ウォームビズは何故大失敗したか4
前回は、小田嶋隆さんの持論を基に、クールビズを成功させるためにはどうすれば良いのか、模索してきました。
今回から、ウォームビズの話に戻ります。
ウォームビズを成功させるためには、どうすれば良いのか。
ウォームビズは、クールビズ以上に厄介なので、前回も併せて読み進めてみてください。
クールビズよりウォームビズは厄介
クールビズの最大の難点は、地位を表現しないということにありました。
前回、私はこうまとめました。
詳しくは前回を参照ください。
しかしながら、ウォームビズは、クールビズとは違い、地位を表現できるのです。
小田嶋隆さんの所感を引用します。
ダンヒルのアロハだとかバーバリーの短パンだとか、というのは、所謂変化球です。
ダンヒルはスーツだとかバーバリーはコートだとか、ビジネスウェアこそが本命ド直球です。
ウォームビズは、スーパークールビズとは違い、なんとかして序列を持ち込む、なんて必要が一切ないのです。
寒冷な階級国家イギリスの伝統的な服をそのまま持ち込む「だけ」で、ウォームビズは大成功したはずです。なのにウォームビズは大失敗でした。
何故なのでしょうか。
イギリスにウォームビズは無い?
ウォームビズを成功させるためには、イギリスのこれを取り入れてはどうか、と模索するために、イギリスのウォームビズを調べてみました。
「スーツの本場イギリスでは云々」と述べていくためです。
見つかりませんでした。
ジョンソン元首相、トラス前首相、スナク首相、誰一人ウォームビズなんてしないのです。
クールビズは見かけました。
首相ではないですが、ブレグジットの時の庶民院(下院)で、ノーネクタイの男性を見ました。
2017年6月に、ネクタイ着用義務の廃止があったようです。
一方でウォームビズは、本場イギリスから何々を取り入れたら良いも何も、元々無さそうです。
何故かフランスだけ
イギリスのウォームビズが見つからなかった私はG7各国のウォームビズを探しました。
マクロン大統領のタートルネックだけでした。
2017年7月、フランス国民議会は、ジャケットとネクタイ着用の非義務化を採択しています。
奇しくも、ネクタイ着用義務の廃止がイギリスであった翌月のことです。
5年後の2022年に、マクロン仏大統領がタートルネックを推進するのと無関係では無いようです。
フランスは19℃以下の場合にのみ暖房をつける、という省エネ政策に踏み切っています。大統領がタートルネックを奨励するのもその一環です。
ウォームビズを成功させるためには
ウォームビズを成功させるためには、どうすれば良いのか。
ここまで調べてきてわかりました。
第一に、英仏のように、国会の服装改革を行う。
第二に、仏のように、19℃以下の場合に限って、暖房をつける。
この二つを実行することで、ウォームビズを成功させることが出来そうです。
日本の場合は、まず暖房を消すこと、その上で、永田町のありとあらゆる場所に温度計を設置すること、この2つが必要となるでしょう。
「暖房は室温20℃」などというから形骸化するのです。
19℃以下になるまで絶対消す。
ここまでしないと形骸化ですね。
リンク
小田嶋隆さんの全文のリンクは以下になります。
マクロン大統領のAFP通信の記事はこちらです。
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