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【アメリカ旅行記🇺🇸】世界遺産グレート・スモーキー編 来場者数No.1の国立公園

Hello World! 世界遺産マイスターのマサムネです!

今回は2024/10/25〜10/28に行ったアメリカのケンタッキー州&テネシー州巡り旅の、テネシー州編です!世界遺産『グレート・スモーキー山脈国立公園』を巡ります!

↓前回のケンタッキー州世界遺産『マンモス・ケーブ国立公園』はこちら↓

【世界遺産】『グレート・スモーキー山脈国立公園』について

『グレート・スモーキー山脈国立公園』は1983年に世界遺産として登録。1万種類以上の動植物が生息する生物多様性という面や、広大な原生林が残っていることなどから登録されている。

その名の通り湿度の高い気候によって山々が霧で覆われるため、「グレート・スモーキー」と名付けられている。

原生林は背が高く、公園内に入ると木に覆われているような感覚。

『グランド・キャニオン国立公園』や『デスバレー国立公園』など日本でも聞き馴染みのある国立公園を押しのけ、来場者数No.12022年では年間約1,300万人)に君臨するのが『グレート・スモーキー山脈国立公園』。

紅葉シーズンはとくに多くの観光客が押し寄せる。

アメリカの国立公園は、多くの場合が西海岸や中央部西寄りに位置するが『グレート・スモーキー山脈国立公園はアメリカ東部に位置する。テネシー州とノースカロライナ州にまたがっており周囲の大都市からアクセスが容易であることも来場者数が多い理由。

『グランド・キャニオン』や『デスバレー』などの人気の国立公園は画像左側(西側)の白っぽい部分に位置している。

それではスタート!

1. 迷わず霧を進め!『クリングマンズ・ドーム』でサンライズ!?

5:00、起床。この日の最初は『グレート・スモーキー山脈国立公園』の中にある『クリングマンズ・ドーム』という山頂にある展望台を目指す。見晴らしがよく人気スポットとなっているらしい。

『クリングマンズ・ドーム』は車で2時間ほどと早朝ドライブにしてはやや長距離。

『グレート・スモーキー山脈国立公園』付近のホテルは紅葉シーズンということもあり宿泊料金が高かったため、少し離れた場所に宿泊しており、かなり早朝からの移動となってしまった。

早朝から最高にグレートなスモーキーの洗礼を受ける。
深い霧のため見通しは悪く、かつ山の中のためまったく前が見えない。

7:00、なんとか『クリングマンズ・ドーム』の入り口に到着。多くの国立公園は入場料が必要であるが、『グレート・スモーキー山脈国立公園』は無料で入ることができる。

駐車場にはすでに10人程度の人がいた、絶景観光の朝は早い。
数名が道の先を歩いていたはずだが、気づけば自分が先頭を歩いていた。
写真だと霧が若干晴れているが、実際はとても霧が深く、「一寸先は霧」。

入り口から少し急な坂道を15分ほど進むと、『クリングマンズ・ドーム(Clingmans Dome)』が姿を現し始める。この日の気温は10度であったが風が出ているためとても寒い。

『クリングマンズ・ドーム』はコンクリートでできた円形の展望台。
ぐるりと一周しトップを目指す。

7:30、展望台に到着。依然としてグレートなスモーキーで辺りは覆われているが、日の出まではあと30分ほどあるため奇跡を信じるのみ。

山頂に着くとすでに陣取っている人が。少し人だかりができている所が鑑賞ポイントなのだろう。
まだ人も少なかったことからいい感じの東側に陣取ることができた。あとは待つのみ。
ここは標高2,025mと、青天時には160km先まで見渡せるらしい…青天時には。
度が過ぎた雲海はただの雲である。

7:50、そろそろ日の出の予報の時間である。しかし、文字通り「雲行き」が怪しい。一方で雲の動きは嵐の如く高速で、ところどころ一筋の日差しが見受けられる状況であったためもう少し粘ってみる。

時折見せる太陽と思わしきオレンジ色に、辺りがざわつくシーンも。

8:10、さすがに見渡す限り霧となってきたため、諦めて帰る人がちらほら出始める。周りは気づけば9割ほどがインド人で、「インドの日々」のようであった。

気づけば人だかりが出来ていた、それぞれが思い思いに空に想いを馳せている。

8:30、奇跡的に晴れ間が広がりはじめてきた。しかし、気づけば太陽の位置も大分高くなってしまっており朝日どころではない。少しばかり撮影し車に戻る。

一応、遠くまで見渡せるような絶景であった…今回はこれが限界。

8:50、展望台を後にし駐車場に戻る。戻る頃にはすっかり陽は昇りきって明るくなっており、辺りが霧で覆われている様子が一層浮き彫りになっていた。

降りる途中に見つけた木々、湿度が高く苔がもっさりと生えている様子を観察できる

2. 古きよきアメリカンシティ『ガトリン・バーグ』で朝食

9:00、『グレート・スモーキー山脈国立公園』内は山の中のためレストランなどはほとんどなく、おなかを満たすために少し離れた『ガトリン・バーグ』を目指す。

『ガトリン・バーグ』までは車で40分と公園から近い。
当初はこの付近で宿泊しようとしたが紅葉シーズンで料金が高すぎたため断念。
山の中の天気は変わりやすく快晴に近い状態に…!
山頂からはあまり分からなかったがしっかり紅葉もしている。

9:50、『ガトリン・バーグ』へ到着。「朝食にパンケーキを食べる文化」が有名とのことで、パンケーキ店を探すが一番人気のCrockett's Breakfast Campは2時間待ち…ここは原宿なのだろうか…。

グレートスモーキーの影響もあってか街はとても賑わっている。
この街自体もアトラクションなど色々と見どころがありそうであった。

色々お店を見てまわるもどこも行列。Flapjack's Pancake Cabinは1時間待ちほどで一番短そうだったため予約。待ち時間は街を散歩してみる。

「ガトリン・スペース・ニードル」という展望台。
中央部分には屋外階段、外側の柱沿いには屋外エレベーター、雨の日は大変である。
ハロウィンシーズンということもありポップな飾りも見られた。
郊外にはホラー系の装飾が多いがダウンタウンのカボチャは目に光が入っている。

10:30、お店からアナウンスされ予定より早く入ることができた。とりあえずパンケーキを注文してみると、信じられない量が提供された。

The Wonderland(16.99ドル、約2,600円)とFritter(8.99ドル、約1,400円)
画像だと小さく見えるが、パンケーキは重なっており見た目以上のボリューム。

食べきれなかったフリッターはテイクアウト。店内を見渡すとパンケーキには、まったく手をつけず残している人もかなりおり、もはやここではそういう文化なのかとさえ錯覚を起こすほど。

よく見たら外観もパンケーキの層のような外観で警告と同時に分量を表していたのかもしれない。

3. 野生動物を捕らえよ!『ケイズ・コーブ』

11:30、朝食兼ランチを済ませ『ガトリン・バーグ』を出発。午後からは『グレート・スモーキー山脈国立公園』に戻り、『ケイズ・コーブ(Cades Cove)』という、草原エリアに向かってみる。

お昼近くになると、さすがは来場者数No.1国立公園、当たり前のように大渋滞に巻き込まれる。

12:30、『ケイズ・コーブ』に到着、道は1本道でとても狭い。この辺りから道の脇には草原が徐々に広がり、野生動物も出現する可能性もあることから渋滞はMAXとなる。

馬の出現とともにメインのストリートが始まる。馬はそこらじゅうにいる。
天気はなんとも言えない感じではあるが、広大な草原が広がり始める。
広すぎて野生動物を見つけるにはマサイ族並みの視力が必要。

渋滞を作っているのは車の天井から上半身を出して風景を見ている人たちによるもの。一本道なので車を抜いたりすることが出来ず、止まったりを繰り返しながら進む。

唯一見つけた野生動物の七面鳥。群れることなく1匹でウロウロしていた。
ゆっくりと進んでいると徐々に晴れだしてきた。
「動物に出会った時は50ヤード離れてね」、の看板。

13:45、ようやくビジターセンターに到着。ここで少し休むことに。意外にも日本人が数人いた。

ビジターセンター前のモニュメントは、トイレのスッポンスッポンなのか、ベルなのか。
ここでも「ナショナル・パーク・パスポート」にスタンプを押す。(スタンプ通算3つ目)
センターの後ろではモリのようなものを鍛造している人がいた

4. 気分転換にトレイルで『カタラクト・フォールズ』へ

14:30、『ケイズ・コーブ』を後にし、比較的優しいトレイルができる場所に移動してみる。

この辺りの道はループしており途中まで同じ道のため、またもや渋滞の中を進む。
遠くの方の空は晴れており、山の頭頂部はカラフルに彩られている。
観光用?カートの団体に巻き込まれ、時速5kmほどで進んだり止まったりを繰り返して進む。

15:30、ようやく渋滞を抜けて進みだす。思えば朝の5時ごろからずっと運転している。まともに車外に出て撮影していなかったため、途中滝を見つけたので車を停めて撮影してみる。

とくにスポットではなかったが、紅葉と滝の様子がとても風情のある場所だった。

16:10、トレイルコース入り口のビジターセンターに到着。『グレート・スモーキー山脈国立公園』はとても広いため、ビジターセンターが4カ所用意されている。

このビジターセンターは公園内で一番広く、中には博物館も付属していた。

16:30、『カタラクト・フォールズ(Cataract Falls)』に向かうトレイルを歩いてみる。滝までの距離は1.5kmほどで比較的短め。

途中に橋の下を潜るルート。今回のトレイルで一番の見せ場である。

道も平坦でとくに進みにくい感じはないと思った矢先、全然違う方向に進んでいた油断は禁物である。20分ほど歩くと『カタラクト・フォールズ』へ到着。

観光客は滝を登ろうとしていた学生らしき4人組と、ママ友4人組のみと閑散とした滝であった
実際に見ると滝というにはやや心許ない水量。
「チョロチョロ」という擬音がまさに相応しい壁沿いを流れる川といった感じ。

5. 夕日を目指して州の狭間『ニューファウンド・ギャップ』へ!

17:30、滝を後にし日の入りを見るために、山頂付近にある『ニューファウンド・ギャップ(Newfound Gap)』を目指す。テネシー州とノースカロライナ州の州境に位置するため「ギャップ」という名がついている。

ビジターセンターからは車で30分ほど。途中にいくつか紅葉スポットがあるため交通量は多い。

17:50、山頂に向かうにつれ景色がいい感じに変わってくる。これぞ『グレート・スモーキー山脈国立公園』!、というスポットは早朝に向かった『クリングマンズ・ドーム』ぐらいで、あとは路肩に車を停めて好きな景色を鑑賞してねというスタイル。

『Chimney Tops Overlook』
このあたりの紅葉はオレンジや紅の色味ではなく、黄色の葉がびっしりとしている。
この場所から見えた山頂の紅葉。この距離からでもキレイに紅葉していることがわかる。
急いで山頂付近を目指す。

18:20、さらに山頂に向け進んでいく。しかし忘れてはいけないのが、ここは「最高にグレートなスモーキー」な国立公園であること!山頂に近づくにつれ徐々に雲がかかってくる。

『Ben Morton Overlook』ここまで来るとむしろ標高が高い方が眺めが怪しい。

18:30、『ニューファウンド・ギャップ』に到着。標高1,538メートルという高さが仇となり、駐車場に停めた瞬間から雲がかかって周囲が見えづらいことが分かる

写真のノイズがたくさんのってしまうほど辺りは暗く霧がかってしまっていた。
画像中央右に見える山脈に陽が遮られ、山脈の左側は光が当たらず影っていた。

今日は朝日もうまくみられておらずこのままでは帰れない…。ここは山頂付近で霧が深いため急いで山の中腹にある別のスポットに進んでみる。日が沈んでしまうという焦りから、州の狭間の記念碑などを見忘れてしまっていた。

ここまであまり世界遺産らしい感じはなかったが「世界遺産のマーク」がこんなところに。

18:40、少し山を降りると空がオレンジに色に輝き出したので、なんとなくの場所で車を停める。

『Charles A Webb Overlook』、ようやく夕日らしい夕日を見ることができた。
陽が大分傾いて角度がなかったため、後ろにある山に陽が当たりキレイに見えた。

19:00、帰り道ということもあり最後に再び『Chimney Tops Overlook』に戻ってみる。最初からここで夕日を見ていたらよかったかもしれないという思いもあったが、過ぎてしまったことは仕方がない。

昼に何気なく見た滝もそうであるが、「何事もふとした時にみたものが、真の目的地のものよりも良いものになるかもしれない」という思いで行動したいものである。
Sigma 14mm - 24mm f2.8 の広角レンズで撮影してみた。
日はほとんど落ちており暗かったが、明るく撮影できていた。

6. 別れ際に手を振るロブスター、いってらっしゃい

20:30、本日のディナーは魚介が食べたかったため出発した町Knoxvilleへ戻り、Chesapeake's Seafood Restaurantへ。

店内には魚の飾り物がたくさんあり、独特の雰囲気。閉店間際の入店のため客はいなかった。

ロブスターと貝のセット59.75ドル(約9,200円)。ロブスターは時価で、お店の入り口にある水槽から生きた状態で回収される。

先ほどまで水槽に入っていたロブスターをウェイターの目利きで選ぶ
陽気にロブスターの手を振らす演出をしてくるウェイター、行ってらっしゃい。

15分ほど待つと、ロブスターが再び登場。個人的にロブスターを食べるのは今回が初めてだったのでドキドキである。

オーブンで焼かれた後も、慣れた手つきでウェイターが目の前で処理をしてくれる
ロブスターはエビと違いハサミが大きいため先端部分まで身が詰まっていた。
やや弾力がありクリーミーな味わいでとても美味、ごちそうさまでした。

22:30、お腹もいっぱいになったところで本日の宿まで行き、この日は就寝。翌日は午前中に空港へ向かう。

7. 空港帰りの『バージェス・フォールズ』

7:30、起床。この日はニューヨークへ帰宅予定。ナッシュビル国際空港でレンターを返す必要がある。12時までにはチェックインを済ませたいが、少し時間があったため昨日撮れ高の少なかった滝を目指してみることに。

空港に向かう途中に『バージェス・フォールズ』という滝があるらしいので向かう

9:00、『バージェス・フォールズ』のある州立公園に到着。月曜の朝で、早い時間ということもあり人は2名ほどしかいなかった。

国立公園ではなく州立公園である。郊外の小さな街の一角にひっそりと存在していた。

滝までのトレイルは2.6キロメートルで時間は1時間ほど。公園内は落ち葉が多かったり、木の根が地表に浮き出ている部分も多く滑りやすい場所も見られた。

背の高い木々に囲まれた通りを抜ける。犬を連れて散歩している人が数人いた。
途中にある今は使われていないらしい橋。
管理がされておらず、使用できない状態となっている。

25分ほど歩くと、大きな『バージェス・フォールズ』が見られた。ここまでのトレイル中に人に会う気配はなく、秘境の中を歩いているような気分であった。

水量も多く、閑散とした山の中にひっそりと滝が流れ落ちていた。

ここからさらに10分ほど降りて滝の近くまで行けるようだったので、行ってみることに。すでに地元の人らしき2人組がいた。

川の水は少し汚染されているようで、洗剤のような泡が立っている箇所も見られた。
近くから見るとさらに迫力があったが、真下は崖でガードレールは一切なく意外と危険。

10:00、無事に滝を見納めることができたため空港へ向かう。

犬のフン用のゴミ袋が設置してあった。州立公園の努力である。

12:00、ナッシュビル空港へ到着。無事にチェックインを終え、ニューヨークへ戻り今回の旅はおしまい。

音楽の街『ナッシュビル』らしく、空港内ではフリー演奏も行われている。
乗車前に食べたパンチョス(13.50ドル、約2,100円)。
ボリュームがあり過ぎて飛行機での睡眠を促進してくれた。

旅を終えて

今回の旅では、世界遺産である『マンモス・ケーブ国立公園』と『グレート・スモーキー山脈国立公園』を訪れた。どちらも圧倒的なスケールで、洞窟から原生林の森に至るまで地球の歴史を感じることができた。

アメリカの自然遺産を巡るのは、ヨセミテ国立公園以来2回目であるが、自然の眺望は天候に大きく左右されることを改めて実感した。これも自然の摂理であり、そうした要素も含めて旅を楽しむ心構えが必要である。

また、ニューヨークやロサンゼルスのような大都市ではなく、テネシー州やケンタッキー州といった異なる文化を持つ地域に触れることができるのも旅の醍醐味であると強く感じた。

これからも、文化や世界遺産の知識だけでなく、経験としてさまざまな場所に足を運びたいと思う。

それではまた!

『グレート・スモーキー山脈国立公園』


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