レトロポップカメラ入門 第二話 可愛いだけじゃない! 「FUJICA mini」
さあ、今回もレトロポップカメラ入門、始まります!
「フィルムカメラ始めてみたいけど、何をどう選んでいいのかわからない」
「フィルムカメラに興味はあるけど、なんか本格的で重たい感じのは、ちょっと…」
という方のために、カジュアルで可愛い、簡単で楽しい、スマホやデジカメとは写りの違う、俗に言う「エモい」写真が撮れるカメラを紹介しています。
第二話となります今回はこちら!
FUJICA mini
「FUJICA mini」です!
「FUJICA」というのは「FUJIFILM」さんのカメラで、当時は「FUJIのCAMERA」ということで「FUJICA」というロゴが使用されておりました。
個人的には今のFUJIのデジタルカメラも「FUJICA」にしたらいいのに、と思うくらい、とっても可愛いロゴで、大変気に入っていて、FUJICAのカメラをいくつも持っています。
その中でもぶっちぎりに「可愛い」ルックスのこのカメラ、なんと1964年発売と、前の東京オリンピックの年に生まれたカメラなんです!
FUJIFILMさんは今も、他のメーカーさんとは違う視点でカメラを作られていて大好きなんですが、1964年にこのデザイン、なんと「女性をターゲットに」と開発されたそうなんです。
「え?別に普通に考えられそうじゃない?」と思うかもしれませんが、1964年というと、カメラは一般的に「大卒初任給2〜3倍」の価格で、「ちびまる子ちゃん」のたまちゃんのお父さんが持っているイメージ、つまり「お父さんが記念日や旅の時に家族みんなを撮る」というぐらいの時代なので、ガッツリ女性に向けてカメラを開発する、というのはなかなか攻めた戦略だったと思うのです。
取扱説明書の文面を見つけたので転載します。
どエモじゃないか!
「あなたの青春のチャームポイント」…?
何かを言っているようで何を言ってるのかよくわからないポエティな、このフレーズ!
エモの極み!
「しゃれたアクセサリー」に「ハンドバッグ」などの文言…明らかに女性に向けて作られていたのが、こういうところからもわかります。
特徴
まず、その特筆すべき「小ささ」。
前回の「Canon Autoboy TELE」と比べるとこんなに違います。
とんでもなく小さい!
Autoboy TELEより前に置いているのにこのサイズ!
とにかくこのサイズ感がまず素晴らしいんです!
さらにこんなに小さいのに、その時代ゆえの「金属感」。
のちにプラスチックの時代になって、もっと軽いカメラなどは出来ましたが、こんなに小さいのに金属ならではの「重厚感」も持ち合わせているカメラ、というのは逆に、カメラの歴史上なかなかないわけです!
しかも、金属の上にブラックペイント、ゆえの経年劣化の「角の塗装剥がれ」が、またなんともそのレトロで重厚な感じを醸し出しているんです!
何度も言いますが、こういった特徴を有していて、こんなに小さいカメラは他になかなかないのです!
ここから先は
¥ 500
この記事が参加している募集
サポートいただいたお金は当面、写真展「13」開催の費用等にさせていただきます。何卒よろしくお願い致します。