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居場所【エッセイ】六〇〇字

 早大エクステンション「エッセイ教室」秋講座(全八課題)、第一回目の課題は、「居場所」。当初は、「『昭和な人間』の居場所」をテーマにしようかと考えました。「時代おくれ」となってきている「昭和な人間」。その居場所がなくなってきている。徐々に肩身が狭くなってきている。が、しかし、それはおかしいだろう。「昭和な人間の復権を!」と檄文を書こうと思ったのであります。が、止めて、こんな感じになりました。(汗

 「初春や弟も逝き影ひとつ」なんて、去年の一月に気取っていたら、今年一月 ———。
 年末受けた健診で、γ何某が四桁との連絡があり、近所の慶應大学病院に即刻入院、HCUに。緊急連絡先を訊かれ、選んだのが、姪。
 弟の一人娘で、小三の息子と二年の娘の母親。義妹と郷里の墓を守ってくれている。小さい頃から「賄賂」で手なずけ、「お兄ちゃん」と呼ばせている、娘のような存在。その姪が、父親に続いて一月に…、とオロオロ。
 年明けの能登地震と羽田の事故。極めつけが私と同じ生年月日の八代亜紀の報道。ついに「終着駅」か、と覚悟する大事件が、勃発。
 が、大学同期の友と母校の公開講座で学ぶ仲間と、姪をグループにしたLINEから飛ばされる檄で、一か月後、なんとか生還する。
 この騒動が、生き方を変えた。墓に全く拘りはなかったのだが、姪や仲間のため、せめて「縁側」だけは用意しておこうと、決意。
 しかし故郷のド田舎は嫌、と候補地を探している時分に、「上の子が“お兄ちゃん”の大学を目指すと言っているよ」と、LINEが。
 決めた! 母校に隣接する寺が新設した桜の樹木葬にしよう。そして、毎春、姪の家族を呼んで「花見酒」(ノンアルだけど…)と洒落てやろう。むろん、合格祝いも。
 となると、最低でもあと十年はこっちに居なきゃいけない、ということになるね ———。 
 
(おまけ)
 
「さあ、総選挙です。あなたは、どう行動するのですか?」

 これまで(異常に)長く続いた自民党の政治が良いと思うなら(ワタクシは、全く思わないけど)、自民に投票するのもいいでしょう。「いや良いなんて思わんけどね、『野党がだらしないから』・・・」と、体制を擁護する輩から喧伝された言い訳をするか。あなたの「立ち位置」はいかに。
 ワタクシは、こう考えます。(何度も申し上げてきましたが)「まずは、悪さをしたらすぐに交代されられる『緊張感のある政治体制』にしませんか?」と。そのためには、自民党ではない政党に投票しましょうよ。現状は、多すぎます。(政党としてどこまで腐っていようが、自民には必ず投票する鉄板の支持層がいるので、安心して^^)ワタクシと同じ(弱者に寄り添う)政党であって欲しいとは思うけども、そこまでは求めません。まずは、自民党、政権党以外の政党に。
 
 ただ、いちおう自分の考えをお伝えすると、こうなります。過去にこんなエッセイを投稿しています。
 
「国家」<「一つの命」
 という考え方、です。ときには多くの命を守るために一つの命を、断腸の思いで犠牲にしなければならないときもある。それは事実。しかし、この理想を目指すかどうかによって、多くの「個人的人権」が守れるかどうかが決まると思うのです。

そして、こうも発言してきました。

ときには、石破氏にも同調する意見も述べていました。


『文藝春秋』2020年3月号 石破茂氏の記事
『文藝春秋』2020年3月号

 石破氏が、念願だった総理大臣になった。
上記のエッセイ『専守』でも触れるように、(防衛政策を除けば)石破氏には同調する部分がある(あった)。

 石破氏は、「桜を見る会」問題などの疑惑について、『文藝春秋』(2020年3月号)の記事でこう述べている。
 <安倍元総理などが杜撰ずさんな答弁するのは、(いまの官僚は)受験では秀才ではあるが、ジェネラリストとしての広い視野を持った人材が少ないことが原因>と。
 そして、先の戦争ではその典型が東条英機だったとし、(同じ轍を踏めば)日本は滅びの道に至る、とする。
 根本原因は別にあるとも指摘する。それを「内閣人事局」体制にある、としている。流行語ともなった「忖度」の構造である。さらにその構造は、官僚だけでなく自民党議員も含まれるとまで指摘していた。このように、まっとうな感性を持ったひとである。
 しかし、「党内野党」と言われたにしても、この程度である。これぐらいの「諫言」しか言える自民党ではなかったということである。
 
 巷では、石破氏は総裁選で勝てるとは思っていなかったのではないか、との声が上がり始めている。実は、私は、高市氏との決戦投票を観ながらそう思っていた。
 ここまで党内野党を自負していた石破氏であったが、ご自身も「まさか」と思っていた現実になり、やはり党内バランスを重視してしまう、「ごく普通の自民の」政治家になり下がってしまっている。党内野党の立場なら言えるけども…ということだろう。
 これは野党にとってはチャンスである。というか、私が主張する「緊張感ある政治体制」を実現するためには、大きな機会到来である。本来の石破氏の実力を示していたら、「立憲民主議席数 大幅減!」という見出しになっていたかもしれない。少なくても、その結果は避けらる可能性が高まった、ということと、思う。
 
総選挙については、後日、あらためて。

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