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完璧主義のやめ方

「完璧主義」

まるで孤高の美学のように思われたりするが、実は非常に厄介なものだ。

完璧主義は、理想であり、カセであり、押し付けであり、恐れでもある。時には、煙たがられ、生きづらく、苦しいものにもなってしまう。

完璧主義の人はそこからなかなか抜けられずに、ストレスに押しつぶされそうになる。

完璧主義のやめ方について考えてみた。

■完璧主義の理由

わたし自身も若い頃は完璧主義の傾向があった。しかし完璧にはやれないので自分を責めストレスとなっていた。

営業職では元々個人プレーヤーの気質なので、管理職になると、部下に自分と同じことを求め、出来ない人間には頼めずに自分でこなしてしまうところがありストレスが重なってしまっていた。

完璧主義をやめたいと思うのなら、まず自分がなぜ完璧を求めてしまうのか理由を考えた方がいい。

完璧を求めてしまう理由

・完璧とは正しいことである
・完璧こそ誰もが求めることである
・完璧だからこそ始められる
・完璧だからこそ終われる
・完璧だからこそ成功する
・完璧こそ評価に値するものである

まず、これらのことを疑うことから始めるべきだろう。

なぜ完璧とは正しいことなのか?なぜ完璧でなければ始められないのか?

■完璧主義のメリット・デメリット

完璧主義者は、完璧主義のメリットしか頭にないようだが、残念ながらデメリットもある。

●完璧主義のメリット

完璧主義者は用意周到な人だ。事を起こす場合には、充分な下準備をして確信が持てないとなかなか前には進めない。

そういう人が仲間に一人いると、綿密な計画を立ててくれるので目的を達成するための大きな助けとなるだろう。

たとえ何か上手くいかないことが起こった場合でも、軌道修正を的確に行いスムーズに対処していくだろう。

見切り発車で安易に物事を始める人ばかりのグループでは、完璧主義者の一言が的確な指針となるだろう。

完璧主義者は仕事に対する責任感が強い人が多いので信頼がおける存在となるだろう。完璧主義だから安心して仕事を任せられるという意識も働く。

●完璧主義のデメリット

完璧主義であるということは、非常に疲れることでもある。なぜなら、完璧とは人間が作り出した理想だからだ。

他人に完璧主義を押し付けることほど迷惑なことはない。自分の思うようにやってくれないと機嫌が悪くなり邪魔者となる人間を強く叱責したりしてしまう。

気持ちに余裕と柔軟性がなく、自分が理想とするものを阻害する人間を許せなくなる。

何事も下準備は大切なことだと思うが、必要以上に完璧さにこだわると、物事の進行を阻害する場合もある。

職場などで、完璧主義者の押し付けは周りと摩擦を起こし、とても生き辛いと感じることになるかもしれない。

完璧主義者は、準備がすべて整わなければなかなか行動できない傾向にあるが、わたしが仕事上で見てきた経営者は、すぐに行動して修正を加えながら事を進める人が多かった。

まず行動ありきということなのだろう。行動力スピードこそ目標達成に一番必要なもののようだ。動くことで問題点が見えてくるということもある。

「しかし、それは経営者だからだ。雇われの身なら失敗は許されない。」と言うのなら、それは確かにその通りかもしれない。

時期尚早
準備万端

確かに見極めることは大事なことだが、石橋を叩き過ぎれば、好機をのがすこともあるし、石橋をたたき割ってしまうことだってあるかもしれない。

そして、完璧主義者には強いストレスが伴う。完璧主義にこだわる余り、そのストレスが重なり「うつ」になってしまうケースも珍しくはない。

■完璧主義のやめ方

個人会社ならある程度自分の裁量で事を進めることが可能となるが、大きな会社組織で業務を推進していく場合には、お互いの意見の相違や能力の違いがある以上、自分の考えだけで物事を推し進めていくことはなかなか難しいだろう。

個人の完璧主義で仕事を進めて行けば、おそらく人間同士の衝突が生じてくることが想像できる。

完璧主義を辞めたいというのなら、他人に委ねることを学ぶべきだろう。完璧主義者は全部自分一人でやろうとする傾向にある。

他人の能力が信用できない。自分より劣っていると思う人がやることは危なっかしくて見ていられない。自分がやった方が早く解決する。だから、つい手を出してしまう。

だから、部下が育たないし、自分の仕事も減らないことになり疲れてしまう。

人は失敗してこそ成長するものだ。

失敗を一番恐れているのは完璧主義者だ。周りを信用出来ないから恐れることになる。失敗することへの耐性が低いのだ。

失敗はしない方がいいに決まっているが、失敗しない人間なんていないし、失敗するから学べることの方が多い。

失敗するチャンスを他人から奪ってはいけない。

周りの人間を取り込んで一緒に仕事をやっていけば、恐れも分散されていくことになる。仕事はお願いできる人にどんどん振っていくべきだ。

・完璧とは独りよがりなことである
・完璧とは夢想である
・完璧でなくても始められる
・完璧でなくても終われる
・完璧でなくても成功できる
・完璧でなくても評価はされる

完璧主義を疑うことから始めよう。

~しなければならない
~でなければならない

これらは、とても疲れる考え方だ。

半分他人任せの責任転嫁(?)な生き方を心掛けよう。せっかちでイライラする人の周りにいる人間はストレスを抱え込むことになる。

完璧主義とは単なる気質であり、誰もが備え持ったものではない。なので、本来は他人に要求するものではない。完璧主義は独りよがりになりがちであり、周りからすれば思上がりと映ることもある。

完璧主義者は他人を信用していない傾向にある。もっと結果と同じように過程を重視できる人になろう。

独りよがりの完璧を周りの人に押し付けないことだ。最善を尽くした後は「後はなるようになる」を口癖にしよう。

■まとめ

完璧を求めて大きくスタートが遅れてしまうのなら、まず85%でスタートして問題点を修正しながら100%へ事を進めて行こう。それが出来る人間に成長しよう。スタートしないと見えて来ない問題点もあるから。

周りの人に自分と同じ完璧を求めるのはやめよう。能力に個人差はあって当たり前だ。それが人間社会というものだ。完璧は押し付けであり生きずらさやストレスの原因となる。

もっと肩の力を抜いて、周りの人を信用して委ねることが大事。自分一人で抱え込まずに分散していくことによって周りを取り込んだ良好な関係を築いていこう。

半分他人任せ(責任転嫁?)の生き方を心掛けよう。せっかちでイライラしている人の周りの人間はストレスを抱え込むことになる。

完璧主義は単なる気質であり、誰もが備え持ったものではない。なので、人に求めるものではない。

完璧主義者は他人を信用していない傾向にある。結果と同じように過程を重視する人になろう。

独りよがりの完璧を周りに押し付けないこと。最善を尽くし「後はなるようになる」を口癖にしよう。




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