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やりたい事と出来る事そして・・・
2021年の新卒就職活動が大詰めですね。今年はコロナの影響で例年と全く違った形になっています。まだまだ決まらない方もたくさんいますね。私も仕事柄たくさんの学生さんとお会いします。
目標を明確に持つと言うのはとても重要ですが、意外と難しいものです。
want(will)-can-must
のフレームワークを知っていますか?
自己分析をする時によく使われますし、新卒の就職活動でまさによく使われていますね。
理想とするならば、wantが定まっていて、それにつながるスキルを持ち、そのスキルを生かして目指す事が実現できる仕事に就くと言うものでしょう。
この時注意が必要です。
「want」が独りよがりのものになっていないかと言う事に注意です。
社長になりたいとか、自分の店を持ちたいとか、1億稼ぎたいとか・・・
確かにwantです。が、wantの本来の意味は「理念」と言われるもので、パブリックなものです。つまり、世の中をどうしたいとか、世の中にこんな価値を提供しる事で何かを変えたい、と言ったものです。
当然始めから、こんな高い理想を明確に掲げられる人は少ないでしょう。ですから、初めは個人的な目標でもいいと思います。ただ、最終的にパブリックな所に持っていくことは常に頭において欲しいと思います。
当然、様々な経験をしていくことで、自分が目指すものは変わって行きますので、その都度、見直していくと良いでしょう。
働くとは
どんな会社にいて、どんな仕事をしていても、そこを通じて、世の中に価値を提供しています。そこを意識できると見える世界は変わります。
目先の仕事だけをみていると、意味がない様に思える事もあるでしょう。でも、必ず誰かのためになっています。だって、「働く」とは「傍を楽にする事」ですから。
誰かのためになる事が第一と考えましょう。ですから、特に新卒の就職活動で仕事(会社)を選ぶ時に自分がやりたいことを中心に選ぶことを私はお勧めしません。
自分の覚悟を自分に聞こう
まずは、●自分が何に心を踊らせるのかそしてそれが、●世の中のためにどうつながるのかさらには、●それを仕事にした時に全てを犠牲に出来るくらいの気持ちになれるか
と言うことを自分に問いかけて欲しいと思います。
おそらく、そこまでの覚悟が持てることは少ないと思います。であれば、一旦目線を変えるべきですね。
始めから自分がやりたい事ができると言う、理想の会社を探すのではなく、自分の覚悟を試せる会社を選ぶことです。やってみたいなどの興味本位程度では、すぐに根をあげてしまいます。
canから入ろう
その時には、そもそも自分の覚悟が決まっていないのですから、やはり出来ること(can)の延長に選択肢を持っていくべきでしょうね。学校の勉強で得意だったこととか、バイトの経験とか、部活の経験とか、そう言った所から自分の得意な面を生かせる仕事を選んだ方が良いと思います。(作業ができると言うのは得意なこととは言わないのでこれも注意です。)
そうすれば、少なくとも多少は自信を持って取り組めるでしょうから。社会に出ると「想定を超えることしか起こりません」 ですから、その時に耐えられる様に多少でも自分の中で武器と言えるものを持っていた方が良いのです。当然、実務の面だけでなく、コミュニケーション力とかPCスキルとかでも良いですよ。
仕事は教えてもらえるもの、と思っている方が多いですが、大間違いです。「教えてもらえる」のではなく「教えてもらいにいく」ものです。
石の上にも3年で 目指す所ピントを合わせていく
いずれにせよ、最終的な自分の目指す場所を明確にするためには、いろんな経験が必要です。転職をすると、ゼロからやり直しになりますので、出来るだけ最初のうちは一つの場所でがんばった方が良いです。石の上にも3年です。昔の人はよく分かっていらっしゃる。ただ、その時に体調を崩してしまっては元も子もありません。だから、自分が自信を持てる得意なことを、出来ることを持って就職先を決める事が大切なのです。
労働市場の流動性は、少しずつ高まってきています。ですから、自分の目指す理念あるいは志を明確にしながら出来る事、得意なことをそこに向けて広げていってください。そしてそれを生かして目指すものの実現に近づけるための仕事に移って行ってください。
それが、きっと世の中のためにもなる事ですから。
今回も最後間ご覧頂き有難うございます。お役に立てる事があれば嬉しいです。
岡本昌巳