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比例単独候補はどうするのが良いのか

今回の解散総選挙を振り返って、一番思うのは、「次も頑張れ。」です。

次とは、参院と補選です。

参議院議員通常選挙と地方議会議員補欠選挙は、最重要と重要であるため、そのどちらも、極めて重要になってくるのです。
(前回、詳述しています。)

今回は、衆議院と参議院の制度上の違いを述べていきながら、比例、特に、比例単独についてを、述べていきたいと思います。

比例単独と呼ぶのは衆議院だけ

本題に入る前に、基礎基本を述べておきます。

比例単独と呼ぶのは衆議院だけ。
比例復活があるのは衆議院だけ。

参議院選挙区は、比例復活がありません。
(これも最重要選挙である理由の1つです。)

参議院比例区は、比例単独とは呼ばないのです。
単独ではない比例(比例重複)が無いからです。

ゆえに、比例単独についてを述べているものは、拙稿に限らず、衆議院の話になります。

また、比例単独上位や比例単独下位があるのも、衆議院だけです。
比例重複候補よりも上位なのが比例単独上位。
比例重複候補よりも下位なのが比例単独下位。

参議院には比例重複がないので、上位や下位とはあまり言いません。

参議院比例区も比例上位や比例下位、それ自体はあります。
しかしながら、参議院議員通常選挙の場合には、参議院選挙区の結果で左右されません。
ゆえに、上位や下位とはあまり言いません。

参議院比例区は非拘束名簿式になっているため、各政党の名簿上位を決めるのが「政党ではなく」候補者名の票数である、ということもあるため、あまり言われないという側面もあります。

比例単独下位の理想形

さて、本題に入ります。
衆議院の比例単独候補はどうするのが良いのか。

比例単独については、(今回に限った話ではなく、)思うところがたくさんあります。
※複数の選挙区に余波があったためです。

しかしながら「どうするのが良いのか」を論ずるならば、思うところを抜きにして述べます。

私の中で、比例単独の理想形があるからです。
私の理想形は、藤井裕久さんです。

藤井氏は南関東の比例単独では最上位の35位。

上記リンクより筆者引用。

34人が比例1位の比例重複で、最上位が35位。
所謂、比例単独下位です。
最上位とありますが、比例単独下位なんです。
あくまでも「比例単独下位の」最上位です。

この形は、大量当選後の重鎮不足を補います。
新人が多く、重鎮は不足する中、元議員でなく、現議員として、動けるようになります。

しかも、民意で引退を撤回する羽目になる。
こんなに良い話はありません。
極めて理想形であるように、私には思えます。

他の選挙区でもすれば良いのにと思います。

不健全な比例単独上位

現在の比例単独に関する賛否は、比例単独上位に対するものです。
比例重複が比例中位となるからです。

比例単独上位は、元々は、選挙区の変更に伴い、割を食う現職候補に対するものでした。
(コスタリカ方式のことです。)

しかしながら、コスタリカ方式ではない女性が、「何故か」「党本部のみの」ゴリ押しによって、比例単独上位になっていたので、賛否があった、ということなんです。

あの中堅女性議員然り。(今は元議員。)
あの新人女性議員然り。(今回の話。)

そもそも女性を比例単独にねじ込んでも良いかという問題も含めて、比例単独上位に対する賛否が噴出しています。
(これは比例単独下位にも見られます。)
「本当に」女性活躍をさせたいと思ったならば、党が選挙区を用意します。

これからコスタリカ方式は加速します。
何増何減の繰り返しだからです。
都市部で増、過疎地で減。
この繰り返しなんです。

その状態で(選挙区を用意しない)偽りの女性活躍をゴリ押しして、比例上位は足りるのでしょうか。

選挙区の惜敗率によって、比例復活さえ出来ずに割を食う状態はあります。
けれども、(選挙区を用意しない)偽りの女性活躍によって、選挙区の現職候補が割を食っていても、健全なのでしょうか。

私は現在の比例単独上位の状態は否定します。
比例重複の現職候補には価値があるはずです。
(個人的な好き嫌いは全く別の話として。)

比例重複が比例中位であるのは、健全な形であるとは言えない。極めて不健全な形である。
私は比例単独上位をそう捉えているのです。

比例単独にもっと議論を

私は、比例単独には、もっと議論があるべきだと思っているのです。
国会議員の定年を論ずるよりも先だと思います。

比例単独上位に、党本部のねじ込みがあるのは、健全ではありません。不健全です。
比例単独下位に、重鎮を置いて、引退を撤回する羽目にするのは、とても健全だと思います。

しかしながら、既存であろうと新興であろうと、ありとあらゆるメディアで論じられていません。

過去の内閣の思い出話はしているのに。
過去の比例単独については全くないのです。

過去の比例単独は、過去の内閣の思い出話よりも腰を据えてしっかりと論じられてほしい。
私はそう思っています。

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