神妙な面持ちのマネージャーに告げられる前に、楽屋の様子を見て衣装がないことを察したというフルカワさん笑
3人はすぐさま切り替え、その状況をSNSで煽り、3人揃って各々の衣装を買いにZARAへ向かうという、エンターテイナー及び仲良し振りを発揮するエピソードを披露します笑
普段は口数少なく、優しそうな雰囲気に見えるタロティさんですが、ZARAで選んだ衣装(白黒模様のジャケット)の色合いがフルカワさんと被っていることを店内で指摘されるも、衣装をグッと掴んで離してくれなかった笑という、密かなこだわりがうかがえた場面は、想像しただけで面白かったです笑
とても和やかな雰囲気のMCから、切なくも暖かいピンクの照明に包まれながら「Lovers Soca」。
「Cause I love you!!」
今日のライブを見てたら声を出さずにはいられませんでした。
リリース当時、好きすぎて狂ったように聞いていたため、Hayatoさんのドラムの入りから脳天を撃ち抜かれたのは、大好きな「Moralist」…!
まさかやっていただけるとは!
とてつもない集中力と眼力で、複雑なドラムプレイに徹するHayatoさんを筆頭に、歳を重ねたことによる色気マシマシで、とてもかっこいい!
踊れるだけでなく、聞かせるロックバンドとしての一面もバッチリ見せてくれます。
そのままメロウな「Stairs」 では、切なすぎるメロディにすっかり浸って聞き入ってしまいました。
この日初めて、曲を聞いている時の私の足が、良い意味で止まっていました。
ここで少し長めのMCタイム。
あまり口を開かないタロティさんに、再結成からの心境を語らせようとするも、「札幌にまた来れるとは…」と呟いた瞬間、「去年旅行で富良野行った時行ったんだろ!?笑」と早々にフルカワさんからの愛の鞭が入ります笑
Hayatoさんは再結成時の諸々は、SNSやファンクラブでも触れているという話から、先ほどの衣装問題でのSNSの話にも触れ、フルカワさんのTwitterのフォロワー数が思いの外少ないことに触れます。
Hayatoさん
「10万人目指そう!(フルカワさんは)そんくらいいそうじゃん!
まずは今日ここにいるみんなにフォローしてもらって!」
フルカワさん
「今日300人くらいしかいないじゃん!笑
今日だって、普段SNS使い慣れてないのに、衣装のこと煽ったり突然慣れないことしちゃったりして笑」
Hayatoさん
「ちなみにタロティもTwitterやってるんで!」
タロティさん
「(笑)」
なんて微笑ましいやり取りでしょう笑
そんなところで唐突にフルカワさんから、ドーパンとしてのワンマンライブは(もしかしたらやるかもしれないけど)現在の予定では今年これが最後!と告げられます(全然ネガティブな話とかではなく)。
ただでさえ貴重なワンマンがもっと貴重に感じられてしまったところで、
「ここまでたっぷり喋ったのは、この後の〝あれ”があるから。
やりたくない笑けど、再結成してからもみんなに求められるからやります。
タロティは2曲目あたりで石化してるかもしれないけど笑、最後まで楽しんで!
その前に札幌にレアな曲を持ってきました。」
来たる”あれ”の前に鳴らされるのは、本当にレアすぎた「the anthem」。
解散前最後のアルバムの収録されていたこの曲は、今聞いても当時のシリアスな雰囲気を思い出します。
真っ赤な照明に照らされながら、ただただミドルテンポで重厚な音をじっくりと受け止めさせていただきました。
そして、いよいよやってきました、ドーパンの踊れるダンスチューンを、フルコーラスで数十分間、ノンストップで演奏し続ける、無限大ダンスタイムの時間です!
ここからラストまで、本当にノンストップでした。
ひとまずここからのセトリだけ一足先に。
この10曲が休みなく立て続けに演奏されたんですよ…?
ただでさえ、一曲一曲が踊れすぎるダンスロックのキラーチューンなものですから、正直言うと身体は「Hi-Fi」周辺で既にバテていました笑
でもそんな眩い楽曲たちのイントロが鳴る度に、ワクワクして仕方ない気持ちは無限大に続いていくという素敵な時間だったのです…!
特に印象的だったのは終盤戦。
もうすっかりヘロヘロしてた時に鳴らされたのは「Imagine」。
再結成一発目に解禁された、ドーパン復活の狼煙を上げたこの曲を、超絶技巧でレーザービームのように鳴らされるフルカワさんのギターイントロとともに、とうとう生で体感できたことにグッときた私は、アウトロ部で
おーおーおーー!おーーー!と、握り拳に感謝を込めて叫ばずにはいられませんでした…!
「既に最高だけど、今後北海道の夏フェスにも呼んでもらえるような、伝説の夜にしたい!」
間奏部でのフルカワさんの呼びかけから、お客さんの手ぶりや歓声がより一層力強さを増した「transient happiness」の多幸感たるや…!
「伝説の夜に乾杯!」
微かな笑みとともに放ったフルカワさんの一言、あの瞬間は一生忘れません。
Hayatoさんのハイハットカウントから、満を持しての「MIRACLE」…!
全編英語詞の曲を大合唱する、私を含めたサッポロメイニアの皆さん、バテるどころか最高潮のボルテージを維持したままのバンドのグルーヴ、原曲より高いキーの楽曲を、当時より熱のこもった良い意味で泥臭さすら感じさせるシャウトと歌で届けるフルカワさん。
当時の解散から10年以上経った今、心のどこかでドーパンのライブを見たいと思い続けて、聞き続けてきた私のようなメイニアが紡いできた時間が報われたように、全ての光景が目の前に広がっている様は、本当に奇跡のような紛れもない現実でした…!
「ありがとうございました!」
ラストは「Silhouette」。
「ベース、タロティ!ドラム、Hayato beat!、I'm a rock star!、サッポロメイニア!…WE!ARE!DOPING……PANDA!」
無限大ダンスタイムを駆け抜けあっという間に本編が終了すると、まだまだ足りないサッポロメイニアから、力強いアンコールの拍手がステージに送られます。
Hayatoさんによる物販紹介を挟み、フルカワさんの最後のMCへ。
「今日、また再結成したような気持ちになりました。
手拍子とか歓声とか、他のバンドにとってもだけど、俺たちみたいなバンドには本当に必要なんだと分かりました。」
と、メイニアへの感謝の気持ちを語ったフルカワさん。
「もう解散しませんから!
3人の誰かが朽ちるまでやります!
という約束です!」
言いましたね!絶対ですよ!!
まだまだバンドが続いていくことを再確認したところで、口笛のようなメロディと、更に軽やかに解放されたような3人の演奏による、新たなダンスロックに心のワクワクエンジンを再始動させて踊りました…!
そのままツアータイトルにもある、「Carnival」で大人の魅力に溢れたゆったりとしたグルーヴを聞かせてくれたドーパンは、現在進行形のバンドとして、まだまだ新しい道を切り開き続けているんだなと勝手に嬉しくなったところでラストは…「Candy House」!
フロア中に咲き乱れるジャンプの花!
タロティさんも笑いながら、サビでぴょんぴょんとジャンプしてた様にキュンとしつつ、他の2人も終始晴れやかな表情で駆け抜け、ステージを去っていきました。
終わった後も全く興奮が収まらないメイニアの皆さんから、凄まじいDOPING PANDAコールが起こります…!
すごい!
予定調和なしで、本当にダブルアンコールもあるのではないかというところでしたが、ここでまさかの数分前に北海道で大きな地震が発生したとのアナウンスがスタッフさんから告げられます。
そんなアナウンスに続き、フルカワさんがサッとステージに現れ、
「(ダブルアンコール)やりたかったけど、大きい地震があったみたいだから。
札幌、また何回もくるから!
今日は気をつけて帰って!!」
その言葉に当然、大きな拍手と大歓声が送られ、結果的に大盛況で幕を下ろしたロックショーは、誰が何と言おうと伝説の一夜でした。
ワンマンも当然期待ですが、これは来年?のライジングサン?ジョインアライブ?
決まったでしょう!!??
今回は以上です。
最後まで読んでいただいたそこのあなた、本当にありがとうございました。
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