「自助」おじさんの通知箋【エッセイ】八〇〇字
「筆が腐る」前に、五本に一本くらいは書いておこう。
※「通知箋」というのは、北海道だけの言葉? の、ようです。通知表です。
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ワタクシが、全知全能、哲人のような人間であって、国のリーダーになったとしたら、何も説明せず、ただ一言、「黙ってオレに着いてこい」と、言う(かも)。決定が速く、問題の追及もなく、コロナ禍を直ちに終息させ、国は安定し、格差があったとしても、国民が「豊か」に暮らせるようにする(たぶん)。
米国大統領選の開票が進行される中、日本では、(やっと)臨時国会を召集、予算委員会が開催された。NHKと民放(アベさんと頻繁に会食をしていた新聞社系列局は観たくないので、テレビ朝日とTBSだけど)のチャンネルを交互に回し(押し)、忙しない。ただ、大統領選のほうは、(予想通りに)醜い提訴騒動になったので、NHKだけにする。
新一年生ということで、割り引いて評価するにしても、頼りない答弁。後ろからペーパーを渡されながら。スガさんは、前リーダーと違ってパフォーマンスがヘタ。だから、答弁の時、声が震える。ウソをついているという自覚が、多少はあるようだ。アベさんは堂々としていた。貫禄があった。声にもハリがあった(コロナ禍前までは)。ウソをついているという自覚に、欠けていたからだろう。この点、スガさんは、少しは正直なのかも。
注目の学術会議問題。一問一答の応酬で、スガさんがどう説明するか。が、案の定。外した六名のうち、「加藤陽子先生」以外は知りませんと、答えた。知らないで何故判断できるのか。大いなる疑問を持ったが、すべてに渡って「人事に関することは、明らかにできない」を、繰り返すのみ。アベさんのときの「モリカケ」、「検察庁法案」などの諸問題と同じ。「水掛け論」を演出。「いつまで同じことを追及している。他に重要な案件があるだろう」と、(日本維新あたりがフォローし)国民に思わせる。で、いつものように、「国民はそのうち忘れるだろう戦法」になる。
「哲人」であったなら、諫言するひとを、排除する必要はないはず。小心者と、見たり。