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ミニストップは減っていてウエルシアは増えている

前回、ファミリーマートとセブンイレブンは合併するのか否かについて、私見を述べました。

ファミマとセブンが完全に合併する確率は低く、ジャンプとサンデーが合併するぐらいの確率だと私は見ています。

しかしながら、伊藤忠が出資することによって、川上を掌握できるため「同一資本の競合他社」になるメリットはあります。
(ジャンプとサンデーのように。)

今回は、同一資本の競合他社について、イオンを事例に述べます。

ミニストップは減っている

前回、私はこう述べています。

が、それを言い出したら、どこよりもメリットがあるのはイオンになりますけれどもね。

もし仮にイオングループがセブンの物流と店舗を入手出来れば、今までのドミナント戦略によって過剰となった店舗の半分をミニストップにして、トップバリュを置けるようになりますから。

そんな仮の話をしてもしょうがないですけどね。

前回拙稿より筆者引用。

これは私の思いついた仮の話に過ぎません。
ミニストップは減っているからです。

 ミニストップは旧ジャスコ(現イオン)の出資によって1980年に1号店をオープンしました。コンビニとファストフードを合体させた「コンボストア」として差別化を図り、ハロハロなどの名作を生み出しました。ピーク時には国内で2,000店舗、海外で3,000店舗以上を展開しましたが、国内トップ3との差は大きく、近年では業績を大幅に縮小しています。コンボストアは両者の良いとこ取りにはならず、中途半端になってしまいました。

上記リンクより筆者引用。

 コンボストアモデルで差別化してきたミニストップですが、2010年代後半から国内のコンビニ市場の拡大が鈍化すると、市場拡大の波に乗れず国内事業が悪化し始めます。2017年2月期末時点で2,263店舗だった国内店舗数は、不採算店の閉鎖、そしてコロナ禍の影響により、25年2月期第3四半期時点で1,848店舗にまで減少しました。

同上。

ウエルシアは増えている

一方で、増えているのはウエルシアです。

同日行われた決算説明会で、柴崎孝宗取締役は「2024年2月期は102店舗出店、40店舗閉店した。出店基準を見直したことで、純増は62店舗だったが、年間100店舗出店はキープした。この出店ペースを今後も継続していきたい」と述べた。

上記リンクより筆者引用。

ウエルシアは毎年純増なんです。
ツルハとの統合によって増えたわけではなくて、ウエルシア本体が純増なんです。

24時間営業のウエルシアもある

絶好調であるがゆえに、ドラッグストアなのに、24時間営業の店舗もあるそうなんです。
(当初計画と違って微増・漸増とは言え。)

上記記事にはこうあります。

スーパーとコンビニの隙間を狙う
こうなると、スーパーともコンビニとも競合しそうです。実際、全国紙がウエルシアの24時間化を取り上げた記事の中で「コンビニに対抗」と報じられています。

しかし実際に会社に聞いてみると、「どちらにも対抗しようなどとは思っていない」(同社広報)そうです。

ウエルシアの店舗立地は郊外や住宅街が中心。駅前立地が基本のスーパーとは立地が違いますし、コンビニとは店舗の面積や品ぞろえが異なります。あくまで顧客の要望に応えているだけ、だそうです。

上記リンクより筆者引用。

イオンはコンビニを持っていますからね。
対抗するぐらいならミニストップを出すはず。

しかしながら、現実としてはウエルシアのほうが好調で、結果としては対抗していますね。

ミニストップは復活出来るか

ミニストップはどうなるのか。
冒頭引用の記事にはこうあります。

 24年5月に同社は「ニューコンボストア」を神田に出店しました。ニューコンボストアは株の約半数を握るイオンの支援を受けた新業態店で、トップバリュ商品や生鮮食品を拡充しています。これまでのコンボストアに食品スーパー機能を付与したような店舗です。現在ではニューコンボストアで得られたノウハウを既存店に横展開し、収益改善を進めています。コンボストアで失敗した以上、黒字化がミニストップの急務となっています。

上記リンクより筆者引用。

ニューコンボストアの動向次第のようですね。

負のループを脱却出来るか

今後は負のループが脱却出来るかになります。

競合他社との違いはFF(ファストフード)であるとされています。
が、元々立地が良くないので負のループになっているとも評されています。

ミニストップに関してはそもそも立地が悪いという意見も聞かれる。都内の駅周辺では、他社が駅前に進出しているものの、ミニストップは繁華街の外れや住宅街に出店することが多い。日販が低いため家賃が払えないのだろう。「日販が低いため駅前に出店できない」→「目につくような場所になく、宣伝効果が薄い」→「客が寄らず、日販が低くなる」という負のループに陥っていた可能性も考えられる。

上記リンクより筆者引用。

FF(ファストフード)の強化よりも、立地の側面が大きい気がしますね。

良い場所にあるコンビニには寄りますから。
買う動機も大事ですが寄る習慣も大事です。

習慣化された購買行動は積もりに積もっていき、長期的な差になっていきます。

ミニストップが見習うべきは、実はウエルシアであるように見受けられますね。

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