GHQによる一方的プロパガンダ、検閲・焚書
過去2回の投稿でWGIPというアメリカの大犯罪計画とその中の中核を占める東京裁判を紹介しました。今回は第3弾というこで、GHPが行ったもう1つの中核的悪行であるプロパガンダと検閲をご紹介します。
(1)「眞相はかうだ」
(1)概要
・これは「眞相はかうだ」の名前で始まり、「眞相箱」「質問箱」と名前を変え、1948年1月まで続いたGHQによるプロパガンダ放送。NHKラジオ第1放送・第2放送で同時放送された。
・GHQはあくまでも背後に隠れて、NHKが作成したものと見なされるように、巧妙に操作していた。もちろん内容はGHQ製で、北朝鮮や中国の放送を想像すれば良いでしょう。
・主旨等は2つ前の「WGIPについて」の投稿をご参照戴くとして、簡単に触れておきますと、日本人の伝統的精神構造を、軍国主義排除という名目で破壊し改造するもので、そのためならば、真珠湾攻撃・東京大空襲・原爆投下などのアメリカの戦争犯罪を日本側に押し付けるといった事実の捏造も厭わなかった。
・つまり「『悪の帝国主義国日本』が『正義の民主主義連合国』に敗れて、その悪行が裁かれているというストーリーをでっち上げて日本国民を洗脳する。そして日本国民も懺悔し、正義のヒーロー連合国が導く正義の道に進まなければならない」と講釈を垂れたラジオ放送というわけである。要は人民解放軍です
・オリジナル原稿の一部は国会図書館に所蔵されていて、
・NHKアーカイブスでも一部公開されている
・詳しくはこちらをお読みください、これが一番分かりやすいと思います。
◇「「真相箱」の呪縛を解く」(櫻井よしこ:小学館文庫)
(2)内容について:
ポイントは、
①ホントらしい事実に、日本人の頭に浸透させたいウソを混ぜる狡猾な方法
「大本営発表」はデタラメだったという事実に、
・原爆の投下はこれ以上の双方の被害を少なくする為にやむを得なかった
・ポツダム宣言は寛容な降伏文書だった。
・連合国側の捕虜の待遇は良かった
・日本軍はアチコチで悪行(南京大虐殺とか)を働いたので、東京裁判で罰せられようとしている
といったウソ(前回の投稿で説明済み)を混ぜ、日本国民上げて反省しなければならないと、偉そうに上から洗脳する。そしてウソも100回つけばホントになってしまう。
※南京大虐殺については、別途投稿予定。
②質疑応答の形式で話は進むが、質問が巧妙に組み立てられている。
・質問者に「何故日本は侵略戦争をしたのですか?」と質問させることで、侵略が前提で話が進んでいく。
・「何故、軍部は思想統制をしたのでしょう」と質問させておいて、戦中のメディアへの統制を責めているが、「どの口が言うてんね」ということ。
・「どうして東条政権が崩壊したのか」という質問をさせて、東条の軍国主義が戦争につながったという解説をしているが、ルーズベルトの挑発(石油禁輸、ハルノート)により自衛のためにやむなく始めた戦争であったことは、後日マッカーサー自身が認めている。
・「日本が無条件降伏に至った原因」を質問者に問わせて、日本という国が無条件降伏を
したという前提で話を薦めている。
③厚顔無恥なウソ
・アメリカ人捕虜の扱いは親切だったと言っているが、概ねそうだったとしても、悪行の例は前稿「東京裁判について」で参考図書を紹介しています。
・「大本営の数字は間違っている(と聴取者は感じている)、本当はこれぐらいの被害だ」とまたウソを教える。
・連合国は正義の使者で、東京裁判は正義の裁判と喧伝しているが、その欺瞞は前稿「東京裁判について」で解説済み。
(2)プレスコード:
・自分たちが後に作った日本国憲法(第21条)に「検閲は、これをしてはいけない。」とわざわざ書いておいて、プレスコードを発令し、そして自分たちは後ろに隠れて、日米合わせて6000人規模(内、日本人95%程度)の検閲隊を組織し、新聞もとより、一般人の私信まで検閲したそうだが、巧妙に行った為、民間人では気付く人は少なかったと言われている。
プレスコードと呼ばれている10の原則の原文がこれです。
・具体的な禁止カテゴリーは以下の30項目で、
1)SCAP(連合国軍最高司令官もしくは総司令部)に対する批判
2)極東国際軍事裁判批判
3)GHQが日本国憲法を起草したことの言及と成立での役割の批判
4)検閲制度への言及
5)アメリカ合衆国への批判
6)ロシア(ソ連邦)への批判
7)英国への批判
8)朝鮮人への批判
9)中国への批判
10)その他の連合国への批判
11)連合国一般への批判(国を特定しなくとも)
12)満州における日本人取り扱いについての批判
13)連合国の戦前の政策に対する批判
14)第三次世界大戦への言及
15)冷戦に関する言及
16)戦争擁護の宣伝
17)神国日本の宣伝
18)軍国主義の宣伝
19)ナショナリズムの宣伝
20)大東亜共栄圏の宣伝
21)その他の宣伝
22)戦争犯罪人の正当化および擁護
23)占領軍兵士と日本女性との交渉
24)闇市の状況
25)占領軍軍隊に対する批判
26)飢餓の誇張
27)暴力と不穏の行動の煽動
28)虚偽の報道
29)GHQまたは地方軍政部に対する不適切な言及
30)解禁されていない報道の公表
ほとんど隣国を思わせる内容ですが、「検閲してることも言っちゃいかん」というなら隣国より悪いとも思えます。
(3)焚書
・同時に行われたのは7,796冊と言われる焚書。上記プレスコードに触れるものが中心だと思われますが、何故焚書されたのか良く分からない物まであるようです。書店はもとより、流通段階のもの、官公庁から根こそぎ回収を図りました。民間人の家や図書館を対象にしなかったのは、バレるのを恐れてということだと思われれます。
・高名な日本人学者も協力してることが分かっています。
・これについては西尾幹二氏が「GHQ焚書図書開封シリーズ(全12巻)」という労作があります。ここにはダイジェストと著者のコメントが付されています。
焚書は検閲どころではない、正に文明の破壊行為と言えるでしょうね。